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2万人が感動した縄文体験!「私は一石投じただけ、波紋を広げたのは地元の方々」|北海道白老町とともに歩むママさん社長とナチュの森の開業秘話

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北海道白老町。札幌から車やJR特急で約1時間の場所に位置し、2022年度には統計開始以降最多の移住世帯数・移住者数を記録

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北海道白老町(しらおいちょう)で10月まで開催されていた、縄文時代の暮らしや文化を五感を使って体験できるイベント「ナチュの森で縄文に出会う展」が入場者が累計 2万人以上を突破。その勢い冷めることなく第二弾が11月から開催されています。今回は、そんな人気の施設施設を運営するナチュラルサイエンス 小松令以子社長に、このイベントへの想いと地域創生について伺いました

北海道白老町に貢献したいという想い

株式会社ナチュラルサイエンスを創業後、白老町に新工場を創設

 北海道白老町。札幌から車やJR特急で約1時間の場所に位置し、2022年度には統計開始以降最多の移住世帯数・移住者数を記録しました。そんな知られざるまち・白老町の魅力について、今回は、白老町に工場兼誰でも楽しめる文化施設を設置した、株式会社ナチュラルサイエンス・小松令以子社長のインタビューとともに紹介していきたいと思います。

ナチュラルサイエンス 代表取締役社長 代表取締役社長 小松令以子.

 1996年に3人の子育てをしながら「株式会社ナチュラルサイエンス」を創業。生まれてすぐの赤ちゃんから大人まで使える敏感肌スキンケアブランド「ママ&キッズ」を立ち上げた小松社長。2017年には白老町虎杖浜(こじょうはま)に新工場「ナチュラルファクトリー北海道」を稼働させた後に、5年の歳月をかけ、廃校となった中学校の旧校舎をリノベーションした「自然と科学のミュージアム 森の工舎」をはじめとする、複合文化施設「ナチュの森」を手掛けました。

なぜ「白老町」に工場を設立したのか

——白老町の旧中学校に工場・農園とガーデン・森の工舎を合わせた「ナチュの森」を整備し、白老町の活性化に貢献していますが、そもそも小松社長と白老町の出会いとは何だったのでしょうか?

「私はもともと東京出身なんですが、小学生の頃から北海道に頻繁に来ていたこともあり、北海道は愛着がある田舎(=第二の故郷)のような存在でした。そして、東京で会社を立ち上げて10年ほど経ったときに、化粧品の素材となる植物や水を求めて再び北海道を訪れるようになり、白老町にも足を運ぶことがありました。

 そこで偶然飲んだ湧き水が『倶多楽湖(くったらこ)』の湧き水だったのです。調査してみたら『カムイワッカ(=アイヌ語で「神の水」)』と称されていて、成分についても雑物が一切ない軟水であるということが分かりました。雑物が一切ないことで生まれる高浸透性や肌に優しい触り心地も相まって、『これで化粧水を作りたい!』と恋焦がれるようになりました」(小松社長 以下、省略)

 そうして小松社長と白老町との道が開かれていったようです。

倶多楽湖(カムイワッカ)の湖

——工場・ガーデン・ミュージアム建設までの歩みについて、お聞かせください。

「まず、工場を建設することの許可を得ることに苦戦しました。当初の目論見としては、工場用地がなかったことや、倶多楽湖が湧き出る所の近くに廃校予定の中学校があったこともあり、その中学校の土地を譲渡してもらおうと思っていました。しかし、その土地自体が工場を建てられない場所であったことや、現在の建物の用途変更であるということが発覚しました。ちょうど都市計画法上の市街化調整区域で、新たに建物自体を建てることさえも禁止されていたんです。

 そこで、白老町や北海道庁とヒアリングを重ね、『汚水を排水しない』など、自然環境に特設の負荷を与えないということを証明し、やっとの思いでナチュラルサイエンスの事業以外では使用してはいけないという条件で許可を貰うことができました。その認可をもらうのに実に3年以上はかかりました」

——3年!? 認可を貰えた工場では、具体的にどのような環境保護施策を行ったのでしょうか。

「まず、照明にこだわりました。もともとこの地に生息する動植物、特に虫の生存状態や生育環境を変えないため、LEDライトを調整して自然破壊に繋がらないように配慮しました。白老町は森の恵みをたくさん受けていて、人々と森の動植物が共存しています。ナチュラルサイエンスもその恵みを受ける人間として『共存する』ことが大事だと考えました。

 また、倶多楽湖の湧き水を利用していますが、使いたい放題ではありません。水道水とは違い、塩素を一切含んでいない倶多楽湖の水を厳しい排水基準を守り、自然に戻すことが義務付けられています。その排水工程には特別なこだわりを持っています」

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