温泉の源泉数も湧出量も日本一を誇る「おんせん県おおいた」。県都である大分市内でも漁業のまちとして名高い佐賀関へ移住したのが永倉さん。釣り好きという趣味が高じ、脱サラして一本釣り漁師になる道を選んだ。
釣り専業漁師に憧れ関あじ・関さばの産地へ
豊後水道が最も狭まった豊予(ほうよ)海峡に面する、大分市東部の佐賀関漁港。2014年に兵庫県から移住した永倉和久さんはここを拠点に一本釣り漁師として「関あじ」「関さば」などを狙う。
以前は釣り具メーカーで働きながら趣味で釣りを楽しんでいたが、違う仕事をしたいと転職を決意。漁業就業支援フェアに参加し、佐賀関なら釣り専業の漁師になれると知った。その後、漁業研修生として採用が決まり、ベテラン漁師の下で1年間、一本釣りを学んだ。
「技術面でも費用面でも、最初は不安ばかり。そんなとき、同じように移住して漁師になった先輩が励ましてくれるなど、多くの方に助けられました」
市の支援事業も活用して無事に漁師として独立すると、徐々に手応えが感じられるようになり、収入は前職を上回った。コロナ禍の現在は魚の需要減少で耐える時間が続くが、釣りで生計を立てる喜びは変わらない。
「ブリの仕掛けにクエがかかったり、ブリを釣り上げていると大きなサメに食べられたり、海の奥深さに驚かされます」
仕事の合間に趣味を楽しみ、川へ釣りに出かけたり、県内の温泉を巡ったり。長男が生まれてからは子育てに力を注ぐ。
「近所の皆さんがかわいがってくださり、散歩していると頂き物のお菓子が山盛りになるほど。子育て環境は最高です」
最近は、妻の両親の田畑を手伝うなかで農業の面白さにも目覚めた永倉さん。いずれは半農半漁で暮らしたいと夢見ている。
大分県大分市はこんなまち
都市基盤が整った市街地のそばに別府湾が広がり、ニホンザル生息地の高崎山などの山々に囲まれた大分市。鉄道3路線や高速道路で九州各都市と結ばれ、関西・四国への海上交通も充実。大分空港から車で約1時間。
大分市の頼れる“ミカタ”
【県内の農産物や先輩移住者に出会える】
「おおいたOrganic Market」
オリジナル企画商品をはじめ、原料や製法にこだわった大分県産品を扱う店がここ。毎週土曜(第5土曜を除く)には店舗前にて、県内各地で活躍中の有機農家などによる直売イベントを実施。交流のある約200軒の農家のうち毎回10軒が出店する。農家や買い物客には移住者も多く、出会いの場としても賑わう。
お問い合わせ先:おおいたOrganic Market
☎097-507-7175
http://www.facebook.com/oita.organicmarket
【大分市移住支援情報】漁業後継者支援事業
新規漁業就業者総合支援事業(国事業)として、大分県漁業協同組合佐賀関支店では最長2年間の漁業研修制度を実施。また、大分市独自の支援として、漁船・必要機材の購入費用や整備に要する経費の補助を行っている。これらの事業を活用し、漁師として活躍する県外からの移住者が増えているという。
お問い合わせ先:林業水産課
☎097-585-6028
【大分市の移住担当者よりみなさまへ】テレワーク移住も大歓迎!
都会的な便利さと自然がバランスよく揃っているのが大分市の魅力です。近隣の別府や湯布院に負けないほど立ち寄り湯もたくさんあります。最近は、東京の会社に所属したまま転職せずに移住する「テレワーク移住」も増えてきました。続々と移住者が集まるまち・大分市にご注目ください。
お問い合わせ先:おおいた魅力発信局
☎097-578-7749
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