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田舎暮らしの本 12月号

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田舎暮らしの本 12月号

11月1日(金)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

盛り上がる「教育移住」。自然保育、無料塾、こだわり給食で子育て世代が移住中

60代からの田舎暮らしは、お金と体力に注意

■年金受給額を慎重に判断

 定年後の田舎暮らしは年金をベースに考えよう。受給開始年齢はこの4月の制度改正で75歳まで繰り下げが可能になったが、60代から田舎暮らしを始める人は65歳からスタートする人が大多数だろう。

 それ以前に退職した人は65歳までの生活費が必要になる。さらに、将来の建物改修費用、病気でかかる費用などの予備費も見込んでおかなければならない。年金の見込額は「ねんきん定期便」で確認できるが、年金財政が悪化しているため、実質的に減額される方向に進んでいる。

 余裕がなければ60~64歳で年金の繰り上げ受給も可能だが、減額支給が一生続く、障害基礎年金が受給できないなどのデメリットもあるので、慎重に判断すべきだ。

■体力が衰えないうちに行動する

 田舎に移住したら草刈りをしたり、薪を割ったり、種まきをしたり、家の補修をしたりなど、いろいろな作業がある。年金生活ではお金に頼らないライフスタイルにする必要もあるので、体力があるうちに行動すべきだ。また温暖化しているとはいえ、自分やパートナーの「寒さ耐性」を過信しないこと。移住してから「こんなに寒いとは」などと嘆かないようにしたい。

 シニア世代は、定年になってから広い農地を耕して収穫を楽しむ「定年帰農」を考える人もいる。実践者に話を聞くと、生きがいとともに年金の不足分を補足する小遣い稼ぎを目的にしている人が多い。

 田舎で車は必需品。60代で自動車学校に通う人もいる。夫婦の一方が車を運転できるうちは田舎暮らしを継続する、というのも1つの考え方だ。

 

文/山本一典 イラスト/関上絵美・晴香

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