移住者も増えている
のどかな山里の古民家
「日当たりのよい開放感あふれる敷地です」と、移住・定住促進課の福田奈帆さん(左)と布川裕子さん(中央)、加佐地域活性化センターの木村奈奈さん(右)。
舞鶴市西部の加佐(かさ)地域は、肥沃(ひよく)な土壌と寒暖差のある気候を生かした農業が盛ん。米のほか舞鶴市発祥の京のブランド産品「万願寺甘とう」や、品評会で高評価の「かぶせ茶」など上質な作物を生産し、新規就農する移住者も多いという。その北部、岡田川最上流域の上漆原(かみうるしばら)地区に、150万円の古民家がある。「山に囲まれた小さな集落ですが、以前から移住者さんの受け入れに積極的です。建物が密集していないので子育て世帯ものびのびと暮らせます」
と、加佐地域活性化センターの木村奈奈(きむらなな)さん。
母屋は東側に和室4部屋、西側に水回りと土間スペースという構成。独立した個室はないものの、離れに和室が1部屋あり、ゲスト用の宿泊部屋や趣味の空間として使えそう。全体に構造や内装の顕著な傷みは見られず、大がかりな改修は不要と思われる。田2筆と畑1筆で511坪の農地は、マイペースで米や野菜を育てるには無理のない広さだ。一方、マイナス点について木村さんはこう説明する。
「冬の積雪が多い傾向にあります。駐車場がない点については、近隣で借りられると思うのでご相談ください」
市街地から離れた山里とはいえ、北側の峠を越えれば宮津市(みやづし)に出られ、新鮮な魚介類が買える漁港へ車で15分ほど。近くには丹後由良海水浴場や神崎(かんざき)海水浴場などもある。
【物件データ】
京都府舞鶴市
150万円
土地:42坪・142㎡
延床:26坪・86㎡
菜園:511坪
改修費補助:最大180万円
●4K●宅地●ひな段地●都市計画区域外●築年数不詳●簡易水洗トイレ●京都縦貫自動車道舞鶴大江ICより約11.9㎞●木造草葺きトタン屋根。2021年11月から空き家。西側に幅約7mの舗装公道。田、畑、山林あり。京都丹後鉄道宮津線栗田(くんだ)駅より約5.5km。スーパーへ約8.5km、小学校へ約11.9㎞、中学校へ約12.3㎞。土砂災害警戒区域(急傾斜)。
●問い合わせ先:舞鶴市役所 移住・定住促進課 ☎️0773-66-1085
「万願寺とうがらし」の栽培がオススメ!
玄関。元馬小屋スペースが併設されているほか、土間が奥へ深く続く。
掘りごたつのある6畳の和室。ここを含めて西側の和室2部屋は天井が高い。
南側にはともに6畳の和室が2部屋。庭に面して掃き出し窓が広く設けられている。
田の字形に配置した伝統的な間取り。
キッチンの隣の土間スペースは昔ながらの炊事場の趣。天窓と太い梁が印象的。
簡素な板張りの床、モルタルとタイル風シートの壁など、シンプルな装いのキッチン。
平屋の離れは築75年。屋根裏倉庫もあり、多目的に活用できる。
離れには床の間付きの和室が1部屋あり、庭に面する縁側付き。
補修が必要
浴室はこぢんまり。内装の状態はそれほど悪くないがボイラーの修理が必要。
周辺環境
加佐地域の医療を支える市立舞鶴市民病院加佐診療所へ車で約10分。同じく車で約10分のところに宮津武田病院もある。
担当者に聞く
舞鶴市平屋物件 Q&A
Q 物件が比較的多い地域は?
A 平屋以外も含めて物件が比較的多いのは加佐地域。平屋もたびたび出てきます。
Q 菜園・農地付き物件は多い?
A 平屋に限定しなければ、空き家バンク物件のおよそ半分が菜園や農地付きです。
Q 平屋物件の価格の目安は?
A 100万~600万円。たいていは補修が必要ですが、特にDIY好きの方に人気です。
担当者に聞く
舞鶴市菜園の楽しみ方
「積雪がある12月~翌2月は耕作できませんが、寒暖差のある気候や清冽(せいれつ)な山水などの環境に恵まれた舞鶴市は、菜園を楽しむには最適です。お米や舞鶴市発祥の『万願寺甘とう』のほか、一般的な野菜もよく育ちます」(木村さん)
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