「AKB」とは、兵庫県の赤穂市（あこうし＝A）と上郡町（かみごおりちょう＝K）、岡山県の備前市（びぜんし＝B）のことです。これら2市1町は、兵庫県南西部と岡山県南東部で隣接しており、東備西播定住自立圏（とうびせいばんていじゅうじりつけん）と呼ばれ、豊かな自然と適度な利便性を併せ持つ身近な田舎です。そんな「AKB」に移住して素敵な暮らしを送っている方々をご紹介します。
【A】
兵庫県赤穂市 あこうし
新快速で京阪神へ直通！ 生活基盤が整った城下町
【兵庫県赤穂市】忠臣蔵ゆかりの城下町。美しい自然に加え、日本遺産に認定された塩や、有名なブランド牡蠣など、豊かな食も魅力。水道料金の安さや、充実した子育て環境も自慢の1つ。大阪からはJR新快速利用で約90分と利便性も高い。お試し暮らし住宅や移住調査宿泊費補助といった制度も充実している。
【移住者リポート】
人の温もりと海や山に魅せられ、住みやすいコンパクトシティへ
この夏に納車されたキャンピングカーを活用し、各地への旅やワーケーションも満喫！
大阪市在住の江西保夫（えにしやすお）さん（62歳）・京子（きょうこ）さん（53歳）夫妻は、電車でのアクセスがよく、海も山もある西播磨地域に興味を持った。なかでも赤穂市に魅せられ、お試し暮らし住宅を複数回利用。住まい探しと併せて、テレビ番組で見た居酒屋食堂「煉瓦屋R」にも立ち寄ることにした。
「元気なお母さんとスタッフがいて、家探しにも協力してくださり、そこからとんとん拍子に話が進みました」と保夫さん。
2022年12月から赤穂市の賃貸アパートで暮らしているが、居心地のよさを京子さんはこう話す。
「水や空気がおいしい。生活関連施設がコンパクトにまとまり、市街地に起伏がないから自転車での移動も負担がありません」
今後は大阪の持ち家が売れたら赤穂に拠点を移すという。
兵庫県内一低い標高19ｍの唐船山（からせんやま）にて江西さん夫妻。眼下に広がる赤穂唐船サンビーチが2人のお気に入り。
「煉瓦屋R」の人たちとは今も親しくしている。左は店主の新井良江さん、右は磯本歌見さん。
播磨灘を望む風光明媚なまち。公園も病院も充実しています
（一社）あこう魅力発信基地
☎0791-43-6931
https://www.ako-mag.jp
【K】
兵庫県上郡町 かみごおりちょう
山陰・山陽を結ぶ要衝。名水百選の清流も自慢
【兵庫県上郡町】中央部を名水百選の千種川（ちくさがわ）が流れ、まち全体が「水の郷」に認定。稲作を中心に農業が盛んで、サクラやホタルをはじめ四季折々の彩りも美しい。大阪駅から上郡駅へ特急で約1時間20分。若者住宅取得奨励金、定住応援支援金のほか、計5つの定住促進助成事業を実施。
【移住者リポート】
農家としての独り立ちを見据え、有機農業の推進に力を尽くす
𠮷田德仁さんと妻の恵実（えみ）さん（39歳）、9月に生まれた壮佑（そうすけ）くん（0歳）、恵実さんの母の龍子（たつこ）さん（82歳）の4人暮らし。
自然が好きで農業に興味があった𠮷田德仁（よしだのりひと）さん（42歳）は、子どもの誕生を機に2023年春、京都府から妻の実家がある上郡町へ。新規就農を考えて役場に相談したところ、縁あって臨時職員として採用されることになった。
「上郡町が有機農業推進のため新たな人材を探していたタイミングで、『ぜひ挑戦しないか』と声をかけていただいたんです」
現在は、オーガニックビレッジ宣言に向けて実施計画の策定や、有機農業の普及・啓発に取り組みながら、地域の農作業にも参加。ゆくゆくは農家として独立することも視野に入れている。
「上郡町は、わざわざ出かけなくても清流や里山、美しい田園風景があり、星空も本当にきれいです。仕事が気持ちよくできますし、子育て環境としても最適だと思います」
「豊富な水資源と寒暖差の大きな気候に恵まれ、おいしい作物ができる環境です」と德仁さん。
周辺には田畑が広がり、德仁さんも地域の農事組合法人の一員として農作業を手伝う。
四季の彩り美しい「水の郷」で農業や趣味を楽しみませんか
上郡町地域振興課
☎0791-52-1162
https://www.town.kamigori.hyogo.jp/iju_teiju/
【B】
岡山県備前市 びぜんし
３つの日本遺産を誇る、里海・里山の美味なまち
【岡山県備前市】備前焼、特別史跡の旧閑谷（しずたに）学校、北前船寄港地・船主集落という3つの日本遺産が自慢。ご当地グルメ「カキオコ」（牡蠣入りお好み焼き）も人気。大阪から山陽自動車道利用で約2時間。移住体験住宅や移住調査宿泊費補助、空き家購入費補助など、移住施策が充実。
【移住者リポート】
港町の古民家を改修した店舗で、ブランド牛や地元の魚介を提供
平屋の古民家を住居兼店舗として改装し、「和食処かい」として営んでいる宗岡さん夫妻。
備前市へ移住し、2022年11月に「和食処かい」を開業したのが、宗岡良二（むねおかりょうじ）さん（64歳）・尚美（なおみ）さん（51歳）夫妻。愛知県名古屋市で営んでいた居酒屋は、尚美さんの足の手術で長期休養が必要になり、閉店を決めた。
「引退したら海の近くで釣りをしながら暮らそうと、たまたま訪れて気に入った備前市で古民家購入を考えていたときのこと。それなら移住を前倒しして新たに店を始めようとなりました」
ランチ営業を基本に、岡山県新見産の希少なブランド牛「千屋牛（ちやぎゅう）」がメインのメニューを用意。近くの伊里（いり）漁港で仕入れる魚介も取り入れた料理は品数が豊富だ。
休みの日には所有する船で沖へ出たり、知人の遊漁船で小豆島方面へ足を延ばしたり。釣果は店で提供し好評を得ている。
「千屋牛とお刺身盛合せランチ」はデザート・ドリンク付きで2000円。ランチ・ディナーともに要予約。
自宅から伊里漁港へは徒歩約5分。知人から譲ってもらった小船を係留し、気の向くままに2人で釣りへ。
伝統文化や深い歴史が息づく、海の幸と里の幸の宝庫です
備前市土地住宅政策課
☎0869-64-2225
https://bizen-life.com
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