「渋川マリン水族館再生プロジェクト」で地域活性化に貢献
湯原温泉での住み込み活動をきっかけに、現在では『里庄町まこもたけ広め隊長』『芳井のご縁紡ぎ隊 笑隊長』『島の大学芸会 盛り上げ島民』など、県内各地で様々な大使として地域活性化に携わるようになりました。その中でも、2019年以降、江西さんが力を入れて取り組んでいるのが『渋川マリン水族館再生プロジェクト』です。
「渋川マリン水族館は、県内唯一の水族館で、2023年に70周年を迎えた歴史ある施設なのですが、非常に小さくて、老朽化も進み、コロナ禍の影響も重なって、入館者数が年々減少しているんです……。ほとんどの岡山県内の人が小学校行事でこの水族館に訪れるような思い出深い施設でして、僕もその一人。思い入れがあるので、入館者数を増やしてこれからも水族館が続くように活性化事業に取り組んでいます」
では、実際にどのような取り組みをしているのでしょうか。
「今、お世話になっている渋川マリン水族館って、実は、俗称なんです(笑)。正式名称は、玉野海洋博物館。企業ではなく玉野市が運営する施設なんです。だから、いくら僕が『あれをしたい、これをしたい』といっても、水族館や、玉野市との兼ね合いで難しいことも多々あるんですよね……。こちらがどれだけ『いい!』と思っても、『ダメですって』なると、とても凹むし、辛い……(笑)。でも、逆に僕のプランを受け入れてもらえると、とてつもなくうれしいんです(笑)」
「水族館の館長さんに生き物のことをたくさん教えていただき、館内の生き物の情報はかなりマスターできたので、最近は渋川マリン水族館の生き物博士『江西教授』というキャラクターに扮して水族館の取り組みを行っています。地元のレギュラー情報番組では『江西教授に聞きたい』というコーナーも作っていただき、定期的に水族館の紹介をさせていただけるようにもなりました。
仲間が増えてきていると実感しています。わざわざ水族館まで江西教授に会いにきてくださるお客さまも出てきましたし、もっともっと仲間を増やせるよう頑張ります」
では、どのように仲間を増やしているのでしょうか。いくつか聞いてみました。
「具体的には、不定期ですが水族館敷地内でのお笑いライブを開催しています」
「しぶマリライブの様子。普段は入れない時間帯のナイト水族館でのお笑いライブです」
「また、新名所を作ろうと、芸人仲間や地元高校生と力を合わせて、敷地内にハート型の池を制作したりしました」
「水族館内に地元の高校生たちとハート型の池をDIYしました」
「『しぶマリラプポンド』と名付けました」
「さらには、お客さまに体験していただけるコンテンツを増やそうと、2022年度は毎月1回、計12個の体験コンテンツを企画。ハート型の池を使っての釣り堀や、水族館の施設の裏側を回って体験できる『裏側ツアー』や、『様々な生き物に触ってみよう企画』が大人気でしたね」
「水族館の裏側を巡るツアーの様子です」
変わり種では、水族館敷地内を使っての本格謎解きゲームなんかも開催しました(笑)。
瀬戸内海の環境について学ぶ授業や、食育を兼ねたおでん屋台企画も好評いただきました」
「それらの実績を全部ひっくるめて、一日ですべてを体験できるイベント『渋海祭(しぶマリさい)を2023年の7月に開催しました」
「狭い水族館なので普段のお客さまは滞在時間が短い方が多いのですが、お笑いライブ、体験コンテンツ、食事のキッチンカーなどを用意し、多くのお客様が何時間も滞在して楽しんでくださったので、水族館に大勢のお客さまが溢れていてとてもうれしかったですね。
総来館者数は約1500名。
例年同時期や同日と比べても4.5倍の来館者数でした!
やり方によって、まだまだ可能性がある場所なんだなと再確認できましたし、今回も大勢の仲間に支えられての大成功だと感じております」
「渋海祭フィナーレの様子。渋川マリン水族館70周年を記念して、1年間を通して制作したコンテンツを一斉に開催した『渋海祭』には大勢の芸人仲間やお客さまが来てくれました。僕は、右下にいま~す!」
「寒い時期は必然的に水族館のお客さまも減ってくる時期なんですよ…」
渋川マリン水族館再生事業を成功へ導いてもなお、まだまだだと話す江西さん。
「ですから、もっと気軽なコンテンツも作ろうと思い、この冬は、僕とマンツーマンで水族館内を回りながら解説版に載っていない情報やクイズなどで楽しんでもらうツアーを企画、開催しています。これは毎週木曜日に開催しておりまして、閑散期にお越しいただけたお客さまの満足度も高まるように活動しております。
2024年度は、新たな取り組みを進めていきます! さらに先の目標でいえば、渋川マリン水族館だけでなく、僕がお世話になった市町村さんたちぜーんぶを巻き込んだ“オカヤマンフェス”を開催したいですね‼」
オカヤマンとは岡山を愛する人たち。
「僕が一人で勝手に言っている言葉です(笑)。
でも、これからも仲間を増やして、オカヤマンを増やし、いつになってもいいからオカヤマンフェスをやりたいなぁ。いや、やります‼」
最後にポツリと。
「渋川マリン水族館再生事業は、まだこれからも続けていきますので、まだまだ仲間たちと頑張っていければエニシングOK‼
あ。
持ちギャグを最後の最後まで忘れていました。
すいません(笑)」
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