温泉の源泉数も湧出量も日本一を誇る「おんせん県おおいた」。今回は、佐伯市の川や海での遊びを楽しみながら、趣味の燻製や木工のノウハウを生かし、福祉施設のイメージチェンジと地位向上に取り組むUターン者を紹介します。
福祉施設の商品として極上の燻製を開発
海辺の市街地から少し山手へ入った弥生地域の一角、森を望む敷地に甘い燻香が漂う。使うチップは、近くの里山で地域の人たちが育ててきた岩屋の千本桜の間伐材。定番のミックスナッツや地元の蒲江産ウルメイワシなど、多彩な燻製商品が口コミで人気を集め、売り上げは毎年倍増している。ここ「燻製屋燻々」を運営する障がい者福祉
施設、太陽農園の管理者を務めているのが柴田徹也さんだ。
「趣味でつくっていた燻製を試しに売ってみたところ好評で、2019年夏に専用の作業場を構えました。福祉施設の商品は安いものという概念を変えたくて、付加価値がある酒のおつまみをコンセプトにしています」
そう話す柴田さんは、県外でリバーガイドをしていたが、「番匠川がなど、このまちの清流の魅力を伝える活動がしたい」と、06年に佐伯市へ帰郷。その後3年ほどガイドを続けたのち、福祉の仕事への転身を決めた。
「もっと人生を楽しんでもらおうという考え方はガイドの仕事と同じ。管理者を任されて以降、従来の下請け作業からの脱却を図り、今年4月からは木工と燻製のみに特化しました」
同時に「アイデアを生むためには趣味の時間も大切」と、サーフィンやカヌー、SUP、釣りなどのアウトドアライフを楽しむ。思い立ったら遊べる環境が身近にあり、佐伯市出身の妻の沙織さん(41歳)も「山、川、海のバランスがよく、子育ての場所としても最高です」と、居心地のよさを実感している。
大分県佐伯市
東九州を代表する水産都市の佐伯市は、九州最大の面積を持つまち。九州山地から連なる山間部、清流・番匠川下流に広がる平野部、リアス海岸が美しい沿岸部と、変化に富んだ景観が彩る。大分空港から車で約1時間30分。
佐伯市の頼れる“ミカタ”
家庭訪問で子育てに寄り添う「ホームスタート」
「ホームスタート・ふれみらさいき」は、大分県が推進している家庭訪問型の子育て支援。調整役であるオーガナイザーが相談内容に応じて、子育て経験のある市内在住のボランティアを無料で派遣し、1回2時間程度の傾聴や協働を行う。利用者からは「話し相手になってもらえて気持ちが楽になった」などと好評だ。
問社会福祉法人 子ども未来ネット弥生
弥生地域子育て支援センター
☎0972-46-2677(弥生児童館兼用)
http://kodomomirai.saiki.jp
佐伯市移住支援情報
子育て「さいきっず まある」総合相談窓口
妊娠・出産を含めた子育ての悩みに対応する相談窓口が、佐伯市子育て世代包括支援センター「さいきっず まある」。昨春、保健福祉総合センター和楽の健康増進課内に開設された。保健師がほかの関係機関と連携しながら支援を行うもので、相談相手がいないという移住者にも心強い。
☎0972-23-4515(専用ダイヤル)
担当者より
移住奨励金を新設しました!
「ようこそ佐伯住まいるサポート事業」を拡充し、18歳以下の子どもがいる移住者への奨励金(10万円または15万円)を新設しました。空き家バンク物件の購入・改修に対する最大100万円の補助のほか、家財処分や引っ越し費用、仲介手数料の補助も、引き続き実施しています。
問コミュニティ創生課 ☎0972-22-3033
https://saiki-iju.com
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