田舎暮らしの本 Web

  • 田舎暮らしの本 公式Facebookはこちら
  • 田舎暮らしの本 メールマガジン 登録はこちらから
  • 田舎暮らしの本 公式Instagramはこちら
  • 田舎暮らしの本 公式X(Twitter)はこちら

田舎暮らしの本 12月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 12月号

11月1日(金)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

【田舎暮らし徹底解明】移住者の割合が多い自治体はどこ?|【公式】2024年版「ユニークランキング」

執筆者:

これから移住する人に向けて、田舎暮らしで気になることをランキング形式で紹介! 今回は、「移住者の割合が高い自治体」にクローズアップします。移住者が多い地域は、どういう傾向があるのか、本誌ライターが分析・解説します。

この記事の画像一覧を見る(7枚)

 弊誌「田舎暮らしの本」の人気企画『住みたい田舎ベストランキング』では、回答いただいたアンケートをもとに、さまざまな角度からユニークな取り組みをしている自治体をランキング化。読者の移住地選びの参考になるデータを提供しています。

【集計方法】
対象者:全国の自治体
調査方法:『田舎暮らしの本』からのアンケート
(アンケート送付は、「道府県庁経由でのメール」および「各自治体へ編集部から直接メール」の2ルート)
回答数:587自治体
アンケート実施:2023年10月末 ~ 11月下旬
※各項目の算出方法は表の下に別途記載しています。

掲載:田舎暮らしの本 2024年2月号

【移住者の割合が高いランキング】

全世代の移住者の割合
※算出方法:2023年度(4月1日から10月末時点)の移住者数(2023年10月末時点で移住済み)÷人口
※小数第3位以下を切り捨て

小さな市町村ほど移住者の存在感は大きい

 2023年度(4月1日から10月末時点)における人口に対する移住者の割合をランキングしたのがこの表で、ベスト15でも1%から4%台までと幅があります。全体としていえるのは、愛媛県今治市を除いて人口が3万人未満の小さな市町村ほど割合が高くなっていること。人口の分母が小さいと移住者の存在感は大きくなり、それだけ過疎対策にも力を入れているということになります。

第1位:福島県 浪江町(なみえまち)

 第1位になった福島県浪江町は、福島第一原発で全町避難を余儀なくされました。2017年3月から段階的に避難指示が解除されましたが、現在も帰還困難区域が残っています。震災前は約2万人が住んでいましたが、現在の居住人口は約2,100人です。注目すべきはその構成で、帰還者が約1,300人、残りは転勤などの転入者・移住者・出生者を合わせた新しい居住者なのです。まちでは飲食関係の起業に挑戦する人や、花卉栽培を始める新規就農者などが急増しています。

ホーム - 浪江町移住ガイド

福島県浪江町の「道の駅なみえ」は復興のシンボル
福島県浪江町にある復興のシンボル「道の駅なみえ」。新鮮野菜や海産物、無印良品など多彩な商品を取り揃え、遊具のある公園も備えています。

 

第2位:山梨県 丹波山村(たばやまむら)

 第2位の山梨県丹波山村も人口約500人と少ないですが、子育て世代を中心に移住者が増加しています。その最大の理由が親子山村留学制度」に力を入れていること。過去に80人以上の子どもとその家族を受け入れています。民間有志が発足した「丹波山村移住定住推進協議会」が移住相談や移住説明会など、きめ細かな対応をしているのも移住希望者には心強いです。

山梨県丹波山村の移住希望者向けの見学会では、協議会のメンバーとともに村内見学やバーベキューなどアットホーム
移住希望者向けの見学会では、協議会のメンバーとともに村内を見学したり、バーベキューをしながら交流したりとアットホーム。

 

第3位:山口県 美祢市(みねし)

 3位にランクインした山口県美祢市は人口約2万1,000人と大きくはないですが、「すんでみ~ね」をキャッチフレーズに最大300万円の住宅取得補助、第3子以降保育料無料などの手厚い支援策が目を引きます。また、市には、移住者支援団体「みねぐらし応援団」があり、職業も背景もさまざまな団員が移住・定住希望者の要望に応じて対応しています。

山口県美祢市の移住・定住支援サイト「すんでみ~ね」
山口県美祢市の移住・定住支援サイト「すんでみ~ね」には、移住者等支援団体のインタビューや「みねぐらし応援団」の団員紹介などが掲載されています。

 

人口約15万人の今治市には1700人もの移住者が!

 次に、ベスト15に入ったまちのなかで、移住者数がかなり多い愛媛県今治市に目を向けてみましょう。

第12位:愛媛県 今治市(いまばりし)

 愛媛県今治市は人口約15万人と大きな自治体ですが、約1,700人もが移住しています。「2024年版 第12回 住みたい田舎ベストランキング」の人口10万人以上20万人未満の市において「総合」「若者世代・単身者」「子育て世代」「シニア世代」のすべての部門で第1位となっています。空き家バンクの物件登録数が多い、2023年には各地域に相談員を置く「定住移住支援員制度」を開始など、きめ細かな政策が実を結んでいます。

今治市移住・定住・交流ポータルサイト|いまばり暮らし

愛媛県今治市のしまなみ海道。島しょ部へのアクセスが良好
しまなみ海道によってアクセス良好な今治市の島しょ部。離島すぎない島暮らしができます。


 移住者の割合は、人気の自治体を知るうえで1つのバロメーターになります。できればセミナーなどに参加して直に移住者から体験談を聞くと、それぞれの地域の魅力がさらに理解できるようになるでしょう。

この記事の画像一覧

  • 【移住者の割合が高いランキング】では、全世代の移住者の割合を集計し数値化しています。
  • 福島県浪江町の「道の駅なみえ」は復興のシンボル。新鮮野菜や海産物、無印良品など多彩な商品を取り揃え、遊具のある公園も備えています。
  • 山口県美祢市の移住・定住支援サイト「すんでみ~ね」には、移住者等支援団体のインタビューや「みねぐらし応援団」の団員紹介などが掲載されています。
  • 愛媛県今治市のしまなみ海道。島しょ部へのアクセスが良好。離島すぎない島暮らしができます。
  • 山梨県丹波山村の移住希望者向けの見学会では、協議会のメンバーとともに村内見学やバーベキューなどアットホーム

この記事の画像一覧を見る(7枚)

この記事のタグ

この記事を書いた人

山本一典

山本一典

田舎暮らしライター/1959年、北海道北見市生まれ。神奈川大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、85年からフリーライター。『毎日グラフ』『月刊ミリオン』で連載を執筆。87年の『田舎暮らしの本』創刊から取材スタッフとして活動。2001年に一家で福島県田村市都路町に移住。著書に『田舎不動産の見方・買い方』(宝島社)、『失敗しない田舎暮らし入門』『夫婦いっしょに田舎暮らしを実現する本』『お金がなくても田舎暮らしを成功させる100カ条』『福島で生きる!』(いずれも洋泉社)など。

Website:https://miyakozi81.blog.fc2.com/

田舎暮らしの記事をシェアする

田舎暮らしの関連記事

【海外で人気の日本の田舎】国際航空便が復活! さらに観光資源を磨き上げ価値を高める【鳥取県】

一人暮らし・終身まで安心生活!! 伊豆・下田の大規模定住分譲地に「シニア専用ハウス」終身型利用権付きが登場

子育て支援に力を入れている大分県大分市。情報収集には、まずは「大分市移住応援サイト」をチェック【大分県大分市】

【将来の売り上げ目標は年間1000万円!】敷地650坪の邸宅を使ったおにぎりカフェ&一棟貸し宿【大分県豊後高田市】

【将来の売り上げ目標は年間500万円!】離れの倉庫をDIYで改修し、民泊とバーガー店を経営【大分県豊後高田市】

大分県で安心の移住! 介護・看護・保育職の資格取得と就職・転職を総合サポート【大分県】

移住者数が3年で3倍に! ずっと住み続けたいまち【愛媛県今治市】本誌ランキング2年連続 全4部門1位!

【築100年古民家】絵本のような絶景に包まれた秘境の美しい伝統住宅!200万円の9LDKはほぼ改修不要!? 宿泊施設や飲食店にも活用可能!【福島県金山町】

海・山一望の大規模ニュータウン「伊豆下田オーシャンビュー蓮台寺高原」には素敵な物件がたくさん【静岡県下田市】