沖縄観光の新定番? 芸人バスガイド
玉代勢さんは、コンビの活動以外に、特徴的な活動をしているといいます。
「実は、沖縄は観光立県ではあるものの、現在、バスガイドとバスの運転手が不足していて、とても深刻な問題となっています。そこで、沖縄県からの受託事業で(一財)沖縄観光コンベンションビューローが実施した『沖縄修学旅行モニターツアー』をきっかけに、那覇バスと協力して“芸人バスガイド”の取り組みがスタートしました。バスの窓から見える景色の案内以外にも、地元で暮らす芸人ならではの視点で沖縄の魅力を伝えることで、観光客の方々により深く沖縄に興味を持っていただけているのではないかと感じています」
「芸人バスガイドは、観光客の方はもちろんなんですが、地元の方々にも利用していただきたいんです。僕もそうでしたが、地元民でも知らない、沖縄の魅力を知ることができるので、おすすめしたいんです」
Uターン移住し、バスガイドの活動を始めたことで、あらためて沖縄の素晴らしさを感じるようになり、見方や考え方が変わったといいます。
「東京で活動していた期間が長かったというのもあって、今、沖縄の歴史や文化を学ぶ楽しさを感じています。第三次産業が盛んな沖縄でのバスガイド不足に少しでも力になりたいと思っていますし、僕が得た知識を芸人目線でお客様に伝えることで、地元をより盛り上げるために活動したい!って思っています。だから、地元の方々でも知らない情報を勉強して、吸収して、どんどん知識を蓄えたいんです。今の仕事が楽しすぎてしょうがないんですよね。沖縄の中部地域の名所旧跡を結構勉強してきましたが、ゆくゆくは世界自然遺産に登録されている『やんばるの森』や『南部の戦跡』なども学んで、芸人だからこその、いろんな角度から観光案内できるようになっていきたいです」
住みます芸人としての未来 ~地域活性化への挑戦と期待~
住みます芸人としての今後の目標を伺いました。
「各市町村のお祭りの仕事などに行ったときに、地域の方とできるだけコミュニケーションをとって、自分が知らないその地域の方々が抱えている問題や、今盛り上がっていることなどの情報を得るようにしています。特に、自分の出身地の宜野座村は、幼少期からの友人や親が住んでいるので、リアルな声を聞くことができます。そこで、シークヮーサーやサトウキビの収穫時期に人手が足りないという声を聞きました。全国的にも同じことがいえると思うのですが、沖縄でも農業の後継者不足や働き手不足といった問題が起こっているんです。僕個人としては、実家のシークヮーサー畑を手伝うぐらいしか今はできていません……。今後もずっと抱えることになるので、いち早く解決したい問題です。芸人としてできることをすべて使って、笑いという力で問題を解決できたらいいんですけどね……。具体的に案を出し合って、地域の方々と笑顔で暮らせるように、地域活性化に取り組んでいきたいと思っています!
県内のロケ番組などで、たくさんの沖縄の人たちと接する機会はあるんですが、僕が“住みます芸人”だというのを知らない方もいらっしゃるんですよね……。沖縄にUターンで戻ってきてから、もうすぐ2年になります。しっかり『住みます芸人っておもしろいね』って思ってもらえるように頑張っていきますので、お時間があれば、オリオンリーグのライブや吉本橙風太鼓のイベント、組踊漫才に遊びにきてくださいね! それと、沖縄観光では定期観光バスをぜひお楽しみください! 」
住みます芸人歴2年ではありますが、沖縄の地域創生に深くコミットするようになったオリオンリーグ。伝統芸能の継承問題や農業の後継者不足といった地域が直面する課題に対し、芸人らしい面白い視点で解決策を見出していくことでしょう。沖縄の文化と歴史を学びつつ、新たな形でその魅力を伝え続けるオリオンリーグの活動に注目が集まりそうです。
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