田舎暮らしの本 Web

  • 田舎暮らしの本 公式Facebookはこちら
  • 田舎暮らしの本 メールマガジン 登録はこちらから
  • 田舎暮らしの本 公式Instagramはこちら
  • 田舎暮らしの本 公式X(Twitter)はこちら

田舎暮らしの本 11月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 11月号

10月3日(木)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

2024/10/04 13:24

男の居場所/自給自足を夢見て脱サラ農家37年(58)【千葉県八街市】

高温が続きグッタリしていた白菜とカリフラワー。夜中に雨音がし、今日は少し息を吹き返した。よかったなあ・・・そう囁きかけながら草を取り、土寄せしてやる。7月、猛暑の中で種まきし、育った苗の半数は焼け死んだ。生き残ったものを畑に植えるも直射日光には耐えられない。冬に防寒として使う毛布や布団を総動員して光を遮ってやる。その遮光をヨシとして虫が発生し、草も生える。ひたすら防御に走り回る。

高温が続きグッタリしていた白菜とカリフラワー。夜中に雨音がし、今日は少し息を吹き返した。よかったなあ・・・そう囁きかけながら草を取り、土寄せしてやる。7月、猛暑の中で種まきし、育った苗の半数は焼け死んだ。生き残ったものを畑に植えるも直射日光には耐えられない。冬に防寒として使う毛布や布団を総動員して光を遮ってやる。その遮光をヨシとして虫が発生し、草も生える。ひたすら防御に走り回る。

記事に戻る

この記事の画像一覧

  • スコップは6本ある。我が仕事の8割はスコップでやれる。酷使するゆえ常にこうして修理が必要。アウトドアに関する何冊もの本を書いている赤津孝夫氏は、地震・台風など災害の多い日本ではいざという時のサバイバル技術が必要、手元にナイフがあるかどうか、それを使いこなせるかどうかは死活問題につながると言っている。僕はスコップ1本でたいていのことが出来る。
  • この情景を作るまでにどれだけの時間とエネルギーを費やしたことか。可視化という言葉はそう古いものではないが、百姓仕事の現場はすべて自分の目で見える。土が乾いている。虫が着いている。雑草に絡まれている。見えたら直ちに手足が動く。田舎暮らしとはほぼ全て可視化の世界だ、見て見ぬふりは許されないである。
  • この夏、インゲンは全く実をつけず、イチジクは実のついた枝ごと枯れた。だから冷涼な気候を好む秋ジャガは大丈夫かと気を揉んだ。数か所に分けて植えてある。1日中、強い光を受ける場所ではグッタリ。この写真はやや日照が欠ける所。そのぶん葉の成長は良い。
  • 1日の仕上げは腹筋である。畑で疲れ果てている日はスルーしようかという怠け心がちょっとわく。そんな自分を誤魔化す。いつも100回やるのだが、減数方式。100、99、98・・・と減らしていく(この方式、アナタもぜひ取り入れて)。体を動かすことで免疫力が高まる。白血球が増えて病原菌への抵抗力も増すらしい。畑仕事での切り傷、擦り傷も化膿せずすぐ治るのはそのためか。深いヤブに入ることが頻繁。それゆえマダニに噛まれてもいるだろう。でも平気。感染症に強い、それが我が唯一の自慢。
  • ブロッコリーの苗を植え、キャベツとレタスの種をまく。鶏に荒らされないようブルーネットで囲わねばならない。まずそれに必要な面積を計算する。必要なパイプとブルーネットをあちこちから集める。パイプもネットもサイズはバラバラ。それをうまく組み合わせ、5×3×1メートルの苗場を完成させる。体8、頭2の割合でなす田舎暮らし。男性ホルモン維持と認知症予防にこの8対2の比率はピッタリかも・・・手前みそである。
  • 鶏の世話、ランニング、そして朝食。会社員は満員電車に揺られている時刻だ。好きなパンを齧りながら、通勤時の満員電車での緊張感と他人への厳しさを論じる社...を燃やす時。
  • 高温が続きグッタリしていた白菜とカリフラワー。夜中に雨音がし、今日は少し息を吹き返した。よかったなあ・・・そう囁きかけながら草を取り、土寄せしてやる。7月、猛暑の中で種まきし、育った苗の半数は焼け死んだ。生き残ったものを畑に植えるも直射日光には耐えられない。冬に防寒として使う毛布や布団を総動員して光を遮ってやる。その遮光をヨシとして虫が発生し、草も生える。ひたすら防御に走り回る。
  • 今日の荷物である。写真の他にミョウガ、ヤマイモ、ゴーヤが入る。多くの品種を少しずつ作る。大農家とは違う所で苦労がある。点検整備すべき点数が多いのだ。しかしそれゆえ時が案外心地よくスルスルと過ぎてゆく。小さな作業との格闘を5つくらいやるうちに1日が終わり、アレっと思う間に1年が過ぎる。雑念が割り込むスキなし、些事をすっかり忘れさせる・・・これぞ良い意味での田舎暮らしがもたらす認知症か。
  • 田舎で暮らす。精神を沈み込ませながらも、意識はうんと浮揚させて生きる、生きられる。その原動力のひとつが食事である。見ても出来るわけないのに僕はNHKの料理番組を我が食生活の参考とする。田舎暮らしの特典は、すぐそこに豊富な材料が揃っていることである。生きると食べる、根っ子は同じ。食事と運動をいかげんにする。そのツケは誰にも必ずやって来る。
  • 忙しい中でも食べることの手抜きはしない。フードロス解消を兼ねて商品にならないカボチャやニンニクやジャガイモを豚肉と一緒に圧力鍋に投げ込んでおく。何をどう食べればヒトの健康は保たれるか。本能的に僕は知る。ハーバードが教える世界最高の食事術『食べる投資』、そんな本があった。田舎暮らしは健康維持へのリターン確かな投資かもしれない。森永卓郎さんは「投資なんか絶対するな、必ず損する」そう書いているが、田舎暮らしへの投資なら損する可能性はかなり低い。自信を持って僕は言う。

記事に戻る

高温が続きグッタリしていた白菜とカリフラワー。夜中に雨音がし、今日は少し息を吹き返した。よかったなあ・・・そう囁きかけながら草を取り、土寄せしてやる。7月、猛暑の中で種まきし、育った苗の半数は焼け死んだ。生き残ったものを畑に植えるも直射日光には耐えられない。冬に防寒として使う毛布や布団を総動員して光を遮ってやる。その遮光をヨシとして虫が発生し、草も生える。ひたすら防御に走り回る。