列車を間近で見ることができる駅舎ホテルにはロマンがあります。一度は泊まりたい鉄道ファン垂涎の駅舎ホテルをご紹介します!※宿泊料金は2名利用時の1名当たりの表示になります。
掲載:田舎暮らしの本 2024年12月号
天竜浜名湖鉄道は掛川駅から新所原(しんじょはら)駅まで浜名湖の北岸を走る。宿泊者は天竜浜名湖鉄道の1日フリーパスチケットの割引券がもらえる。(写真提供/天竜浜名湖鉄道株式会社)
1日1組限定の駅舎宿を拠点に暮らすように旅をする
駅舎ホテル INN MY LIFE(えきしゃほてる いんまいらいふ)
えっ??これがホテル?
二俣本町駅舎に隣接する旧そば屋店舗を改装し、2019年に駅舎ホテルをオープン。
転車台を含めて、36カ所の施設が国の登録有形文化財に登録され、「全線まるごとの文化財」といわれる天竜浜名湖鉄道。浜松市天竜区にある無人駅「二俣本町(ふたまたほんまち)駅」には駅舎を使った1日1組限定のホテル「INN MY LIFE」がある。
「客室には天竜のヒノキを使った床材や浜松市内の作家が手がけた家具、遠州(えんしゅう)織物を使ったパジャマなど、地場のものを多く揃えています。浜松市のよさを肌で感じていただけたら」と話してくれたのはオーナーの中谷明史さん。
このホテルはイタリア発祥の「アルベルゴ・ディフーゾ(分散型ホテル)」の取り組みを実施。周辺地域の飲食店で夕食を楽しんだり、近隣の温泉に出かけたりと宿を拠点に、暮らすように旅をすることができる。
そして、何といっても列車を1日中感じられるのも駅舎ホテルの醍醐味である。
「列車は1時間に多くて4本、少ないときは1本なので、うるさく感じることがなく、逆に心地よく感じます」
ホテルにはテレビがない。リズミカルな列車の音を聞きながら本を読み、特産品の天竜茶を味わう―。ローカル鉄道を思いっきり楽しむにはうってつけの宿だ。
「この旅がお客様の人生にとって大切な時間となりますように」と中谷さんはほほ笑む。
客室に冷凍機能付きの冷蔵庫や食器、カトラリーが用意されているので近所で買った総菜などをホテルで楽しむこともできる。
浴室はオーバーヘッドシャワーがありリラックスできる。シャンプーやボディーソープ、化粧水などのアメニティも充実している。
朝食は天竜区の養蜂家が採取したはちみつをはじめ、地元のお店の天然酵母パンやベーコンなどを提供している。
【問い合わせ先】
住所:静岡県浜松市天竜区二俣町二俣 1605-7
☎053-925-1721
料金:1泊朝食付き1万5950円~
文/福田恭子 写真提供/INN MY LIFE
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