農業YouTuber黒壁の「誰でも手軽に家庭菜園」vol.3
YouTubeチャンネル「まるっと農業日記」を運営する黒壁勇人(くろかべ・はやと)さんが、誰でも気軽に家庭菜園を楽しめる方法をまるっとレクチャーする本連載。 第3回のテーマは「2月に植えるべきおすすめ野菜」。ますます寒い日が続く2月に植えられる野菜ってあるの? 今回は、農家厳選の2月に植えるべき野菜ベスト5をご紹介します。
2月は夏野菜の栽培をスタートするシーズン!
2月は厳冬期と呼ばれる一年の中でももっとも寒い月。
こんな時期に植えられる野菜なんてないだろう、家庭菜園もシーズンオフ……なんて考えているあなた!
もったいないです!
実は、2月から夏に向けて育てられる野菜は、いっぱいあるんですよ!
この連載では、初心者の方でも、家庭で手軽に楽しく野菜を育てるための情報をわかりやすく発信していきます。第3回のテーマは「 2月に植えるべき野菜ベスト5」です。
くろかべ厳選! 2月に植えるべき野菜ベスト5
寒さに強い野菜をしっかり選んできっちり管理すれば、2月は植えられる野菜がぐっと増えてくる時期です。
そして2月は、夏野菜を栽培し始めるシーズンでもあるんです。
夏に向けて、今から準備を進めていきましょう!
さて! 私、くろかべがオススメする、2月に植えるべき野菜をランキング形式で発表します!
どれも家庭菜園にぴったりで初心者でも育てやすく、そして美味しい野菜なので、ぜひ覚えておいてくださいね!
第5位 エンドウ
高タンパクでダイエット食材としてもオススメのエンドウが第5位です!
エンドウは品種やタイミングによってさやえんどうやえんどう豆として収穫ができます。高タンパクでビタミンB1、B2、食物繊維も豊富なんですよ。
ホームセンターで種の状態でも、苗の状態でも購入できます。
第4位 アスパラガス
アスパラガスもまた、葉酸やルチン(ビタミンP)、アミノ酸など栄養素たっぷりの野菜です。
ただ、先にお伝えしますと、アスパラガスは最初の植え付けから収穫できるようになるまで3年かかります。ですがその分、3年目以降10年ほど毎年収穫が楽しめると言うメリットもあります。
アスパラガスには、「グリーンアスパラ」「紫アスパラ」の2種類があるので色違いで植えて楽しむのがオススメです。
ちなみに「ホワイトアスパラ」は遮光して光合成させないように育てたアスパラガスです。
第3位 ナス
煮浸し、天ぷら、お漬物! 様々な料理で使える美味しい夏野菜ナスは、2月に種まきをして、5月上旬に植え付け、7~10月に収穫というスケジュール感で栽培していきます。
さて、ナスの栽培にあたって注意点が2つ。
1つ目は、ナスは連作障害を起こしやすいので、同じナス科の野菜を同じ場所に植え付けないこと。
連作障害とは、同じ種類の野菜を育てることによって土の中の病原菌や線虫の密度が濃くなってしまうことです。連作障害が起こると、生育不良に陥ったり、収穫量が激減してしまうことがあるので気をつけましょう。
ピーマンやトマトもナス科の野菜なので注意!
2つ目は、日当たりの良い場所で育てること。
ナスは十分な日光に当ててあげないと色付きが悪くなります。重なり合っている葉がある場合はこまめに取り除くようにしてください。
さて、ここで僕のオススメの品種をご紹介!
「フィレンツェ」というナスで、「世界一うまいナス」とも言われています。ネットで購入しようとすると、1玉300~500円するので、家庭で収穫できたら嬉しいですよね。ぜひ挑戦してみてください!本当においしいです!
第2位 ニンジン
日本の食卓には欠かせない「ニンジン」が第2位です!
さて、2月に撒くのにおすすめの品種は「ベータリッチ」です。甘味も強いので、ニンジン嫌いの子どもにもオススメです。この品種は2~3月と8~9月の2回、種撒きができます。収穫は種を撒いてから大体110日が目安です。
ところでニンジンって長さによって名前が変わるってご存じですか?ニンジンは長さによって、三寸ニンジン、四寸ニンジン、五寸ニンジン、大長ニンジンなどに分けられます。普段スーパーで目にするのは五寸ニンジンが多いですね。
第1位 じゃがいも
栄えある第1位は、世界中で愛される「ジャガイモ」です!
美味しいのはもちろん、ビタミンCや葉酸、カリウムが豊富、食物繊維もたくさん含んでいて栄養抜群、さらに、家庭菜園初心者でも育てやすい「ジャガイモ」栽培を、この2月にスタートしましょう!
じゃがいも栽培の注意点は2つ!
1つ目は、ナスと同じく、連作障害に気を付けること。実はジャガイモは、ナス科の植物なんです。なので、ピーマンやトマト、ナスを育てた土壌だと連作障害を起こしてしまうリスクがあるので3-4年は空いた土壌で育てましょう。
もう一つは、水捌けの良い土壌で育てること。雨の後に水が溜まるような水捌けの悪い畑で育てる場合は、周囲に溝を掘ったり、畝(うね)を高くするなどして工夫しましょう。
じゃがいもには大きく分けて3種類あって、ホクホク系、もっちり系、しっとり系があるので料理や好みによって選ぶのがオススメです。たくさんの品種があるのでぜひ調べてみてください。
例えばキタアカリは、煮崩れはしやすいですが、フライドポテトにすると溶けるような不思議な感覚をたのしめますよ。他にも油料理に合うものだとサッシーや紫月という品種もあります。
防寒対策をしっかりして、家庭菜園を本格始動しましょう
今回紹介した野菜は、どれも家庭菜園で挑戦しやすい野菜です。
野菜も寒さに負けず頑張ってくれるので、私達も、防寒対策をしっかりして、美味しい野菜を育てていきましょう!
写真提供:YouTubeチャンネル「まるっと農業日記」
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この記事を書いた人
黒壁勇人(農業YouTuber)
黒壁勇人(くろかべ・はやと) 北海道出身の農家の息子。 登録者数7.13万人のYouTubeチャンネル「まるっと農業日記」を運営。 農業声優Machico「週末ノウカー」準レギュラー、 第3期サントリー本気野菜公式アンバサダーも務める。 より多くに人に農業の魅力を知って欲しいと、YouTubeチャンネルでは、家庭菜園から野菜の植え方・育て方、そのコツまで誰でも簡単に農業を楽しめる方法を初心者にもわかりやすく紹介している。
Instagram:@kurokabe_farm
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