コサギ(小鷺)
●渡り区分:留鳥
●全 長:61cm
●場 所:田んぼ・河川・海辺
白色のサギは主にダイサギ(88~98cm)、チュウサギ(68cm)、コサギの3 種類いるのですが、コサギは全長61cm と最も小柄なのが名前の由来です。他のシラサギは足が黒色なのに対して、コサギは黄色いのが特徴です。水辺に幅広く生息しているのですが、特に田んぼや河川、海辺で見られることが多いです。獲物の獲り方が独特で、他のサギ類がじっと待つのに対して、コサギは動き回って獲物を探します。また足を小刻みに震わせて水中をガサガサすることで、獲物をおびき出します。
カワウ(河鵜)
●渡り区分:留鳥
●全 長:81cm
●場 所:内湾・池・河川
カワウは全体的に黒色で、口元は黄色、目はきれいな緑色です。全長は81cm とアオサギよりはひと回り小さいですね。内湾や池、河川などに生息しています。水中に潜って魚を探したり、水辺では翼を広げてパタパタと羽を乾かしていたりする姿をよく見ます。
カルガモ(軽鴨)
●渡り区分:留鳥
●全 長:60.5cm
●鳴き声:グワー、グワー
●場 所:街中の河川・池・農耕地
カルガモは全体的に茶色っぽいからだで、くちばしの先だけ黄色いのが特徴です。また、日の光が当たると、翼の翼鏡(よくきょう)が鏡のように青く光ります。全長は60.5cm です。街中の河川や池、農耕地など、身近な場所に生息しています。カモの仲間の多くが、越冬のために日本にやってくる冬鳥であるのに対して、カルガモは一年中見ることのできる留鳥です。春から夏は単独や数羽でいることが多いです。初夏、田植え後の水を張った田んぼにやってきて、虫などの餌を探していることもあります。冬になると水辺に集まってきて、数十羽の群れになることが多いです。逆立ちしてお尻だけ出しながら水中の餌を探す様子はとてもかわいらしいですね。
オオバン(大鷭)
●渡り区分:留鳥・漂鳥
●全 長:39cm
●鳴き声:ピャッ…甲高い声
●場 所:平地~山地の河川・池
オオバンはカモの仲間と間違えられがちなのですが、実はツル目クイナ科に属しています。黒色のからだに白いくちばし、赤い目となかなかシックな見た目をしていますね。大きさはカルガモよりひと回り小さいです。一年中見られる留鳥ですが、日本の中で季節によって移動する漂鳥(ひょうちょう)のこともあります。平地から山地の河川や池に生息しています。水中に潜って、虫を捕ったり、水草を食べたりする様子もよく見られますね。
カイツブリ(鳰「ニオ」と読む。カイツブリの古名)
●渡り区分:留鳥・漂鳥
●全 長:26cm
●鳴き声:キュルルル…甲高い声
●場 所:平地から山地の河川・池・内湾
上写真は冬羽
カイツブリは全長26cm と、カルガモの半分ほどの大きさなので、よくカモの子どもと間違えられがちですが、大人でこのサイズで、カモの仲間ではありません。繁殖期の夏羽は全体的に黒っぽい色合いで、頬から首元にかけてが赤茶色、目はクリーム色で、尾羽がふわふわしているのも特徴です。平地から山地の、河川・池・内湾にも生息しています。カイツブリも水中に潜って魚を探します。また繁殖期には水上に浮き巣をつくって子育てをします。巣立つとかわいい雛たちが泳ぐ姿が見られるかもしれませんね。
本書と同じ内容のYouTube動画「超入門!よく見る野鳥30種【解説】
水辺は野鳥観察の宝庫。カワセミの鮮やかな羽色やカルガモの群れ、アオサギの優雅な姿など、出会える鳥は実に多彩です。名前や特徴を知っていれば、散歩や自然散策がもっと豊かな時間に変わります。次に水辺を訪れるときは、ぜひ足を止めて野鳥たちをじっくり観察してみてくださいね。
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