気軽に滞在しながら菜園生活を満喫し、田舎暮らしの体験もできるクラインガルテン。地域によって休耕期を迎える冬場は、2026年春からのシーズンに向けて新規利用者の募集が集中します。興味があるなら今のタイミングがチャンス! 今年5月に新規区画がオープンする兵庫県淡路市の「淡路クラインガルテン野田尾」のリポート&募集情報をお届けします。
掲載:2025年12月・2026年1月合併号
CONTENTS
クラインガルテンとは?
発祥地であるドイツの言葉で「小さな庭」を意味する、都市生活者向けの市民農園。日本では「滞在型市民農園」として親しまれ、個々の菜園スペースに「ラウベ」と呼ばれる宿泊用コテージが付く。利用者のことを「ガルテナー」とも。
兵庫県淡路市の「淡路クラインガルテン野田尾(のたお)」を利用している松下さん夫妻。「居心地もよく、利用可能な5年間しっかり楽しませていただきます」。
1年単位で借りられるスローライフの拠点
都市部に生活拠点を置いたまま「週末農業」やプチ田舎暮らしに浸れるクラインガルテン。菜園初心者には農業従事者が助言してくれ、基本的な農機具類は現地に揃う。1年単位で利用できる手軽さや、1区画年間約20万~70万円という利用料も相まって人気が高まり、全国に数多くの施設が誕生している。
兵庫県淡路市の「淡路クラインガルテン野田尾」は、2024年5月に新築オープンした。
「人口減少や高齢化が進む地区からの要請に応え、地域活性化や交流人口の促進を目的に、整備しました。一番の特徴は山にも海にも近いロケーションです」
そう話すのは、農林水産課の大植和幸さん。ここでは区画ごとの抽選方式を採用し、募集時には最大約10倍の応募があった。シニア夫婦など1~2人の利用を想定していたが、若い子育て世帯の利用もあるそう。
地元農家でもある管理人の勢戸恒夫さんはこう話す。
「気候は温暖で、土質も含めてどんな野菜でも年間を通じて育てやすい環境です。この地区特産の青パパイヤはもちろん、利用者のなかにはハウスでバナナを栽培している方や、高齢農家のイチジク園を借りて6次産業化に挑戦している方もいます」
さらに、ここを拠点に趣味を楽しんだり、移住する家を探したり、活用法は多彩だという。
クラインガルテン利用者の活用法をリポート!
in 淡路クラインガルテン野田尾
都市部のマンションで暮らす松下さん夫妻は、定年退職を機に「何か趣味を持とう」と、広告で見た淡路クラインガルテン野田尾に応募。現在の活用法や使い心地について聞いた。
広い土間があるリビングでくつろぐ松下さん夫妻。コテージは大きなワンルーム的にも使える2LDK +土間。エアコン、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、テーブルセットなど、主要な家具・家電を完備。
野菜と米を育てながら地域交流や趣味の時間も
以前から何度も遊びに来て淡路島に憧れていたという、松下忠さん(66歳)・美鈴さん(65歳)夫妻は、淡路クラインガルテン野田尾をオープン当初から利用。なかでも今の区画を選んだのは、コテージのリビングから見晴らせる山々と海の風景にひかれたから。窓を開けると心地よい風がそよぎ、澄んだ空気に野鳥の声が響く。
野菜づくりは「ベランダ菜園程度」(忠さん)、「以前はまったく興味がなかった」(美鈴さん)というが、今は姫路市から月2~3回の頻度で通い、4~5日間滞在しながら年間30種ほどの野菜を育てている。
「栽培ノウハウはインターネットで調べたほか、管理人さんなどからアドバイスをいただいています。地域交流施設『皆来(みらい)』で開かれる日曜朝市にも顔を出し、農家の方にお話を聞いたり、交流したり。お祭りなどのお誘いがあれば極力参加します」と美鈴さん。
神社の祭りに参加した際に「米もつくってみたい」と忠さんが話すと、前の町内会長から「わしが面倒見たる」と言われ、今年から別の利用者と一緒に米づくりも始めた。
「栽培する規模は今ぐらいでちょうどいいかな。あまり広げると作業に追われてスローライフが崩れちゃうから(笑)」と忠さん。
「最長で使える5年間はゆっくり来て、いろんな娯楽を含めて自由奔放に滞在できたら」と、農作業の手が空いたときには、夫婦で釣りに行ったり、島内のドライブを楽しんだり。その後は体力と金銭的な余力があれば、菜園生活の継続も検討することになるかもしれない。
リビングのすぐ前に広がる菜園は南向きで日当たりも眺望も良好。彩りとして手前に花を植えている。
栽培でわからないことがあれば、管理人の勢戸さん(写真右)や地域の農家さんがアドバイスしてくれる。
この日はナスを収穫。「野菜はなるべく農薬を使わずに育てています」と美鈴さん。
どっさり穫れたサツマイモ(安納芋)。野菜の多くは自分たちで食べきれないため、家族や親戚友人に配り、喜んでもらっているそう。
クラインガルテン利用にかかる費用
松下さんの場合
- 利用料/年49万2000円
- 光熱水費/月約7000円
- 高速代/(往復3080円×3回)月9240円
- ガソリン代/月約8000円
- 種苗・肥料代/年約1万2000円
- 農機具使用料/年約2000円
- 合併処理浄化槽の清掃代/年約1万5000円
- 合計※月額換算/月約6万7657円
【DATA】淡路クラインガルテン野田尾(兵庫県淡路市)
- 簡易宿泊施設付き区画年間使用料金/49万2000円 (年額前払い)
- 募集数/空き次第
- 募集時期/随時
- 菜園面積/約50㎡
- ラウベ(施設)床面積/53㎡
- 初期費用/0円
- 総区画数/滞在型全5棟
- 利用期間/4月〜翌年3月
- 更新/1年(最長5年まで)
- 交通/神戸淡路鳴門自動車道東浦ICより車で約40分
問い合わせ先/淡路市産業振興部農林水産課 ☎︎0799-64-2512
↓↓ 次ページでは、「淡路クラインガルテン野田尾」新区画の募集情報を紹介! ↓↓
この記事のタグ
田舎暮らしの記事をシェアする



















