農業YouTuber黒壁の「誰でも手軽に家庭菜園」vol.26
YouTubeチャンネル「まるっと農業日記」を運営する黒壁勇人(くろかべ・はやと)さんが、誰でも気軽に家庭菜園を楽しめる方法をまるっとレクチャーする本連載。第26回のテーマは「10円玉でできる病害虫対策」。
家庭菜園をしていると、毎年のように悩まされる「うどんこ病」「べと病」、そして「ナメクジ被害」。これらを10円玉1枚で対策する方法を解説します。
CONTENTS
10円玉で農薬いらず!? 家庭菜園の病気・ナメクジ対策
家庭菜園をしていると、毎年のように悩まされるのが「うどんこ病」「べと病」、そして「ナメクジ被害」。農薬はなるべく使いたくないけれど、何もしないと野菜がボロボロに……。そんな悩みを抱えている人も多いはずです。
実はこの3つのトラブル、10円玉たった1枚で対策できる方法があるのをご存じでしょうか。
10円玉で病気が防げる? その正体は「銅」
「10円玉で病気が防げるなんて、ちょっと怪しくない?」
そう思った人も多いと思います。でも、これにはちゃんとした理由があります。
10円玉の原料、実は約95%が“銅”。
この銅には、強い抗菌作用があることが昔から知られているんです。
抗菌と聞くと銀を思い浮かべる人も多いですが、銅も銀と同じくらい、場合によってはそれ以上に強力。
しかも銅は、表面が多少汚れても抗菌効果が落ちにくいという特徴があります。
銅イオンが菌を弱らせる仕組み
銅のすごさは、「銅イオン」になったときに発揮されます。
10円玉に水がかかると、表面から少しずつ銅が溶け出し、銅イオンになります。
さらに、水+空気(酸素)がそろうと、活性酸素が発生し、これが菌にダメージを与えるんです。
イメージとしては、【銅イオンが“変身”して、菌にとどめを刺す】みたいな感じですね。
この仕組みは、100年以上前から使われている「ボルドー液」という農薬と同じ考え方。
つまり、プロの農家が昔から使ってきた“銅の力”を、家庭菜園用に超手軽にした方法が10円玉なんです。
黒壁流|10円玉の使い方4選
ここからは、実際に家庭菜園で使える方法を紹介します。
※ 本記事で紹介する活用法は、貨幣を加工しないことを前提としています。
「貨幣損傷等取締法」により、10円玉に穴を開ける・曲げる・削る・溶かすなどの行為は法律で禁じられています。
家庭菜園で利用する際は、必ず「発行されたままの形」で、土に挿したり水に入れたりしてご使用ください。
方法① 土に挿す(いちばん簡単)
いちばん手軽で、初心者におすすめなのがこの方法。
10円玉を、土に半分くらい埋めるだけ。
ポイントは、株元から10cmほど離すことです。
銅は植物にとって必要な栄養素でもありますが、多すぎるとかえってよくないことも。
少し離すことで、ちょうどいい量の銅イオンが土に広がります。
目安
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大きめプランター:3〜5枚
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小さいプランター:1枚
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半分だけ埋めて、空気に触れさせる
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1カ月に1回は取り出して拭く
方法② 水に入れて使う
ジョウロやバケツに水を入れ、そこに10円玉を入れて一晩置きます。
目安
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水1Lに対して10円玉4〜5枚
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12時間以上置く
こうしてできた水を、
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葉にスプレー
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土への水やり
に使います。頻度は週1〜2回で十分です。
葉の表面に銅イオンの膜ができ、病気予防に効果的です。
方法③ プランターの縁に置く(ナメクジ対策)
ナメクジ対策におすすめなのがこの方法。
プランターの縁に、5cm間隔くらいで10円玉を並べるだけ。
ナメクジの体はぬるぬるしているので、銅に触れると軽い電気ショックのような刺激を受け、近づかなくなります。
「10円玉をたくさん使うのはもったいない」という人は、銅テープでも代用できます。
方法④ 支柱に巻く
トマトやキュウリなど、支柱を使う野菜向けの方法です。
支柱1本につき、10円玉を3〜5枚、針金や麻ひもで結びます。
水やりのたびに、支柱を伝って銅イオンが広がります。
使うときの注意点
便利な10円玉ですが、使い方には注意も必要です。
① 入れすぎない
銅は多すぎると逆効果。
プランター1個に3〜5枚を目安にしましょう。
② 定期的に拭く
表面が緑色になる「緑青(ろくしょう)」がつくと、効果が弱まります。
月1回程度、布やティッシュで拭くだけでOK。
③ あくまで“補助”
10円玉は万能ではありません。
風通し・水やり・土づくりなど、基本を大切にしたうえで使いましょう。
特に効果を発揮しやすい野菜
うどんこ病:キュウリ、ズッキーニ、カボチャ、イチゴ
べと病:レタス、ホウレンソウ、ブロッコリー、キャベツ
ナメクジ被害:レタス、キャベツ、イチゴ、ハーブ類
また観葉植物に使うのもおすすめ! 10円玉を入れておくと土にカビが出にくくなりますよ。また花瓶に10円玉をいれておくと、銅イオンが水を浄化してくれます。
まとめ|10円玉でできる、農薬に頼らない家庭菜園の第一歩
農薬をなるべく使わずに野菜を育てたい人や、病気やナメクジ対策に悩んでいる人は、ぜひ試してみてください。
小さな工夫で、家庭菜園がさらに楽しくなりますよ。
※ 10円玉は水に付けっぱなしにしていると、銅イオンが溶出して硬貨の方は腐食してしまいます。 だんだん水に溶ける銅イオンが少なくなるのもそうですが、ひどく腐食してしまうと硬貨として使えなくなってしまうだけでなく、貨幣損傷等取締法の対象になってしまう可能性もあるので、10円玉はこまめに交換するようにしましょう!
写真提供:YouTubeチャンネル「まるっと農業日記」
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この記事を書いた人
黒壁勇人(農業YouTuber)
黒壁勇人(くろかべ・はやと) 登録者数8.7万人のYouTubeチャンネル「まるっと農業日記」を運営。 より多くに人に農業の魅力を知って欲しいと、YouTubeチャンネルでは、家庭菜園から野菜の植え方・育て方、そのコツまで誰でも簡単に農業を楽しめる方法を初心者にもわかりやすく紹介している。
Instagram:@kurokabe_farm
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