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田舎暮らしの本 12月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 12月号

11月1日(金)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

PR熊本県

飲食業の経験とITの融合で、田舎のシェア文化を広げる【熊本県山都町】

掲載:2021年10月号

世界的に有名なカルデラを持つ阿蘇や干潟で有名な有明海など、山あり海ありの熊本県。豊かな名水や温泉、新鮮な食材、そしてそこに住む人たちも熊本の魅力です。ベンチャー企業で働き、田舎の可能性を追っている前島さんを訪ねました。

前島さんは、元レコード店のビルを丸ごと借りて暮らしている。家賃の安い田舎ならでは。星空を眺めながらバーベキューできる屋上は最高だ。

  豊かな緑に覆われた山都町(やまとちょう)は、その名の通り、起伏に富んだ山の都だ。熊本県内で3番目の広さの土地に人口は約1万5000人と少ない。しかし、江戸時代に水田への引水目的で造られた日本最大級の石造りアーチ橋「通潤橋(つうじゅんきょう)」や清和文楽(せいわぶんらく)といった文化が現存し、近年は有機農業でも注目を集める。

 前島大和(まえしまやまと)さん(34歳)が地域おこし協力隊として山都町に着任したのは4年前。大学を卒業し、カナダやアメリカで飲食業の立ち上げなどを6年間経験した。「外国に暮らし、旅して感じたのは親切に助けてくれる人の温かさ」と話す前島さん。どんな土地でも、言葉が不自由でも、コミュニケーションさえ取れれば受け入れてもらえ、暮らしていける--そんなグローバルスピリッツを身につけての帰国だった。

 前島さんは、地域おこし協力隊として観光PRを担当し、町や企業のウェブサイト制作などを手がけた。

 地域おこし協力隊を卒業した現在は、友人が立ち上げたITベンチャー㈱MARUKUに勤務。「僕の飲食業経験とITが接点を持てば、地域活性に貢献できる。それは将来、故郷である奄美大島などほかの地域でも応用できるはず」と考えたのだ。県内の小国町(おぐにまち)と山都町の飲食業者をつないだイベントも企画し、「人と人とがつながると、次はこれをやってみようという気持ちが芽生えるんです」と手応えを感じている。

前島さんが勤務する㈱MARUKUのオフィス。地方創生ICT事業やSNSを活用した集客などを行っている。

山都町と小国町の飲食店をつなぐイベント「小国Night」は、住民にも大好評。再開催を望む声が大きい。

 一方、豪雨災害の被災地へのボランティア活動にも熱心だ。行くたびに自前のカレーを持参するのだが、これがおいしいと評判で、とうとう空き店舗を利用して店を開くことに。

 横浜市出身で、歯科衛生士の妻・洋子さんとの出会いはカナダだった。ゆかりのない地で詩(うた)ちゃん(2歳)を育てているが、「子育て支援センターが親身に相談に乗ってくれるなど、子どもを育てやすい環境」と安心の日々を送る。

「田舎では、より人が主役だと感じられます。そこにITという手段が加わることで、チャレンジや田舎に元来あるシェアの文化が広がるはず」と前島さん。

 前田さんは穏やかな笑顔で人をつなぎ、田舎の可能性を追っている。

前島さんが勤める㈱MARUKUが山都町に進出するきっかけとなった通潤酒造㈱社長・山下泰雄さんとは、ご近所付き合いの仲。IT活用で販路を広げた会社だ。

通潤酒造の酒蔵を活用したカフェは、とてもおしゃれな空間。夫婦で昼はお茶を、夜は日本酒を楽しむこともあるそう。

通潤橋周辺を散歩する前島さん家族。「遊ぶ場所が多いので、田舎での子育ては本当に助かります」と妻の洋子さん。

熊本県山都町(やまとちょう)

 九州のほぼ真ん中に位置し、「九州のへそ(商標登録)」を称する山都町。世界最大級の阿蘇カルデラを形成する南外輪山のほぼ全域をおさめ、南側は九州脊梁(せきりょう)山地に接していて、変化に富んだ豊かな自然を有する。有機農業のまちとしても知られている。高原や水辺にはキャンプ場が多数整備されて遊び場としてにぎわい、石橋、文楽、祭りなどの文化も守り受け継がれている。居住域の標高が200~900mと高く、夏は涼しく、九州にしては冬の寒さが厳しい。
〈アクセス〉
・九州中央自動車道山都中島西ICから車で約15分
・阿蘇くまもと空港から車で約50分

山都町は有機JAS認証事業者が全国で最も多く、有機農業に関心のある移住者も多い。地形を生かした棚田には、四季折々の美しさがある。

九州のグランドキャニオンとも呼ばれる、高さ200mの絶壁が10㎞ 続く蘇陽峡(そようきょう)。紅葉の名所で、カヌー体験もできる。

豊作祈願をする八朔(はっさく)祭りに登場する迫力ある「大造り物」。地域の人びとが、自然の竹やシュロの皮などを使い、手づくりする。

安全でおいしい山都町の有機農産物を販売するECサイト「山の都のやおやさん」が7月にオープン。ギフトとしても注目!

山都町の移住支援

 移住サポートを行っているのは「山の都地域しごとセンター」。移住の専門スタッフが移住希望者の思いをていねいに聞き取り、ライフスタイルの変化を考慮し、その人に適した移住を支援。移住前後のフォローも手厚く、昨年は、年間27名の移住実績がある。
【移住関係】お問い合わせ:山の都地域しごとセンター ☎0967-72-9111
https://www.town.kumamoto-yamato.lg.jp/shigoto/default.html

【短期滞在施設】移住前にお試し暮らしができる「短期滞在施設」もある。最長1年なので、季節による気候変動も体感できる。8施設あるので、以下のURLからアクセス。
お問い合わせ:山都町山の都創造課 ☎0967-72-1158
https://www.town.kumamoto-yamato.lg.jp/kiji0034480/

年3回開催する移住者交流会では、まちを巡るフットパスやしめ縄づくりなどが行われる。仲間づくりの場としても人気で参加者も多い。

「四季それぞれの美しさ、楽しさ、おいしさがあるまちですよ♡」。山都町山の都創造課の坂元舞さんと、山の都地域しごとセンターのみなさん。

熊本県への移住のお問い合わせ
くまもと移住定住支援センター

【東京窓口】
☎080-2125-1656(直通)/☎03-6273-440(1代表)
(火~日曜10:00~18:00)
〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館8階(ふるさと回帰支援センター内)

【大阪窓口】
☎090-9288-0046(月~金曜9:00~17:00)
〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1-1-3-2100 大阪駅前第3ビル21階(熊本県大阪事務所内)

【熊本窓口】
☎096-333-218(1月~金曜9:00~16:00)
〒862-8570 熊本県熊本市中央区水前寺6-18-1(熊本県地域振興課内)

【熊本県移住定住ポータルサイト】
「LIFE KUMAMOTO」https://www.kumamoto-life.jp 

 

福岡県博多にて「月イチ移住相談会」開催

熊本県では、毎月1回、JR博多シティ10階会議室にて「月イチ移住相談会」を開催します。次の開催は、9月19日(日)11:00~17:00を予定。予約や問い合わせは、電話かメールで「くまもと移住定住支援センター熊本窓口」まで!
☎096-333-2181
mail kumamoto-kurashi@pref.kumamoto.lg.jp
⇒詳しくは熊本県移住定住ポータルサイト(https://www.kumamoto-life.jp)をご確認ください。

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