南予地方(なんよちほう)の中心都市として賑わう愛媛県宇和島市の市街地から遠く離れた、風光明媚な半島の奥地。小さな漁師町の海辺にたたずむ物件は、延床面積約60㎡で80万円と広さも価格もお手ごろ。心地よい陽光と潮風に包まれ、釣りやマリンスポーツなどの海遊びを満喫できる。
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2024年4月の情報です。
すでに契約済みの場合があります。
最新情報は 宇和島市空き家バンク をご覧ください。
掲載:田舎暮らしの本 2024年3月号
愛媛県西南部の宇和島市は、リアス海岸が広がる宇和海と、1000m級の鬼ヶ城山系に囲まれた城下町。柑橘類の一大産地として知られ、タイや真珠などの養殖も盛ん。松山空港から松山自動車道を経由して車で約1時間20分。
持て余さないコンパクトな間取りの3DK
「目の前に広がる海が一番の魅力です」と移住定住推進室の保坂さん。駐車場は付いていないが、近隣で月1000~1500円程度で借りられる。
湾や岬の入り組んだ日本有数のリアス海岸が延々と広がる、宇和島市の西部エリア。とりわけ細長く宇和海へ突き出た三浦半島は、海辺の絶景スポットとして親しまれる「遊子水荷浦(ゆすみずがうら)の段畑(だんばた)」をはじめ、昔ながらの農漁村の風情が今なお息づく。その半島の先端部、「日本一細い」ともいわれる細木運河を渡った先に、小さな漁師町が現れる。
「ここ蒋淵(こもぶち)地区にある物件まで市街地から車で約50分。途中、急カーブや細い道も多く、便利な場所とはいえませんが、まちの喧騒(けんそう)から離れてのんびりと田舎暮らしがしたいなら、まさに理想的な環境といえるでしょう。目の前に美しい海が広がり、海好きの方や釣り好きの方にオススメ。特にグレ釣りの名所として知られ、近くから渡船も出ているようです」
そう話すのは、移住定住推進室の保坂諒一(ほさかりょういち)さん。保坂さん自身も釣り好きが高じて東京から宇和島市へ移住し、現在は地域おこし協力隊として活動しているという。
県道沿いに立つ物件は、こぢんまりとした3DKの平屋。洋室と和室2部屋が南北に並び、個室は確保しづらい半面、建具を開放することで大きなワンルームのようにゆったりと使える。家財はすでに片付け済みで、補修なしで住めなくもない。ただし、トイレは汲取の簡易水洗で和式、キッチンや洗面台は水の蛇口しかないなど、そのままでは使いづらい所も。物件価格が80万円と安いぶん、水回りの改修費に予算を投じるのが賢明だろう。
「コンパクトな間取りや、近くに小学校や最低限の施設しかない環境を考えると、子育て世帯よりも、単身者や定年退職後のご夫婦などのほうが向いているかもしれません。多少の不自由さも含めて、豊かな自然環境を満喫していただければ」
と、保坂さん。アクセス面ではマイカーや路線バスのほか、物件から約kmの場所にある蒋淵港から宇和島市街地へ約30分の高速船(1日3便)も利用できる。
【物件データ】
愛媛県宇和島市
80万円
土地:27坪・91㎡
延床:18坪・59㎡
取得費補助:最大65万円
改修費補助:最大400万円
家財処分費補助:最大20万円
●3DK●宅地●平坦地●都市計画区域外●築39年●簡易水洗トイレ●松山自動車道宇和島南ICより約25km●蒋淵地区にある木造スレート葺き平屋。2020年から空き家。北側に幅約4mの舗装公道。ガソリンスタンドへ約350m、診療所へ約1km、小学校へ約400m、保育園へ約9.8km。土砂災害特別警戒区域(急傾斜地)。
●問い合わせ先:宇和島市役所移住定住推進室 ☎️0895-49-7105
| 築39年3DKの平屋物件の内観を紹介
ココがオススメ!
和室2部屋と小さな洋室の3 間続きで開放的な印象。襖に汚れや破れがあるものの、全体として室内の状態は悪くない。
ガラス戸などがレトロな趣の玄関。その奥にホールを兼ねた洋室がある。
キッチンの傷みもあまり見られない。ただし給湯設備がなく、水の蛇口のみ。
床の間と小さめの押し入れがある4.5畳の和室。山側だが南向きで日当たりはまずまず。
水回りは補修が必要
左/ブルー系の内装でまとめられた浴室。洗い場は広めで、ガス湯沸かし機能付き。中央/コンパクトな洗面台。ここも水しか出ないため、お湯が出るように改修するほうがいい。右/トイレは和式の簡易水洗。快適に使うなら浄化槽を設置して洋式の水洗にしたい。
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