全国に広がっている住みます芸人の笑いあふれる地域協力活動にフィーチャーした、「47都道府県エリアプロジェクト(あなたの街に“住みます”プロジェクト)」をレポートする本連載。
今回は、大阪市西成区住みます芸人として活動する「らいおんうどん」のガオ~ちゃんさんをクローズアップ。大阪を中心に、全国的に銭湯を広めるために“熱く”活動するガオ~ちゃんさんに話を伺いました。
CONTENTS
大阪市西成区住みます芸人
ガオ~ちゃん
1986年5月17日生まれ。兵庫県神戸市出身。立命館大学卒業後、NSC大阪校に31期生として入学。長年ピン芸人として活動してきたが、2022年に1年先輩のしげみうどんと「らいおんうどん」というコンビを結成。芸歴15年目。同期はロングコートダディ、インディアンス、セルライトスパ など。趣味は、サッカー、銭湯、サウナ、西成グルメ、上質な昼寝、麻婆豆腐作り。特技は、ガオ~と吠えること、走ること、西成あるある、盛り上げ、ギャグ。
住みます芸人歴:2017年11月~
活動拠点:大阪市 西成区
主な活動:西成区のお祭りやイベント、学校の運動会、成人式など地域のイベントでのMC、ネタ、盛り上げなど。西成の広報誌制作や楽曲制作。また西成にある銭湯でお笑いライブやツアーなど様々なイベントを主催し、西成の街や銭湯の魅力を発信している。
X(旧Twitter):@gaooooooooooooh
Instagram:@gao_chan
YouTube:らいおんうどんガオ〜ちゃんの西成ちゃんねる
【大阪市西成区】 大阪府西成区は、大阪市の南部に位置するエリア。かつて工業地帯として賑わいを見せたこの地域は、今も雑然とした商店街や庶民的な市場の中に、懐かしい雰囲気と人々の賑わいが残っています。 「西成は、下町、住宅街、飲み屋、工場から労働者のホテル街まで多様な個性が混ざり合う、独特の雰囲気がある街です。交通の便も良く、関西空港や梅田、難波など主要駅にもダイレクトにアクセスできて、住み心地抜群の街です」(ガオ~ちゃん。以下、省略) |
えぇ街、西成。一度住んだら離れられへん。
今年で芸歴15年目を迎えるガオ~ちゃんさんは、立命館大学を卒業後、NSC大阪校に入学し、長年ピン芸人として活動してきました。住みます芸人に任命されたのは、2017年11月のこと。大阪・西成に住みながら、PR活動やイベントへの参加など、いろいろな活動に取り組み、西成の魅力を発信しています。
西成との運命的な出会い
大阪の下町、西成区。かつて工業地帯として栄えた西成は、日雇い労働者が多く集まった地区であり、今でも「労働者の街」としての面影が色濃く残ります。「ドヤ」と呼ばれる簡易宿が立ち並び、一泊1000円以下の破格の値段で泊まれる安宿もたくさんあります。また、路上生活者も多く、公園で炊き出しが行われる光景もよく見られます。
「『治安が悪い』『物騒』などとマイナスイメージが付きまとう西成。当時お金がなかった僕は何となく西成区に住んでいましたが、もうここに住んで10年以上が経っています。実際に住んでわかったことですが、意外にも西成ってすごい住みやすい街なんです」
最初はなんとなく西成に住み始めたというガオ~ちゃんさん。引き寄せられるように辿り着いたその街は、彼にとって運命を変える場所でした。
「西成に住んで少し経ってから、住みます芸人に抜擢されたんです。それまでは西成に対して『思ったより住みやすい街やな~』程度にしか思っていなかったんですが、住みます芸人に選ばれてあらためてこの街としっかり向き合ってみると、あまりにも魅力が多いことに気が付いたんです」
世間のイメージとは大違い! 西成が秘める真の魅力
中心部への交通アクセスも良く、多彩な飲食店が立ち並ぶ西成ですが、一般の人が住むには少しハードルが高く感じてしまうでしょう。しかし、ガオ~ちゃんによると、西成に一度住むともう離れたくないと思うほど魅力的な街なのだといいます。
「西成の良さは、なんと言っても“温かさ”です。人も街の雰囲気もとにかく温かい。孤独を感じないんです」
ガオ~ちゃんさんが最も強調するのは「人情の温かさ」。道端に立ち並ぶ宿屋や古びた商店街、格安の毎日通える飲食店……。下町の趣がある西成は、街全体が温かみのある雰囲気に包まれています。さらには、そこに暮らす人々もまた温かく接してくれるのだといいます。
「自分は売れてないのに、芸人って言ったら嘘みたいに喜んでくれたり、『ポスター貼っていきや』って店にチラシを置かせてくれて応援してくれたり、みんな本当に優しくて。誰に対してもオープンでウェルカムな人ばっかりで、住んでいるだけで幸せになれます」
テレビやネットで目にするイメージとは違い、実際に住むと人の温かさに包まれる街、それが西成です。都会のどこか冷淡な雰囲気とは違い、西成の人々には先入観や偏見がなく、みんなが平等に接してくれるのではないでしょうか。そんな西成は、 ガオ~ちゃんさんにとってまさに理想郷。一生この街から出るなと言われても、迷わずyesと答えるほど深い愛着があるといいます。
西成区住みます芸人としての使命。オリジナルソングを作成
「“誰が住んでも幸せになれる街”、そう断言できるほど、西成は他にない魅力をたくさん秘めた街です。僕は西成区住みます芸人として、この街の良さを伝えるためにできることは全部やりたいんです」
西成区住みます芸人に任命されてから、改めて西成の良さに気付いたガオ~ちゃんさんは、西成の魅力を発信するために日々奔走しています。街のイベントやお祭り、学校の運動会に成人式、警察の方と連携して行う防犯イベント……まさに地域密着のイベントに参加して盛り上げたり、人々と交流したりと、西成をより深く知るための活動を積極的に行ってきました。
「いろいろなイベントや活動をするたびに、新しく西成の良いところが見つかるので、常に自分の中での西成の魅力がアップデートされていきます。ずっと西成の良さを実感しながら生活しているので、自分の体がどんどん西成に溶け込んでいるような感じがするんです(笑)」
そんな“西成愛”に溢れるガオ~ちゃんさんは、自身で作詞・作曲したオリジナルソングを制作しました。その名も「えぇ街、西成」。西成への愛情がぎっしりと詰められた歌です。
↓↓次のページ「銭湯文化を広げていきたい! 銭湯プロジェクト始動」↓↓
この記事のタグ
田舎暮らしの記事をシェアする