金沢市では1950年以前に建てられた伝統的な木造建築物を「金澤町家」と定め、保全・活用を推進。なかでもこの物件は、卯辰山麓伝統的建造物群保存地区内という立地、伝統を感じさせる意匠、現代的で快適な設備と、数多くの魅力が凝縮されている。
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2024年10月の情報です。
すでに契約済みの場合があります。
最新情報は 金沢市空き家バンク をご覧ください。
加賀百万石の城下町として栄えた金沢市は、日本三名園の兼六園、金沢城、茶屋街といった歴史的景観を保ち、金沢21世紀美術館などの現代的な魅力が共存する歴史文化都市。東京駅から北陸新幹線で金沢駅へ約2時間30分。(写真提供/金沢市)
美しいステンドグラスや
半屋外気分のバスルームが魅力の3LDK
喧騒から離れた別世界!
外からも見える位置に新設した大型のステンドグラスが印象的。リノベーションの設計は無分ノ一建築設計室(https://mubunnoichi.co.jp)。物件内の家具や置物は付属しない。
卯辰(うたつ)山麓伝統的建造物群保存地区に位置し、由緒ある寺院が集まる東山二丁目。観光客でにぎわうひがし茶屋街に隣接しながら落ち着いた空気に包まれ、まるで時間が止まったかのよう。周囲には伝統的な金澤町家も多く残るが、2023年に改修を終えたこの物件は、間口が広く優雅なたたずまいが目をひく。
「外観は復元が基本です。アルミ製になっていた出格子やサッシは木製に取り替え、外壁の下見板はかつて使われていたベンガラ色に塗り戻しました」
そう説明するのは、無分ノ一(むぶんのいち)建築設計室代表の吉田万里(よしたばんり)さん。最近は魅力的な町家を見つけると購入し、再生およびリノベーションして売買・賃貸用に提供しているが、この物件もその1つ。建物を持ち上げる揚屋(あげや)工事で基礎からつくり、傷んだ柱は根継ぎし、土壁は既存の土を再利用して塗り直すなど、使えるものは極力残したという。
同時に、空間の魅力を高めるオリジナルの要素も加えた。金沢の伝統的な色をベースにした2階和室の聚楽(じゅらく)壁もさることながら、一番の特徴は土間のLDに華やぎを添える白鳥のステンドグラスだろう。
「明治時代の建物ですが、大正ロマンをテーマに据え、箱根の老舗旅館にある作品をモチーフに制作しました」
と、吉田さん。室内の明かりでカラフルな絵柄が浮かび上がる、夜の外観もまた美しい。
設備面では、半屋外の気分に浸れるガラス張りのバスルームがぜいたくなひとときを演出。隣接するトイレや洗面室を含めて、床には「越前青石」とも呼ばれる貴重な笏谷石(しゃくだにいし)をあしらった。
これら本物にこだわった仕様を含めて、建物の文化的価値が理解できる大人のカップルなどにこそふさわしい物件だ。
【間取り図】
【物件データ】
- 住所:石川県金沢市
- 価格:売家 3450万円、賃貸 18万円/月
- 間取り:3LDK
- 土地:19坪・64㎡
- 延床:28坪・93㎡
- 地目:宅地
- 地勢:平坦地
- 法令制限:第一種中高層住居専用地域
- 築年数:築121年
- トイレ:水洗トイレ
- 交通アクセス:北陸新幹線金沢駅より約2.2km。
- 近隣情報:北鉄バス東山停留所より徒歩約4分。森山町小学校へ約400m、鳴和中学校へ約1.3km、総合病院の城北病院へ約2km、イオンもりの里店へ約4.6km。
- 設備等:木造亜鉛メッキ鋼板葺き2階建て。東側に幅約2.7mの舗装公道。
【問い合わせ先】
パシフィック不動産㈱ ☎️076-280-8228
写真で見る物件詳細
| 築121年3LDK物件を紹介
外観
ベンガラ色の外壁、木製の出格子や建具など、金澤町家の伝統的な姿を忠実に再生。駐車場はなく別途契約が必要(周辺の相場は月1万円ほど)。
土間
玄関からLD14畳までラフに使える土間仕様。住居を兼ねた店舗としても使える。
和室
東側にある4.5畳の和室。聚楽壁は、大正時代の銘仙の着物によく使われたという柿色を選んだ。
キッチン
IH調理器付きのキッチンは造作。ここも土間で勝手口から坪庭を経て裏の通路に出られる。
2階中央の和室
2階中央の和室の壁には石川県の「加州(かしゅう)」と呼ばれる緑色を採用。襖も張り替えた。
バスルーム
坪庭を眺められる、レインシャワー付きのバスルーム。床は笏谷石、壁・天井はヒノキ。
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