最近では空き家のルームツアーをYouTubeで発信している自治体や地域のお助け団体も多い。現地見学に足を運ぶ前に物件の状態や周辺の状況を知ることができるので、ぜひチェックしてみよう。
※前編の記事はこちら
掲載:2025年10月号
CONTENTS
【鹿児島県鹿屋市】
補助制度もあるオーダーメイド型移住体験
市街地にはスーパーや飲食店、全国チェーン店が立ち並び利便性が高く、市街地から車で20分ほど走ると、広大な海や山がありアクティビティが楽しめる。市への移住を検討している人を対象にオーダーメイド型の鹿屋市移住体験活動を実施しており、交通費、宿泊費などに対する補助制度も用意。
問い合わせ/地域活力推進課 ☎0994-45-6930
利便性のよい笠之原町のまち並み。西に車を走らせると海や山があり、自然に触れられる。
霧島ヶ丘公園の東側丘陵地にある「かのやばら園」。約1500種、3万5000株のバラが咲き、日本最大級の面積を誇る。
県外の移住希望者を対象に実施している「鹿屋市移住体験活動」は公式サイト「かのやで暮らす」から申し込みができる。
【鹿児島県鹿屋市】YouTubeチャンネル
かのやで暮らす移住定住促進
空き家バンクの情報は、文字情報、AI音声により紹介。1本当たりの配信を1分程度にまとめた物件動画はシンプルでわかりやすい。鹿屋市に移住した人たちのインタビュー動画も配信しており、移住後の本音や暮らしぶりをうかがい知ることができる。
www.youtube.com/@かのやで暮らす移住定住促進
担当者に聞きました!
Q1/空き家バンクを利用した移住者は、どんな暮らしをしていますか?
A 1/特に、都会から来た方がたは自然を身近に感じながら鹿屋市での生活を楽しまれているようです。一軒家かつ周囲にほかの民家がない物件を希望される方も多くいらっしゃいます。
Q2/ 反響の多かった動画と、反響が多かった理由を教えてください
A2/通常は1分程度でまとめるために独自のテンプレートに当てはめた編集をしているのですが、この動画は職員が物件を見て回る6分半の動画として公開したことで、反響がありました!
Q3/ 動画視聴者や物件見学者からの印象的なコメントは?
A3/1分弱の物件紹介動画は、「端的で見やすい」というお言葉をいただきました。都会からいらした物件見学者の方は、「こんな広い家なのにこの金額はあり得ない!」と驚いていました。
「募集時点で各物件に担当不動産業者がそれぞれついており、安心安全な取引を行うための体制を整えています」(地域活力推進課 下曽山秀将さん)
【宮崎県都城市】
交通アクセスがよく医療体制や子育て環境が充実
シラス台地でろ過された地下水と、都城盆地で育まれた野菜や肉が自慢。焼酎出荷額も日本一。市街地には商業施設をリノベーションした図書館やコワーキングスペース、子育て支援センターがある。一定の要件を満たせば、移住応援給付金制度(1世帯最大500万円)も。
問い合わせ/人口対策課 ☎0986-23-8067
南九州の真ん中、霧島連山の麓に位置し、市内からは霧島連山を望むことができる。
移住を検討している人、物件や就職先を探している人など、移・職・住(い・しょく・じゅう)の相談に迅速かつていねいに対応するため、市役所内に「移住・定住サポートセンター」を開設。
商業施設をリノベーションした都城市立図書館。子育て支援センターなどもある。
【宮崎県都城市】YouTubeチャンネル
都城市公式YouTube
落ち着いたBGMで文字、間取り図とともに情報を伝えるルームツアーを公開している。エンディングで空き家情報がテロップで流れ、最後に情報をおさらいできるなどの工夫が好印象。市の公式ページの中にあるため、支援情報や移住後の暮らしもイメージしやすい。
https://www.city.miyakonojo.miyazaki.jp/site/akiyabank/61033.html
担当者に聞きました!
Q/動画撮影時にこだわっているポイントは?
A/扉はすべて閉めてから撮影しています。部屋ごとに扉を開けて進むことで、「次はどんな部屋だろう?」というワクワク感を演出するためです。画質はコントラストを低めにすると、エッジがやわらかくなり、空間が広く見える効果があります。ゆっくりとカメラを動かし、ディテールよりも全体感を重視、必要に応じてコメントやテロップで補足するよう心がけています。
「空き家等情報バンクのページには豊富な写真や動画を掲載し、閲覧者に「住む」イメージを膨らませていただけるようにしています」(空き家バンクキャラクター「イエティ」)
文/横澤寛子
この記事の画像一覧
この記事のタグ
田舎暮らしの記事をシェアする






























