掲載:2022年1月号
2021年11月上旬の情報です。
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能代市北東に位置する二ツ井町は、七座山、きみまち阪県立自然公園など、自然を生かした観光スポットが充実する地域。ここへ地域おこし協力隊として移住した檜森さんは、面接の際の何げない会話から温泉付きの家に暮らすことになった。
毎日わが家で温泉生活!石けんなしで肌がツルツル
「面接の際に趣味の話題になり、温泉巡りが好きだと伝えると『うちの集落は温泉が出るから、来てくれるなら温泉付きの家を探しておくよ!』と言われたんです。面接中なのに、移住後の話にまで及んでしまうアットホームさに和まされました」
そう話すのは、今年10月、宮城県から二ツ井町(ふたついまち)梅内聚落(うめないしゅうらく)に地域おこし協力隊として移住したばかりの檜森隆太(ひもりりゅうた)さん(35歳)。
この地域には古くから冷泉が湧き、1977年から現在に至るまで、地域70世帯と公共施設などへ供給されているのだ。
檜森さんは、求職中は山形県の姥湯(うばゆ)温泉で住み込みで働いていたというほどの温泉好き。赴任して約1カ月、大好きな温泉に毎日入ることができる、なんともぜいたくな日々を送っている。
「ここのお湯はアルカリ性で石けんなしでも肌がツルツル。すでにこの効能が当たり前のようになってきています」
と檜森さん。両親が秋田県出身。能代市へは子どものころたびたび訪れていたが、久しぶりにこの地を訪れてショックを受けた。
「能代駅周辺のアーケード街がご多分に洩れずシャッター街になっていました。かつてはあんなに栄えていたのに。昔からなじみのある土地で、何かできないかと思い移住を考えました」
能代市では、檜森さん以外の地域おこし協力隊は市街地活性化など決まったテーマを与えられているが、檜森さんは梅内聚落全般の活性化を任されるという異例の採用だ。大学時代に研究してきた淡水の生態系の知識を活かし、この地域でも水資源を軸に何かできるのではと考えていたが、着任の挨拶のため梅内聚落の160世帯を回る中で、モクズガニを養殖している人、梅内聚落の森林の間伐材を有効活用し、保全活動をする「二ツ井宝の森林プロジェクト」の発足など、すでに住民自ら動いている姿が見えてきた。
「すでに活動されている皆さんの取り組みや思いを大切にしながらも、私なりの外からの視点を伝えていけるようにしたいです」と意気込みを見せている。
温泉DATA
梅内温泉
泉質
ナトリウム塩化物冷鉱泉
温度
源泉18.7℃
効能
冷え性、皮膚乾燥症、切り傷、末梢循環障害、筋肉や関節の痛み、痔の痛み、ストレスの緩和、胃腸機能の向上など
能代市オススメスポット&グルメ
温泉、祭り、グルメが充実!
日本海、白神山地、米代川などに囲まれた能代市。夏の伝統行事「能代役七夕」などの祭りやグルメ、温泉施設なども充実。このほか、木工体験やカヌー、釣り、トレッキングなど自然を活かした体験もできる。
能代市移住支援情報
選択型の移住体験ツアーや移住資金の助成も充実能代市への移住を考えている方へ向けての「移住体験ツアー」は、希望のテーマを選択する「セミオーダー型」とテーマにとらわれない「フルオーダー型」から各自のスタイルに合わせて選ぶことができる。また、秋田県外から能代市に移住し就労する45歳未満の人は、引っ越し費用、住宅の賃貸初期費用、暖房器具の購入費、通信設備費など最大35万円の助成制度も活用できる。
問い合わせ先:能代市移住定住相談窓口(総合政策課内)☎0185-89-2163 https://www.city.noshiro.lg.jp/sangyo/iju-teiju/
文/矢吹史子 写真/船橋陽馬
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