田舎暮らしの本 Web

  • 田舎暮らしの本 公式Facebookはこちら
  • 田舎暮らしの本 メールマガジン 登録はこちらから
  • 田舎暮らしの本 公式Instagramはこちら
  • 田舎暮らしの本 公式X(Twitter)はこちら

田舎暮らしの本 5月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 5月号

3月1日(金)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

温泉三昧の日々を満喫しながら、まちの活性化に尽力!【秋田県能代市】

掲載:2022年1月号

2021年11月上旬の情報です。
すでに契約済みの場合があります。
最新情報はこちら!→能代市空き家バンク

能代市北東に位置する二ツ井町は、七座山、きみまち阪県立自然公園など、自然を生かした観光スポットが充実する地域。ここへ地域おこし協力隊として移住した檜森さんは、面接の際の何げない会話から温泉付きの家に暮らすことになった。

6部屋ある母屋に加え、2部屋ある離れ、さらには倉庫と一人暮らしには充分過ぎる環境。

梅内温泉組合組合長の野呂勝彦(のろかつひこ)さんと。冷泉は月500 円で使用することができる。

秋田県北西部に位置する能代市は、木材加工の町として「東洋一の木都」と称されるほど発展。天然秋田杉をふんだんに使用した「旧料亭金勇(かねゆう)」など、栄華を今に伝える建物も残る。東京駅から秋田新幹線で秋田駅まで約4時間、秋田駅から奥羽本線東能代駅まで約1時間。

毎日わが家で温泉生活!石けんなしで肌がツルツル

「面接の際に趣味の話題になり、温泉巡りが好きだと伝えると『うちの集落は温泉が出るから、来てくれるなら温泉付きの家を探しておくよ!』と言われたんです。面接中なのに、移住後の話にまで及んでしまうアットホームさに和まされました」

そう話すのは、今年10月、宮城県から二町(ふたついまち)梅内聚落(うめないしゅうらく)に地域おこし協力隊として移住したばかりの檜森隆太(ひもりりゅうた)さん(35歳)。

 この地域には古くから冷泉が湧き、1977年から現在に至るまで、地域70世帯と公共施設などへ供給されているのだ。

 檜森さんは、求職中は山形県の姥湯(うばゆ)温泉で住み込みで働いていたというほどの温泉好き。赴任して約1カ月、大好きな温泉に毎日入ることができる、なんともぜいたくな日々を送っている。

「ここのお湯はアルカリ性で石けんなしでも肌がツルツル。すでにこの効能が当たり前のようになってきています」

と檜森さん。両親が秋田県出身。能代市へは子どものころたびたび訪れていたが、久しぶりにこの地を訪れてショックを受けた。

「能代駅周辺のアーケード街がご多分に洩れずシャッター街になっていました。かつてはあんなに栄えていたのに。昔からなじみのある土地で、何かできないかと思い移住を考えました」

 能代市では、檜森さん以外の地域おこし協力隊は市街地活性化など決まったテーマを与えられているが、檜森さんは梅内聚落全般の活性化を任されるという異例の採用だ。大学時代に研究してきた淡水の生態系の知識を活かし、この地域でも水資源を軸に何かできるのではと考えていたが、着任の挨拶のため梅内聚落の160世帯を回る中で、モクズガニを養殖している人、梅内聚落の森林の間伐材を有効活用し、保全活動をする「二ツ井宝の森林プロジェクト」の発足など、すでに住民自ら動いている姿が見えてきた。

「すでに活動されている皆さんの取り組みや思いを大切にしながらも、私なりの外からの視点を伝えていけるようにしたいです」と意気込みを見せている。

自宅近くに湧く、冷泉の源泉。昔はここで近隣住民が五右衛門風呂を楽しんだという。

梅内聚落のタンクから自宅に引かれた冷泉を温めて入浴する。アルカリ性で肌がツルツルに。

冷暖房器具、家電、家具など、大家さんの持ち物をそのまま使用させてもらえるという好条件。

梅内聚落の森林のスギを利用した燃焼材「燃え杉くん」は道の駅「ふた つい」にて販売中。

商店がない梅内聚落では移動販売車が巡回。肉、魚、加工品などがどっさり積まれている。

きみまち阪からは七座山(ななくらさん)と雄大な米代川(よねしろがわ)が一望できる。春はサクラ、秋は紅葉でにぎわう。

梅内聚落長の藤田さんと。地域の歴史や土地のいわれについてなど話は尽きない。

田園と森林や川に囲まれた梅内聚落には160世帯が暮らす。

温泉DATA

梅内温泉

泉質

ナトリウム塩化物冷鉱泉

温度

源泉18.7℃

効能

冷え性、皮膚乾燥症、切り傷、末梢循環障害、筋肉や関節の痛み、痔の痛み、ストレスの緩和、胃腸機能の向上など

能代市オススメスポットグルメ

温泉、祭り、グルメが充実!

 日本海、白神山地、米代川などに囲まれた能代市。夏の伝統行事「能代役七夕」などの祭りやグルメ、温泉施設なども充実。このほか、木工体験やカヌー、釣り、トレッキングなど自然を活かした体験もできる。

「湯らくの宿のしろ」は能代市街にも近く、宿泊、日帰り入浴ともに利便性抜群。

城郭型の灯籠が練り歩く「能代役七夕」は毎年8月に開催される。

オススメグルメ
道の駅「ふたつい」の名物「馬肉ラーメン」は2種の馬肉が載ってボリューム満点!

能代市移住支援情報

 選択型の移住体験ツアーや移住資金の助成も充実能代市への移住を考えている方へ向けての「移住体験ツアー」は、希望のテーマを選択する「セミオーダー型」とテーマにとらわれない「フルオーダー型」から各自のスタイルに合わせて選ぶことができる。また、秋田県外から能代市に移住し就労する45歳未満の人は、引っ越し費用、住宅の賃貸初期費用、暖房器具の購入費、通信設備費など最大35万円の助成制度も活用できる。

問い合わせ先:能代市移住定住相談窓口(総合政策課内)☎0185-89-2163 https://www.city.noshiro.lg.jp/sangyo/iju-teiju/

「能代のこと、移住支援制度のことなど、お気軽にご相談ください!」 と、総合政策課の山崎大地さん。

 

文/矢吹史子 写真/船橋陽馬

この記事のタグ

田舎暮らしの記事をシェアする

田舎暮らしの関連記事