掲載:2022年5月号
城下町・宿場町として栄え、多くの文化人に愛されてきた小田原市。小田原駅には鉄道5社6路線が乗り入れ、東京まで新幹線で約35分と通勤可能だ。コロナ禍で、移住者も増えているという小田原を紹介しよう。
小田原駅から新幹線通勤しています!
堀 琢磨さん●46歳 朋子さん、結子ちゃん
2008年に横浜市から小田原市へ移住。琢磨さんは都内へ新幹線通勤。朋子さんは自宅や市内でパソコン教室の講師を務める。
敷地が広く、気兼ねなく暮らせる
「新幹線に乗るとオンに、新幹線を降りるとオフに。新幹線はオン・オフの切り替えスイッチになっています」と話す琢磨さん。家は、小田原駅から車で10分ほどの自然に囲まれた地域にあり、広い庭付き。隣家との距離も充分で、結子ちゃんは大好きなピアノをいつでも楽しんで弾いている。温泉好きの琢磨さんは、コロナ以前は、休日には箱根の温泉によく行っていたという。「でも、一番好きなのは家の前の風景ですね。家に帰ることがリフレッシュになっています」と笑う。
新幹線通勤は楽! 家とのトータルで考えればお得
関東地方の南西端に位置し、戦国時代には後北条氏の城下町として、江戸時代には小田原藩の城下町として、また東海道小田原宿の宿場町として栄えた小田原市。
特筆すべきは、なんといっても交通アクセスのよさ。市内には18もの駅があり、ターミナルの小田原駅には、鉄道5社(JR東日本、JR東海、小田急電鉄、箱根登山鉄道、伊豆箱根鉄道)6路線が乗り入れている。東京駅まで、新幹線で約35分、東海道線でも約1時間20分で着く。
2008年に小田原市へ移住した堀琢磨さんは、都内に新幹線通勤している。
「新幹線通勤は楽ですよ。ゆったり座れるので、仕事したり、仮眠したり、新聞を読んだり。移住前の約1時間20分もかけて満員電車で通勤していたのに比べれば、時間もからだの負担も今のほうが軽くなりました」
新幹線通勤というと高く感じられるが、在来線料金にプラス月3万円ほど。堀さんは、在来線の交通費は会社から出ているので、負担はプラス分のみだ。
「小田原での住宅購入代金と新幹線代の合計と、横浜で家を購入した場合とで比較すると、トータルコストであまり変わらない。むしろ、暮らしをいろいろと楽しめる分、小田原のほうがいいと思い、決断しました」
小田原は、海、川、山、里、街、 すべての機能がオールインワンでコンパクトに揃う。かくいう筆者も、じつは今年2月に小田原へ引っ越しした。選んだ理由は、東京駅や羽田空港に出やすいことと、箱根や伊豆の温泉が近いこと。まだどこにも出かけられていないが、家の近くで富士山が見えたり、海岸を散歩したり。先日は、100円で大量の茎ワカメをゲット。何げないことだが、とてもぜいたくな環境ではないかと思っている。あなたも、小田原で暮らしてみてはいかがだろう。
小田原市の物件相場
城下町らしい暮らしが楽しめるのが、小田原城の周辺の物件。ただ人気が高く、物件は出るとすぐに決まってしまうことが多い。特に一軒家は少なく、中古で2500万〜3000万円。3LDKほどの中古マンションも同じくらいの価格だ。賃貸は比較的状態のよい一軒家で月15万円、ファミリータイプのマンションで月7万~12万円。小田急線沿線エリアや曽我エリアなど、小田原駅周辺から外れると、ファミリータイプマンションの賃貸が月6万~10万円と安めに。
小田原の魅力はこれ!
小田原市移住支援情報
海・川・山・里・街がオールインワン! 都心に近く歴史ある城下町
箱根連山に囲まれ、南は相模湾に臨む小田原市は、城下町らしい歴史が感じられる街。市内の鉄道路線は6路線あり、東京(品川)まで新幹線で最短26分のため、交通アクセス抜群。市では、移住を検討中の方にオンライン移住相談や市内の案内、先輩移住者を紹介するなど、暮らしの情報を提供する「オーダーメイド型サポート」を実施している。
お問い合わせ:小田原市企画政策課移住定住係 ☎︎0465-33-1268
「オダワラボ」https://odawalab.com
文/水野昌美 写真/鈴木千佳 写真提供/堀 琢磨さん、小田原市
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