移住地としてリゾート地として人気が高い八ヶ岳南麓(山梨県北杜市)は、コロナ禍で物件不足になるほど人気が高まった。物件探しのポイントを紹介する。
掲載:2022年7月号
小淵沢町と大泉町が人気。手ごろな価格の物件はすぐ売れてしまう
山梨県の八ヶ岳南麓は、8町村の大型合併で誕生した北杜市(ほくとし)と考えてよいだろう。車や特急で東京都心から約2時間と近く、以前から山梨県随一の人気移住地だ。コロナ禍に入り、テレワーク移住する子育て世代も増えている。
「コロナ禍が本格化した昨年からネットによる問い合わせが全体の8割を超え、在宅勤務の若い世代はまず通信環境を気にする人が増えました。八ヶ岳エリアの手ごろな価格の物件は出たらすぐ売れるような状況で、現在あるのは2000万円以上の物件がほとんど。現地確認をせずに契約しようとする人もいますが、当社では必ず確認はしてもらうようにしています」と話すのは、業界大手「ふるさと情報館」代表の中村健二さん。
八ヶ岳南麓は、標高約800mのレインボーラインで大きく分かれ、北は森林共生区域、南は田園集落区域と呼ぶ。冬に使わないなら前者、通年利用で田畑や近所付き合いもしたいという人には後者が向いている。ただし、購入しやすい1000万円台の物件はほとんど出回っていないようだ。家へのこだわりを持つ人は新築を希望するが、土地と建物で4000万円以上を用意する人が増えている。
北杜市内で人気が出ているのは小淵沢町と大泉町。小淵沢町はインターの近くにオープンした総合リゾート施設「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」を中心にお洒落な店が増えており、都会からの移住者も楽しめる。
「大泉町は県道28号沿いにお洒落な店がいっぱいできました。その周辺も狙い目」という。
北杜市は長く住んでいる移住者も多く、地域行事への参加はもちろん、行事の当番も積極的で、地域に溶け込んでいる。
文/山本一典 イラスト/大沢純子
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