島のほとんどが亜熱帯のジャングルで、西表石垣国立公園になっている西表島(いりおもてじま)。東洋のガラパゴスとも呼ばれ、天然記念物の「イリオモテヤマネコ」が生息する島としても知られている。
東部と西部の2つの地域に観光スポットが点在していて、東部には仲間川、サキシマスオウの木の群落、水牛車で渡る由布島(ゆぶじま)、西部には沖縄県最大の落差を誇るピナイサーラの滝、沖縄県最長の浦内川、その上流のマリユドゥ・カンビレーの滝があります。それでは、原始の森が残る大自然の島「西表島」の見どころを紹介します。
亜熱帯のジャングルに覆われる秘境の島
西表島
【西表島】
周囲:130㎞
面積:289.61 ㎢
【行き方】
東京・羽田空港から石垣島の「南ぬ島(ぱいぬしま)石垣空港」まで直行便で約3時間、大阪・関西国際空港からは直行便で約2時間半の距離。空港からはバスやタクシーで「ユーグレナ石垣港離島ターミナル」まで約30分かけて移動。そこから高速船で西表島に到着! 西表島には大原港(おおはらこう)と上原港(うえはらこう)の2つの港があり、石垣港から高速船で、大原港まで40~45分、上原港まで45~50分の距離。
2021年7月に世界自然遺産に登録された西表島は、八重山のほかの島々にはない壮大なスケール感を持つ島。沖縄県では沖縄本島に次いで2番目に面積の大きな島で、島の9割に手つかずの自然が残されています。世界でもここにしか生息しないイリオモテヤマネコに代表される希少な動植物が数多く暮らしているのも特徴です。カヌー・トレッキング・ダイビングなどで山や海を体験すれば、それらの希少な動植物に出会えるかも!? 島をまわるには、バス、レンタカーなどがおすすめです。
亜熱帯のジャングル!
仲間川(なかまがわ)のマングローブ
全長約17.5㎞の仲間川周辺には日本最大規模のマングローブ林が広がり、その面積は約158ha。流域一帯は「仲間川天然保護区域」に指定されています。日本最大規模のマングローブ群や、世界に3ヶ所しかないヤエヤマヤシ群落のひとつ「天然記念物ウブンドルのヤエヤマヤシ群落」などの貴重な自然を、クルーズ船に乗って見ることができます。
平らな根っこが特徴の巨大な木
サキシマスオウの木
仲間川の上流域あるサキシマスオウの木は樹齢400年以上の巨木で、国指定天然記念物。仲間川マングローブクルーズで訪れることができるので、実際にその大きさに圧倒されてみてください。
ヒナイ川の終着点
ピナイサーラの滝
ヒナイ川上流にある沖縄県最大の落差(約55m)の滝で、ピナイは「ヒゲ」、サーラは「下がったもの」の意味。滝までは、竹富町で認定されたガイド同伴のツアーに参加して訪れることができます。マングローブカヌーとジャングルトレッキングの両方を楽しめるとあって人気のスポットです。
日本の滝100選と西表島の聖地
マリユドゥの滝&カンビレーの滝
西表島の中央から北西へ流れる浦内川(うらうちがわ)の上流にあるカンビレーの滝(写真上)。そこへ向かう途中にマリユドゥの滝が(写真下)あるので、あわせて訪れてみては?
カンビレーの滝は「神の座」を意味する階段状の滝。西表島の15ヶ所の神々が集い、シマづくりの談合をしたといわれる聖地です。マリユドゥの滝は、「円い淀み」という意味で、階段のように、数段にわたった形状になっています。日本の滝100選に選ばれている美しい滝です。
星の砂が見つかるビーチ
星砂の浜
ビーチに星の形をした砂があることから星砂の浜と呼ばれています。浅瀬には大きな岩が多く、小さな魚がたくさん見られる海水浴やシュノーケリングが楽しめるスポットです。
水牛車で渡る亜熱帯植物楽園の島
由布島(ゆぶじま)
西表島から400mの位置にあり、島の外周は約2㎞。浅瀬を水牛車に乗って三線を聴きながら渡ります。島全体が亜熱帯植物楽園になっており、南国の木々やアデニウム、サンダンカ、プルメリアなどの花々、オオゴマダラやアサギマダラなどの蝶々を見ることができます。
田舎暮らしの本編集部
写真提供:竹富町観光協会
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