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- 水ダウで話題→【チョッキGT5000】危機的状況から救いたい!伝統工芸品「生品箒」を後世へ繋ぐため 都会の便利をホウキし 群馬へ直行チョッキGT5000|群馬県住みます芸人
水ダウで話題→【チョッキGT5000】危機的状況から救いたい!伝統工芸品「生品箒」を後世へ繋ぐため 都会の便利をホウキし 群馬へ直行チョッキGT5000|群馬県住みます芸人
執筆者:田舎暮らしの本編集部
全国に広がっている住みます芸人の笑いあふれる地域協力活動にフィーチャーした、「47都道府県エリアプロジェクト(あなたの街に“住みます”プロジェクト)」をレポート! 今回は、群馬県川場村(かわばむら)で活動する芸人・チョッキGT5000に迫ります!
群馬県住みます芸人
チョッキGT5000
ちょっきじーてぃーごせん|1979年7月6日生まれ。神奈川県中井町出身。ピン芸人。NSC東京校12期生。芸歴16年。同期はジャングルポケット。2020年10月に群馬県川場村に地域おこし協力隊として赴任し、同村で生品(なましな)箒づくりや農業活動などを行うとともに、群馬県住みます芸人としても幅広く活動中。
住みます芸人活動歴:2020年10月~(3年)
活動拠点:群馬県川場村
住みます芸人の主な活動:伝統工芸品の箒作り、普及、販売、実演
趣味:ドラクエウォーク、 スニーカー、ドライブ(国内B級ライセンス)
特技:伝統工芸、農業
X(旧Twitter):@Tchokki
Instagram:chokkigt5000
YouTube:チョッキGT5000チャンネル @GT-he8cg
都会の便利をホウキし群馬へ直行チョッキGT5000
群馬県川場村に居を構え、伝統工芸品「生品箒(なましなほうき)」の継承、そして、後世に残るようなブランディングやマーケティングを考案するチョッキGT5000さん。
【群馬県川場村】
川場村は、群馬県の北東部、武尊山(ほたかやま)の南麓に広がる自然豊かな農山村。総面積の約83%を山林が占め、薄根川(うすねがわ)、桜川、溝又川(みぞまたがわ)、田沢川の4つの1級河川が流れ、村名もこのような美しい川に由来しています。
四季折々の美しい景色が広がり、特に秋には紅葉が際立って美しく、多くの人々がその美しさに魅了されます。ブランド米「雪ほたか」をはじめ、リンゴ、ぶどう、ブルーベリーなどの果物、山菜、きのこなどの山の幸が豊富で、川場温泉をはじめとする温泉も人気がある地域です。
材料の栽培から、川場村の生品地区産にこだわる
村の箒職人は現在、95歳の職人と定年退職してから箒作り始めた70代の職人の2人しかいない状況。産業が盛んな頃は、川場村の生品地区に150戸以上の箒職人が農業の冬の副業で作っていましたが、実は今や、村民や子どもたちも箒が村の特産品だと知らないのが実情なのだとか……。
「川場村の伝統工芸品『生品箒』は、雪深い当地の農家さんの冬の副業でした。その習慣を絶やすことなく後世に伝えていきたいんです」(チョッキGT5000さん)
そんななか、2020年10月から地域おこし協力隊として川場村に住み、地区を超えた活動で川場村全体に生品箒という特産品を広める活動をしているのが、チョッキGT5000さん。村内の有名旅館や道の駅に箒を置いてもらい、知名度アップと普及のために奮闘中です。
「村内の子どもたちに箒作りを教えたり、そういった村内での普及活動と並行して、群馬県内外にも視野を広げて、協力してもらえるところに実演販売や箒作りワークショップを実施しに伺っています。百貨店などで、催事を出してもらい、東京・新宿をはじめ、群馬県前橋市、埼玉県さいたま市大宮区、上尾市、富山県富山市、広島県広島市、愛媛県松山市、と広範囲にわたって巡ってきました」と、チョッキGT5000さんは語ります。
「材料のホウキモロコシも種まきから収穫まで自分で栽培しています。箒の柄も、今住んでいる一軒家の庭に生えている竹を使用しています。ほぼ生品地区で育った材料での生品箒作りにこだわっているんです」
「材料のホウキモロコシも、種まきから収穫まで自家栽培しています」(チョッキGT5000さん)
地域おこし協力隊として地元に溶け込めた環境がありがたい
川場村生品地区で作るからこそ、生品箒。川場村にずっと住んでいるかのような地域愛をみせるチョッキGT5000さんですが、どのようなきっかけで川場村に移り住むことになったのでしょうか。
「住みます芸人は“芸”のネタだけでなく、芸人の“人”の部分が強く求められると思っています。自分は、どちらかというと後者の方なので地域の方との触れ合いや、地域を盛り上げるほうが向いていると思い、2019年に住みます芸人として、自分の地元である神奈川県の足柄地域で活動をしていました。しかし、コロナ禍でお笑いの活動ができない状況になってしまい……。そんなタイミングで、『群馬県で伝統工芸や、ものづくり継承の取り組みをしてみませんか』といったお声がけをいただいたので、その瞬間飛びつきました。実は、地元の神奈川県でも、そういった伝統工芸に携わるお手伝いをしたいと思っていたのですが、弟子入りさせてもらえる職人さんがいなかったため断念していたんです。そんな矢先のありがたいオファーでした」。それが、川場村での地域おこし協力隊として活動する馴れ初めでした。
では、協力隊として、どういった活動をしているのでしょうか。
「地域おこし協力隊として、『村の伝統を守る』というのが、自分のミッションです。生品箒を生産し、多くの人にその素晴らしさをPRするという内容がミッションのメインです。実は、そういったテーマから地域活動に参加できたことで、地域の方に自分の存在をすぐに知ってもらえ、結構な割合で覚えていただいたので、活動は最初からやりやすかったです。箒作りのノウハウも、丁寧に教えてもらったので、飲み込みも早かったと思います」
地元の方に温かく迎え入れてもらえたのが、何よりだったようです。具体的には、どういった内容なのでしょうか。
「日の出とともに箒作りが始まります。短い柄付きの箒で、1本4時間ぐらい。長い柄付きホウキなら7時間ぐらいで仕上げます。それを毎日続けて、まとまった本数が出来上がれば、行商に出る感じです。
実際、生品地区を出てしまうと、生品箒のことなんか誰も知りません。それを伝えるのが大変ですね。今は村の未来を担う子どもたちに箒作り体験をしてもらったりして、地道に知名度を上げようとしています」
「作業場で、コツコツと生品箒を作っています」(チョッキGT5000さん)
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