引っ越しシーズンも佳境を迎えています。引っ越しする際、最も気になるのは、やっぱりそのまちの「住み心地」ですよね。通勤がしやすい、スーパーや商店街が近くにあり手軽に買い物を済ませられる、治安が良い、自然が多い……人によって、住み心地を判断するポイントはまったく違います。
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そこで今回は「子育て」世帯に着目。大東建託株式会社が実施した関西エリアでのアンケート「街の住みここちランキング」と、実際に暮らす子育て中の居住者のコメントをご紹介します。妊娠・出産・育児を迎え、引っ越し先に悩んでいる方は、この記事を参考に、長く住み続けられる街を探してみてはいかがでしょうか。
ライフステージによって、“住み心地の良い街”の条件は変わる。
快適で平和な“暮らし”を実現するために決して無視できないのが、その街の「住み心地」です。この住み心地を評価する基準はいくつもありますが、それぞれの「ライフステージ」によって異なるでしょう。一人暮らし、同棲、結婚……人生において節目となる数々の出来事のなかで、ここでは「子育て」の段階に注目します。
子育て世帯にとって、商業施設へのアクセスや交通利便性だけでなく、治安や自治体の支援、教育環境など非常に多くの要素が住む場所を選ぶ際のポイントとなります。数ある情報の中から自身の理想に合った街を選ぶとなると、極めて慎重になることでしょう。
大東建託株式会社は、過去最大級の居住満足度調査を行い、子育て世帯に注目したランキングを集計。自社が運営する「いい部屋ネット」にて、「子育て世帯の街の住みここちランキング2023<関西版>」として発表しました。
2019年~2023年の5年分の回答を累積して集計したこの大規模な調査をもとに、実際に子育てをしている人が思う、関西圏にある街のリアルな住み心地を紹介します。そろそろ子どもが生まれそう、子育て真っ只中、子育てはひと段落など、ご自身のライフステージに合わせて、本記事を参考に住む場所を検討してみてはいかがでしょうか?
◇調査方法
株式会社マクロミルの登録モニタに対してインターネット経由で調査票を配布・回収。
◇回答者
関西(大阪府・京都府・奈良県・兵庫県・滋賀県・和歌山県)居住の20歳以上50歳以下、既婚、子どもがいる世帯を「子育て世帯」として抽出し、2019年~2023年合計39,915名を対象に集計。
[男女比] 男性35.7%:女性64.3%
[世代比] 20歳~29歳10.5%、30歳~39歳40.1%、40歳~50歳49.4%
◇調査期間
2023年2月17日(金)~3月15日(水):2023年調査(回答者数:8,134名)
2022年3月8日(火)~3月29日(火):2022年調査(回答者数:7,730名)
2021年3月17日(水)~3月30日(火):2021年調査(回答者数:8,352名)
2020年3月17日(火)~4月3日(金):2020年調査(回答者数:9,035名)
2019年3月26日(火)~4月8日(月):2019年調査(回答者数:6,664名)
計39,915名
◇調査体制
調査企画・設問設計・分析:大東建託賃貸未来研究所 宗 健(フェロー)、調査票配布回収:株式会社マクロミル
◇回答方法
子育て世帯の街の住みここちランキング2023は、現在居住している街についての「全体としての現在の地域の評価(大変満足:100点 満足:75点どちらでもない:50点 不満:25点 大変不満:0点)」の平均値から作成。
関西エリアにおける「子育て世帯の街(駅)の住みここちランキングTOP30」を大公開!
まずは、「子育て世帯の街(駅)の住みここちランキングTOP30」からご紹介します。なお、このランキングは駅徒歩15分以内に居住していて、年齢20歳~50歳、既婚、子どもがいる世帯の回答者が20名以上の駅を調査対象者として集計したものです。
「いい部屋ネット 子育て世帯の街の住みここちランキング2023<関西版>」
•住みここ関西(総合)の順位は、2023年6月14日に発表した「街の住みここちランキング2023<関西版>」の順位を表記しています。
•近接駅を統合しています。2つ以上近接駅を統合した場合は、駅名の後にA(area)を付記しています。
•【谷町六丁目A】谷町六丁目・松屋町、【上本町A】大阪上本町・谷町九丁目、【桜川A】桜川(地下鉄千日前線)・桜川(阪神電鉄阪神なんば線)・汐見橋・西長堀、【明石A】明石・山陽明石、【大宮A】大宮・四条大宮、【舞子A】舞子・舞子公園、【岡本A】岡本・摂津本山、【丹波橋A】近鉄丹波橋・丹波橋、【心斎橋A】心斎橋・西大橋・四ツ橋、【高槻A】高槻・高槻市
•評点は、今住んでいる街への評価について、大変満足している:100点、満足している:75点、どちらでもない:50点、不満である:25点、大変不満である:0点とした場合の平均値です。
•偏差値とは、評点の平均値が50になるように正規化し、評点の数値が平均値からどの程度隔たっているのかを示したものです。偏差値が同じ場合、小数点2位以下が異なります。
【子育て世帯のまち(駅)の住みここちランキングTOP30】
1位:丸太町(地下鉄烏丸線)
2位:四天王寺前夕陽ケ丘(地下鉄谷町線)
3位:中崎町(地下鉄谷町線)
4位:夙川(阪急神戸線)
5位:南千里(阪急千里線)
6位:彩都西(大阪モノレール彩都線)
7位:学研奈良登美ヶ丘(近鉄けいはんな線)
8位:住吉(JR東海道本線)
9位:西宮北口(阪急神戸線)
10位:谷町六丁目エリア(地下鉄谷町線)
子育て世帯の街(駅)の住みここちランキングの3位から、簡単に考察していきたいと思います。
| 3位:大阪府大阪市北区 中崎町(偏差値73.3)
3位の中崎町ですが、現在の居住者からは、
・梅田へのアクセスがよく、交通の便が良い。コンビニや飲食店がたくさんあり、公園や児童館などもあって子育てしやすい。(女性・35歳・既婚・専業主婦)
・利便性がよく、ショッピング施設、文化施設が充実していて、何をするにもとにかく便利。電車を使うことが滅多になく、自転車の移動でほとんどの用事がすむ。(女性・37歳・既婚・事務職)
・なんでもあるので、生活がしやすい。ないものを探す方が難しいぐらい生活面では充実した環境。(女性・32歳・既婚・自営業・自由業)
といったコメントが寄せられており、交通アクセスだけでなく商業施設や文化・娯楽施設にも富んだ、生活利便性の高い駅であることがうかがえます。
| 2位:大阪府大阪市天王寺区 四天王寺前夕陽ケ丘(偏差値75.3)
2位を獲得したのは、四天王寺前夕陽ケ丘は、2年連続で「子育て世帯の街の住みここちランキング」にランクインしている注目のまちです。
実際にこの街に住む子育て世帯の方によると、
・文教地区なので子育てしやすい。夜は安全で静か。(女性・35歳・既婚・事務職)
・治安が良く、文教地区である。(女性・42歳・既婚・専業主婦)
・中心地に位置しながらも静かさもあり、比較的治安が良い。(女性・43歳・既婚・専業主婦)
・交通の便利がいい。歴史ある寺社が多い。ショッピングモールが近くにある。閑静な住宅街である。(男性・30歳・既婚・事務職)
という理由が挙がりました。大阪市内屈指の「文教地区」としても知られるこの地域には、人気の高い進学校・名門校が多く集まっているのが特徴。関西有数の教育環境が整えられたまちといえるでしょう。周辺には学校がたくさんあり、居住者からは治安の良さが高く評価されています。
| 1位:京都府京都市中京区 丸太町(偏差値75.5)
並み居る強豪を抑えて見事1位に輝いたのは……京都府京都市中京区に位置する丸太町(偏差値75.5)です!
京都駅まで約8分で行くことができ、周辺には「京都御所」や「二条城」などの観光地が多くあるのが特徴です。昨年が、累計回答数が20名未満でランキング集計対象外だった駅が一変、TOP30入り。さらに1位という栄冠まで! 突如として登場、注目を集めるまちと成長しています。
そんな丸太町に住む人からは、
・観光地や商業施設へのアクセスがいい。地下鉄の本数が10分に1本ペースのため電車を待たずして乗れる。諸外国からの観光客などが多く、子供の頃からインターナショナルな世界に触れる機会が多い。(女性・28歳・既婚・専業主婦)
・普段、買い物や病院に行きやすいので、家事育児をしている身としてはやりやすい。自転車で行ける範囲で収まっている。(女性・34歳・既婚・専業主婦)
・普段自転車を使うことが多いので坂が少ない事が1番良い。徒歩圏内に2タイプのスーパーと薬局があるので商品毎に使い分けができる。(女性・32歳・既婚・アルバイト)
・繁華街が近いが、閑静で住みやすい。(男性・42歳・既婚・管理職)
などの意見が挙がりました。
交通利便性の高さ、商業・文化・医療・福祉といった諸施設の充実度、治安のよさ……様々な点で高い評価を受けており、総合的なバランスのよさが伺えます。また、坂道が少ないという特徴があり、徒歩や自転車で日常生活を完結させられることも大きな魅力でしょう。
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