田舎暮らしへの憧れ
――清水さんはこの映画の舞台挨拶でも、「日本を盛り上げたい」「日本の魅力を伝えたい」とおっしゃっていました。そのように思うようになったのは、何かきっかけがあったのですか?
清水 やっぱり海外に10年以上住んでいたことが大きいと思います。外から日本を見る機会があったので、日本人としての思いが自然と強くなったんですね。海外には負けたくない、日本を盛り上げたいという気持ちは、年齢を重ねるごとに強くなってきています。
――外国で生活するなかで気づいた日本の魅力はどういった点がありますか?
清水 海外の人は「人に言われる前にやってあげる」ということが少ないんですよね。お願いすると「しょうがないな……」という感じでやってくれる人もいますが、日本人はお願いしなくても相手の気持ちになって動くことができます。礼儀正しさや優しさなどに通ずる、まさに「おもてなしの心」をみんなが持っているんだと思いますね。国際線の飛行機が出発するときも、地上のスタッフたちが一列になって礼をしてお見送りをするでしょ? ああいう日本ならではの光景も、本当に誇らしいです。
――「日本を盛り上げたい」という気持ちが強い清水さんは、地方創生も大きなテーマなのではないですか?
清水 すごく思います! だから私、地方に古民家を買いたいんですよ。
――そうなんですか!?
清水 はい。今本当に探しています。この間も岡山でいいところがありました(笑)。あと長野にも見に行きましたし……。移住欲はすごくあるんです。
田村 空港周辺もそうですが、千葉県でもセカンドハウスを持つ方は最近増えていますね。
清水 夢ですよね。千葉は東京からも近いですし、私も二軒ほど見に行きました。空き家を安く買って、自分でリノベーションして自由に生きていくって、こんなに素晴らしいことはないじゃないですか。本当にやりたいです!
――素敵ですね! 片岡さんも地方のご出身ですが、田舎暮らしの魅力はどういった点にあると感じますか?
片岡 私は群馬の田舎のほうの出身なのですが、やっぱり都会と違って人が温かいと感じます。田舎は人と人のコミュニケーションが多く、いるだけで落ち着くので私は大好きです。
――片岡さんは、移住するとしたらどこに住みたいですか?
片岡 私は、この映画を機に成田に住みたいなと思いました。
清水 いいよね!
田村 ぜひぜひ(笑)。
――どのような点が気に入りましたか?
片岡 風情があって、空気が澄んでいて本当に素敵な場所だと感じました。日本を代表するような街並みと、きれいな空気が合わさっていて、心が洗練されました。
清水 小さな京都という感じもするし、それとはまた違う清らかな感じもしますよね。私は撮影で朝早くに成田山表参道を歩いたんですけど、朝日が本当に美しく、お月さまも出ていて、何とも言えない静寂に心が洗われました。素晴らしいまちだなと思います。
――お二人とも、撮影を通して成田のまち自体もお好きになったのですね。それでは最後に、読者に向けて一言ずつメッセージをお願いいたします。
清水 この作品をご覧いただいて、成田のよさや成田空港の魅力を感じていただけたら嬉しいです。また、この国には、「おもてなしの心」をしっかりと持って仕事をされている方々がたくさんいます。そうした日本人の誇りを持って、みんなで「日本をもっと盛り上げていきましょう」と伝えたいですね。
片岡 タイトルにもある通り、「ありがとう」という言葉がテーマになっている作品で、心が温まるシーンがあるので、その部分にも着目して観ていただけたらと思います。たくさんの「ありがとう」に支えられて普段生きていることも、実感していただけると思います。
田村 お二人を始め、素晴らしい俳優さんたちに出演していただきました。この映画を通して、空港を支えるスタッフのことを多くの方々に知っていただけると思っています。ぜひこの作品をきっかけに「空港に行ってみよう」「空港で働いてみよう」「空港の側に住んでみよう」と、興味を持っていただけたらと思います。
インタビュー・文/前多勇太
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