世界的なリゾート地・軽井沢に隣接する御代田町は、長期にわたり人口の社会増を実現している。浅間山の風景や高原野菜が並ぶ直売所、のびのびとした教育環境などで、特に子育て世帯からの注目が集まっている。
掲載:2024年7月号
浅間山の南麓から佐久平にかけて広がるまち。リゾート地の軽井沢町、佐久地域の商・工業の中心である佐久市、歴史のまちとして知られる小諸市に隣接。
長野県御代田町(みよたまち)
浅間山(標高2568m)の南麓、標高840mの高原地帯に位置する。晴天率が高く、夏は冷涼で過ごしやすいが、冬はマイナス10℃を下回ることも。レタスやキャベツなどの高原野菜の産地として知られるほか、精密機械工業も盛ん。東京から北陸新幹線経由で約1時間30分。車の場合、関越自動車道、上信越自動車道経由で約2時間30分。
車があれば、新幹線駅や大型商業施設へも近い
首都圏からのアクセスが良好な長野県東信地域。この地域の移住地として有名なのは軽井沢町や佐久市だが、間に位置する御代田町を居住地に選ぶ人が増えている。2023年の長野県市町村別人口動態では、御代田町は社会増加数で県内2位、増加率は3位。日本人のみでは社会増加数も増加率も県内1位だ。
「1956年の町制施行時に約8000人だった人口は増加し続け、もうすぐ1万7000人に届く勢いです」と企画財政課の八巻恵子さん。
御代田町の魅力として挙げられるのは、田園風景に囲まれた浅間山の眺望。高原地帯に位置し、新緑や紅葉、冠雪など、四季がはっきりしている。晴天率は高く、長野県にしては小雪。湿度は低く夏でも過ごしやすい。
生活の利便性も高い。町内にはスーパーやコンビニが点在し、最近はおしゃれなカフェやベーカリーも増えている。また、アウトレットモールのある軽井沢駅や大型商業施設が立ち並ぶ佐久平駅周辺へも車で20〜30分程度。軽井沢駅と佐久平駅は新幹線の停車駅なので東京へのアクセスも至便で、二地域居住を経て定住する人も多い。
写真美術館やギャラリー、テラスレストラン、ビストロ、インテリアやアートのショップなどが入った複合施設「MMoP(モップ)」。町役場の隣にある。
移住者の「地域に仕事をする場所がほしい」という声から生まれた「Gokalab.(ゴカラボ)」は、コワーキングスペースのような“研究所”。交流イベントも開催される。
「小・中学校の給食費無償化や公設学習塾などさまざまな子育て支援にも取り組んでいますが、特定の施策というより、さまざまな要素のバランスのよさで御代田町を選んでくれる方が多いようです」(八巻さん)
軽井沢町などに比べて土地価格は抑えられているが、以前より入手しにくくなっている。
「御代田町が多くの人をひきつけるのは、のんびりとしながらも楽しみが詰まった暮らしができるからかもしれません」と八巻さん。自然環境と利便性、そして生活の楽しみが融合した快適な移住先として、御代田町はこれからも注目を集めそうだ。
町内で穫れた農作物を取り入れるなど、地産地消や食育を推進する学校給食。2020年7月より町立小・中学校の給食費が無償化された。
今年4月に新しい遊具を設えてリニューアルした「龍神の杜公園」。龍のすべり台や広々とした芝生広場が子どもたちに大人気。
御代田町が人気のポイント
- 新幹線の停車駅や大型商業施設へのアクセスが良好
- 若い移住者が多く、若年層の人口割合も増加傾向
- 小・中学生の給食費無償化、公設学習塾など子育て支援あり
- 夏は涼しく、冬は小雪で過ごしやすい気候
御代田町の移住の問い合わせ
オンラインで予約制の移住相談を受け付けているほか、定期的に出店する移住イベントなどでも相談できる。空き家バンク制度もある。移住パンフレット『みよたライフ』は町のサイトからダウンロード可能。
お問い合わせ:御代田町企画財政課 ☎︎0267-32-3112
みよたに移住・みよたに引っ越し | 御代田町 (town.miyota.nagano.jp)
「定住はもちろん、二地域居住にもちょうどいいまちです!」
(御代田町企画財政課の八巻恵子さん)
文/はっさく堂 写真提供/長野県御代田町
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