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田舎暮らしの本 10月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 10月号

9月3日(火)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

季節の野菜やハーブに彩られ、毎日が充実のセカンドライフ【兵庫県佐用町】

服飾デザイナーとして長年会社勤めをした女性は、ビルが立ち並ぶ都会生活を卒業。新たな舞台に選んだのが、山々や田園の風景に囲まれながら、鉄道での都市部へのアクセスも良好な佐用町。積雪が少ない環境で、家庭菜園やハーブの庭づくりに日々いそしんでいる。

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掲載:田舎暮らしの本 2024年8月号


名水百選選定の千種川やヒマワリ畑などで知られる佐用町。西はりま天文台には公開用で世界最大級の反射望遠鏡「なゆた」を完備。特産品は「佐用もち大豆」、「ジャンボピーマン」など。大阪駅から佐用駅へJR特急で約1時間30分。

近所の人の助けも借りて
実り豊かな美しい庭へ


「毎日の水やりが気分転換になるんです」と住野さん。大変な作業も考え方次第だ。

 大阪市内で暮らしていた住子(すみのあきこ)さんは、退職したら自然豊かな田舎へ行こうと決めていた。そして訪れた移住イベントで佐用町に興味を抱いたそう。

「大阪と行き来ができるJRの駅があり、大きな病院が整っていることにひかれました」

 そう話す住野さんは家探しでまちを訪れ、目の前に山が望める物件に一目ぼれ。築100年近い平屋で、敷地約200坪の古民家。水洗トイレやオール電化になっていた点も気に入り、2019年に移住した。

 当初から希望していたという家庭菜園は、周囲の人の助けを借りながら荒れた庭を整備。近所の人から「畝(うね)を整えてあげる」と声をかけられてダイコンを植えたことを手始めに、栽培面積と品種を広げていった。

 また、残りのスペースはイングリッシュガーデンをイメージし、オリーブとラベンダーをメインに植えることにした。

「栽培の知識はなかったので、まちの農業塾に通ったり、通信教育でガーデニングの勉強をしたり。何より、ご近所の方の助言が役立ちました。自分で育てた野菜は、味も香りも濃厚で色鮮やか。日持ちもするんです。友人にお裾分けをして『おいしい!』と喜んでいただくことが一番のやりがいですね」

 と、住野さん。植物の生育を見ながら無理はせず、週2回の町営プールでの水泳とまちなかでの買い物は欠かさない。外出にはシニアに便利な乗り合いバス「さよさよサービス」や、タクシー運賃助成があり、車がなくても不自由はないという。


ラベンダーやオリーブが彩るハーブの庭。想定外に繁殖したオルレアは雑草除けに好都合。


豊作だったタマネギと、少し小さめだった男爵イモ。後ろのメークインは順調に生育中。


現在は特に土を重視。毎年約1tの土を5000円で購入し、畝の高さを保っている。

 


住まいは広いリビングを設けるなど快適にリフォームした。保護ネコ2匹と暮らしている。


居室の1つを仕事場に利用。個人で服飾デザイナーとしての仕事を続けている。


佐用町ふれあい町民プール。年間通して利用できる屋内温水プールで65歳以上には割引も。プールに行かない日は大自然のなかを約1時間のウオーキング。


苗の購入に利用している春本園芸。普段は花を中心とした卸がメインだが、野菜の苗の時期には地元向けに小売りもしている。

住野さんの菜園のこだわり

見栄えと手軽さを重視

「支柱の立て方は、見栄えがよくて楽にできる方法を試行錯誤中です。今年は直立と斜めの支柱を針金で留める方法を採用しました」(住野さん)


美しくて作業の負担にならない方法を模索。ほかの人の畑を見て参考にしているそう。

住野さんに聞く!菜園生活Q&A

Q. 菜園を楽しく続けるコツは?

A. 収穫物をいろんな人に差し上げて食べてもらうこと。「おいしい」と喜んでもらうと楽しいし、次も頑張ろうという励みになりますから。

Q. 菜園初心者に適した広さは?

A. あまり狭すぎると、いろんな作物を育てたいと思ったときに連作障害が生じます。最低でも20~30坪程度はあるほうがいいでしょう。

私たちも菜園&ガーデニングを楽しんでいます!


約150坪の菜園付き物件を買って2022年に移住した中本昌宏さん(39歳)・翟雪均(じゃいしぅえじん)さん(28歳)夫妻。

 便利な田舎で菜園生活佐用町役場で勤務している中本昌宏(なかもとまさひろ)さんは、転職と結婚を機に大阪市から移住。「役場の募集を知ってまちの下見に来たとき、鉄道が2路線あり、生活関連施設も揃っていて、田舎だけど不自由なく暮らせると思いました」と中本さん。

「せっかくなら家庭菜園をしたい」と、広い菜園スペース付きの物件を購入。現在は夫妻で野菜と花のある暮らしを満喫中だ。


菜園ゾーンと分けて花ゾーンも。現在は50品種以上のバラを中心に育てている。


菜園では初心者でも育てられそうな作物を選び、年間通して栽培している。


収穫した野菜はネギ焼きやお好み焼きなどに。「必要な食材を目の前の畑で穫ってきて使えるのはいいですね」と中本さん。


母屋は2002年築と比較的新しい6DK。愛猫2匹と暮らし、今後はヤギの飼育も検討中。

 

文・写真/笹木博幸

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