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田舎暮らしの本 12月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 12月号

11月1日(金)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

SNS有名人に聞く地元愛!インフルエンサー・ひろえさん【千葉県いすみ市】

「いすみ市は四季を味わい尽くせる場所です」。そう語るのは、 千葉県いすみ市で体験移住をして、動画で情報発信をしている高井ひろえさん。動画配信がきっかけでいすみ大使に就任し、現在も活動を継続しているひろえさんに市の魅力を語ってもらいました。

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掲載:田舎暮らしの本 2024年9月号

インフルエンサー・ひろえさん

高井ひろえさん1993年、岐阜県生まれ。TikTokやInstagramなどで情報発信するインフルエンサー。アウトドア好きで、狩猟免許(猟銃、わな、網)、1級船舶免許、特殊小型船舶免許、PADIレスキューダイバー、第四級アマチュア無線技士と、さまざまなライセンスを取得。

TikTok:@muchikosan(フォロワー 10.1万人)

東京から80分の楽園で体験移住
情報発信で人との交流も生まれた


いすみ市の里山エリアで暮らした1軒目の家。TikTok「田舎の新居を紹介するよ」でも紹介しています。

アウトドアを楽しむ日常を
SNSで情報発信

 以前からアウトドアが好きで、休日はことあるごとに田舎へ出かけていました。「自分でつくりたい、体験したい」という気持ちが強く、それが釣りや狩猟をする原動力になりました。また、旅をしたときは現地の方と会話をすることが多く、ときには食堂の厨房に入れてもらって料理を教えていただく……なんてことも。その様子をSNSで情報発信しているうちに、アウトドアや旅が好きなフォロワーさんが増えていったように思います。そんな中、友人にすすめられてティックトックも始めました。

 いすみ市の存在を知ることができたのは知人のおかげです。コロナ禍でリモートワークをしているとき、移住に興味を持った私に知人が『田舎暮らしの本』の住みたい田舎ベストランキングの1位にいすみ市が載ってるよ」と教えてくれたのです。さらに、いすみ市について調べていくと、本当に魅力あるまちだということがわかり、現地にも足を運びました。そして、縁あって3カ月間、体験移住をすることになったのです。

 2023年3月に住み始めたのは、いすみ市の里山エリア、長者町(ちょうじゃまち)駅から徒歩20分ほどの場所でした。いすみ市というと、海のイメージが強いのですが、里山の楽しみも多いのが特徴です。友人と里山に行き、ツタを結んでターザンごっこをしたり、倒木を集めてカフェスペースをつくってごはんを食べたり、里山を大満喫しました。ただ、里山エリアに暮らして驚いたことは、キョンとの遭遇。縄張りを主張するため、夜間に激しい鳴き声をあげるのですが、これが大人の男性の叫び声にそっくりで。初めて鳴き声を聞いた人が、驚いて警察に通報したという話もあるほど(笑)。キョンは畑に被害を及ぼす害獣。市内には害獣駆除の活動をされている方もいらして、キョンの肉が購入できる道の駅もあるんですよ。


地元のスーパーにはこんなに立派なキンメダイが! お得で新鮮だから買い過ぎちゃいます(笑)。いすみ市にいるときは、料理が楽し過ぎます!


左/ベランダでくつろいでいたとき、庭にキョンが出没して驚いたこともTikTokで配信しています。右/里山エリアの家「居庵iori-ori」はairbnbでどなたでも滞在可能です。


庭で友達と朝ごはん。メニューは、道の駅で買った地元の豆腐、黄身が大きい卵、いすみ市のコシヒカリ、とろろ、前日さばいたキンメダイのあら汁などを用意して楽しみました。


2023年7月、いすみ大使委嘱状交付式が行われました。


朝5時から参加した沖釣り大会では、座布団みたいなサイズのヒラメに会えました。外房のいい漁場だからこそ釣れる立派なヒラメです。


沖釣り大会の結果は準優勝!大会の賞品として、いすみ市から海鮮セットをいただきました。


海エリアで住んでいた2軒目の家。人がしばらく住んでいなかったので1日かけて大掃除し、毎日水拭きして家をきれいにしながら暮らしました。


泊まりに来てくれた友人が、朝から“コミュ力”を発揮してスズキを釣ってきました(釣れなくて、隣のおじさんからもらった)。さっそく魚をさばき、刺身などで味わいました。


田舎では、タケノコは買うものではなく掘るものらしい。タケノコの下処理をして、タケノコごはんにして楽しみました。


季舟庵に行ってきました。いすみ米を使った一皿など、地元の食材を生かした料理は忘れられない味になりました。https://kishuann.com

海も里山も、フォトスポットも!
おいしいグルメで大満足

房総半島南部に位置するいすみ市は、漁師町であると同時に、農作物が豊かに実る里山も広がるまち。自然の恵みがもたらす多様で新鮮な食材は、朝市や道の駅、スーパーなどでも手に入ります。フォトスポットや市の魅力満載のイベントも多いので、グルメと一緒に楽しんでみてください!


「いすみ市は海も里山もある楽園みたいな場所です」と、ひろえさん。

コンテンツには困らない
魅力満載のいすみ市

「情報発信しないともったいない」と思うほど、いすみ市は魅力が多く、移住後も動画配信を続けていました。そんな中、「ティックトックを続けてきてよかった」と思える出来事がありました。23年7月、いすみ大使に任命されたのです。そのおかげで役場や地元の方ともより交流を深めることができたように思います。漁師さんの船に乗って一緒に漁をするという長年の夢も、いすみ市でかないました。市役所の方に「いすみ市の漁師さんはすごくかっこいいから、その存在をみんなに知ってほしい」と言われて、伊勢海老漁の船に乗せていただけることになったのです。網を仕かけ、船上でお手伝いをしたのですが、船酔いもしましたし、網から伊勢海老や魚を外して仕分ける作業は本当に大変でした。でも、ふと横を見たらお母さんが鮮やかな手さばきで網から外しているのを見て、「漁師さんって本当にすごい」と心から思いました。

 市役所の職員さんたちの仕事に対する熱意にも感動しました。「いすみ市をもっと知ってもらいたい」という思いが強いのです。イベントも積極的に開催し、無線で連絡を取り合いながら現場を走り回って、とにかく頑張っていらっしゃる。その活躍を動画配信したこともあります。移住×動画配信という活動のおかげで、表面的なことだけでなく、いすみ市の本当の魅力を知ることができたと感じています。

 持ち家があるため、現在は東京に戻っていますが、大使として田植えイベントに参加したり、ボランティアをしたり、いすみ市には今も通っています。タイミングが合わず、移住中はいすみ市で狩猟ができなかったので、狩猟も体験できれば。語り尽くせないいすみ市の魅力を、これからもSNSで発信していきたいですね。


地元のおいしいものを食べながら10km近く歩く「ONSEN・ガストロノミーウオーキング」に参加。毎年開催されているので、遊びに来てくださいね。


ミルク工房やチーズ工房が併設された「高秀牧場」へ。ジェラートをはじめ、ミルクを使ったシチューなどの軽食も味わえます。https://www.takahide-dairyfarm.com


魚のさばき方動画を参考にするうちに、上手にさばけるように。伊勢海老もさばきました。


里山風景の中を走るいすみ鉄道は、フォトスポットとしても人気。


大原漁港で毎週日曜の8時~12時30分に開催している「港の朝市」。地元産のタコを使ったタコ焼きがおいしかったです。


ふるさと納税の返礼品
ふるさと納税の返礼品で届いたのは、冷凍の塩鮭。いすみ市はサケの加工量が日本一だそうですが、こんなに気前よく入っていて大丈夫かなと思うほどたくさんのサケが! 冷凍ストック品としてもかなり使い勝手がよかったです。


「札森さくら街道」は、水田の風景とともに見られるサクラがきれい。ライトアップされた夜桜も必見です。


半面100円(いすみ市民は50円)で何時間でも借りられる体育館(いすみ市B&G海洋センターの体育館)。片付けや清掃はセルフですが、卓球やバスケなど思いっきり楽しめて、健康的な夜遊びができました。


伊勢海老漁の船に乗せていただき、漁師さんたちとの交流も生まれました。


里山ではザリガニ釣りをしたり、ツタでブランコをつくったり、いろいろな楽しみ方ができます。

 

文/横澤寛子 写真提供/高井ひろえ

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