「静かな退職」という言葉を最近知った。会社で報われない、やり甲斐がない。最低限の仕事だけして自分の時間を楽しむ、そういう意味らしい。元は“仕事はあなたの人生ではない”というメッセージとともに米国から来た「quiet quitting」だという。最低限の仕事しかしない。それはそれでけっこう勇気がいるのではないか。僕はダメだった。毎月25日発売という月刊雑誌を担当していた。ミスせず発売日を守る。パソコンはなく、糊とハサミで割付する時代。残念ながら常に仕事に追われていた。ひとつ意外だったのは、「静かな退職」をしている人の約半数が「仕事と私生活どちらも不満」という調査結果だ。今生きている満足度が低いゆえ仕事に対する熱も低くなる・・・そんな相関が背後にはあるらしい。