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田舎暮らしの本 1月号

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田舎暮らしの本 1月号

12月3日(火)
890円(税込)

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【海外で人気の日本の田舎】国際航空便が復活! さらに観光資源を磨き上げ価値を高める【鳥取県】

海と山、四季折々で異なる顔を見せる鳥取県。米子鬼太郎空港からソウルへの直行便が復活し、今後、香港便や台湾便も就航する。高付加価値化を目指した取り組みにも力を入れている。

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掲載:2024年11月号

東アジアの訪日客を中心に、自然や民藝、マンガが人気

鳥取県の三徳山三佛寺にある国宝「投入堂」。建立方法はわかっていない
山岳信仰の霊山として知られる三徳山三佛寺(みとくさんさんぶつじ)の国宝投入堂(なげいれどう)。平安時代後期に建てられたとされるが、その建立方法についてはわかっていない。

鳥取県の三徳山の投入堂への道中にある国指定重要文化財の「文殊堂」
三徳山の投入堂への道中にある国指定重要文化財の文殊堂。回り縁をめぐらした舞台造りで、手すりのない舞台から大パノラマが望め、自然と一体となれる。

 東西に長い形をした鳥取県。東部、中部、西部とそれぞれに地域特性があり、春夏秋冬の季節をはっきりと感じられる豊かな自然が見どころだ。春はサクラや新緑、夏は美しい海と豊富な海産物、秋は中国地方最高峰の大山(だいせん)に広がる紅葉、冬はスキーや温泉、水揚げ量日本一の松葉ガニなど。コロナ禍前は、米子鬼太郎空港からソウル、香港、上海への直行便が就航していたこともあり、多くの外国人が訪れていた。

 鳥取県の2023年の外国人延べ宿泊者数は約7万1000人。今年の外国人延べ宿泊者数は月平均1万人ほどまでに回復している。昨年10月にソウル便が再開し、今年10月からは香港便も定期便に。来年1月には台湾便も就航する予定だ。8月には週に1度、境港と韓国・東海(トンヘ)を結ぶ貨客船も再開し、空と海の両方で県内のインバウンドを後押ししている。

 鳥取県国際観光課の谷本敦課長は「直行便でかかわりの深い韓国、香港、中国のほか、台湾などの東アジアを中心にプロモーションを展開し、お客様の単価を上げる高付加価値化にも取り組んでいます」と話す。

 外国人に人気の観光スポットは鳥取砂丘 砂の美術館(鳥取市)、三徳山三佛寺の国宝投入堂(三朝町)や大山など。

 鳥取砂丘は言わずと知れた観光地で、日本海に面した高低差のある砂丘のロケーションを活かし、パラグライダーやサンドボード、ヨガの体験もできる。砂の美術館は、砂と水でつくった彫刻作品を展示する世界でも珍しい美術館で、毎年テーマを変えて砂像作品がお目見えする。

 三徳山の投入堂は神秘に満ちた場所。修験道として修行者が登っていた険しい道はスリルがあり、断崖絶壁に現れる投入堂の建立方法はいまだ謎に包まれたまま。『古事記』に残る神話の地・大山は、大神山(おおがみやま)神社奥宮(大山町)へと続く自然の石畳の参道やブナ林を歩くことで心身ともにリフレッシュできる。

鳥取県を代表する観光地「鳥取砂丘」。多くの観光客が訪れる
多くの観光客が訪れる鳥取砂丘。起伏のある砂丘と美しい日本海とのマッチングが魅力で外国人にも人気。早朝や夕方には風紋が見られる。

鳥取「砂の美術館」は、砂の彫刻作品を展示する世界的にも珍しい美術館
砂の彫刻作品を展示する鳥取砂丘 砂の美術館。毎年、各国から砂像彫刻家を招き、「砂で世界旅行」をコンセプトに作品を制作。

雪の覆われた中国地方最高峰の大山
雪に覆われた中国地方最高峰の大山。冬はスキーやスノーボード、夏は登山に、秋は紅葉と季節ごとに楽しめる。

鳥取・奥大山の象徴ともいえる木谷沢渓流
奥大山の象徴ともいえる木谷沢渓流。ブナの森に磨かれた清らかな水が流れ、近くにはミネラルウォーターの工場もある。

 民藝の里でもある鳥取県。鳥取市出身の医師で民藝運動家の吉田璋也(しょうや)氏が開設した鳥取民藝美術館(鳥取市)をはじめ、海外でも普段の生活のなかで取り入れやすい器を作陶する窯元が各地にあり、民藝を大事にする文化が根付いている。窯元巡りを楽しむ外国人も多い。

鳥取県は民藝の里でもある。江戸時代から続く窯元、牛ノ戸焼の器
「用の美」を追求した民藝は海外からも高く評価されている。鳥取県内には窯元が多く、鳥取民藝美術館もある。写真は江戸時代から続く窯元、牛ノ戸焼(うしのとやき)の器。

カニの水揚げ量日本一の鳥取県は「蟹取県(かにとりけん)」としてPR
カニの水揚げ量日本一の鳥取県は「蟹取県(かにとりけん)」と命名してPR。冬は温泉旅館や飲食店で松葉ガニが味わえる。

『名探偵コナン』の作者の出身地にある青山剛昌ふるさと館(北栄町)や『ゲゲゲの鬼太郎』の水木しげるロード(境港市)など、マンガやアニメにちなんだ観光地もオススメ。県内にある2つの空港は、「鳥取砂丘コナン空港」「米子鬼太郎空港」と愛称化され、空港内には作品にちなんだオブジェなどが散りばめられ観光地としても楽しめる。

 来年の大阪・関西万博での出展を前に、特設サイト「とっとリアル・パビリオン」を公開し、観光や食の魅力を発信。受け入れ態勢を整えるためにさまざまな研修も実施している。高付加価値層の外国人は食に強いこだわりがあることから、元公邸料理人などを講師に招いてヴィーガン対応研修やベジタリアンメニューの開発実践講座を開いたり、旅程を通して同行するスルーガイドやワンストップで旅行の手配ができる地域コーディネーターを養成したり、多様化するニーズに対応している。

「今後は観光資源を磨き上げ、国内外問わず1人でも多くのお客さまに鳥取県の魅力を知っていただけたらと思います」

まだある! 鳥取県の魅力

四季折々の豊かな自然に恵まれた鳥取県。ほかにも楽しめる観光スポットや旬の特産品など魅力がある。

・鳥取和牛、二十世紀梨、大栄スイカなどここでしか食べられないグルメが充実

・ミネラルウォーター工場もある大山のブナの森に磨かれた水の恵み

・スキー、スノーボード、スノーシューが楽しめる冬のアクティビティ

・6言語に対応した外国人専用サイトでおすすめコースを紹介

6言語に対応した鳥取県の観光案内サイト
英語、韓国語、中国語、ロシア語、タイ語など6言語に対応した観光案内サイト。写真は英語版。
https://www.tottoritour.jp/en/


「観光資源の掘り起こしから磨き上げに取り組んでいます」
(鳥取県国際観光課の谷本 敦さん)

数字で見る!鳥取県インバウンドDATA

●外国人延べ宿泊者数
 2023年1月~12月………71,150人
 2024年1月~6月……‥…58,540人
 (観光庁「宿泊旅行統計調査」)

●観光施設毎の外国人観光入込客数(2023年1月~12月)
 鳥取砂丘 砂の美術館………25,345人
 とっとり花回廊………………9,973人
 二十世紀梨記念館……………8,316人
 青山剛昌ふるさと館…………7,496人
 夢みなとタワー………………1,196人
 (鳥取県観光戦略課「主要観光施設における外国人観光入込客数 調査結果」より編集部 が集計) ※砂の美術館は2023年4月から正式集計。

鳥取県移住支援情報
移住相談&就職相談は「ふるさと鳥取県定住機構」へ

 ふるさと鳥取県定住機構は、鳥取・東京・大阪に窓口を設置して鳥取県への移住や就職に関する相談を受けている。電話、メール・オンラインでも相談可能。気軽に相談を!
お問い合わせ:(公財)ふるさと鳥取県定住機構 ☎0120-841-558

鳥取への移住を考えているなら「ふるさと鳥取県定住機構」で検索
まずはHPで情報収集を。「ふるさと鳥取県定住機構」で検索。
https://furusato.tori-info.co.jp

文/田中泰子 写真提供/鳥取県

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  • 鳥取県の三徳山三佛寺にある国宝「投入堂」。建立方法はわかっていない
  • 鳥取県の三徳山の投入堂への道中にある国指定重要文化財の「文殊堂」
  • 鳥取県を代表する観光地「鳥取砂丘」。多くの観光客が訪れる
  • 鳥取「砂の美術館」は、砂の彫刻作品を展示する世界的にも珍しい美術館
  • 雪の覆われた中国地方最高峰の大山
  • 鳥取・奥大山の象徴ともいえる木谷沢渓流
  • 鳥取県は民藝の里でもある。江戸時代から続く窯元、牛ノ戸焼の器
  • カニの水揚げ量日本一の鳥取県は「蟹取県(かにとりけん)」としてPR
  • 6言語に対応した鳥取県の観光案内サイト
  • 鳥取への移住を考えているなら「ふるさと鳥取県定住機構」で検索

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