掲載:2021年7月号
ズッキーニはこの20年ほどでポピュラーになった新しい野菜です。工夫して使ってみると、さまざまな料理に応用が利いて、初夏から晩秋まで台所で大活躍。食感は季節や実の大きさで変わります。すぐに大きくなるので、最盛期には毎日畑を見回ってください。うっかり見落として少し大きくなった実は、皮をむいて煮るとおいしいです。
ズッキーニの冷や汁
材料 ※2人分
○ズッキーニ… 150g
○昆布水※...300mL
※昆布10cmを水1Lに1晩浸ける
○ 藻塩(または塩)...小さじ1/2
○醤油...少々
○ショウガすりおろし...少々
飾り用
○ズッキーニの花
○ オクラ(ゆでてスライス)...少々
つくり方
❶ ズッキーニの皮を筋状か、硬いときはすべてむき、一口大に切る。
❷ 大きくなったズッキーニの場合は、切った後に分量外の塩を振って10分ほど置いた後、表面に浮いてきたアクを流水で洗い流す。
❸ 鍋に昆布水とズッキーニを入れて中火で煮る。煮立って火が通り、ズッキーニが半透明になったら、藻塩と醤油を加えて味を調え、ショウガすりおろしを加えて火を止める。
❹ 冷まして器に盛り、オクラとズッキーニの花を飾る。
※冷蔵庫で2~3日保存可能
ズッキーニと新タマネギとチーズの春巻き
材料 ※6本分
○ズッキーニ...1/2本
○新タマネギ...小1個
○片栗粉...大さじ1
○黒コショウ...少々
○スライスチーズ...3枚
○春巻きの皮...小サイズ6枚
○水溶き小麦粉...少々
○揚げ油...適量
つくり方
❶ ズッキーニは長さ数cmの千切り、タマネギは薄切りにして片栗粉と黒コショウをまぶして6等分する。
❷ スライスチーズは1枚を半分に切る。
❸ 春巻きの皮を広げて②と①をのせ、巻いていく。水溶き小麦粉をふちに塗って巻き終わりを止める。
❹ 180°Cに熱した油できつね色になるまで揚げる。
ズッキーニのバナナケーキ
材料 ※25×25cmの天板1枚分
○ズッキーニ...中1本(100gはすりおろし、残りは薄切りにする)
○バナナ...2本(できれば完熟)
○米油...150mL
○きび砂糖...100g
○卵...2個
○レーズン、クルミ...各1つかみ
○地粉(中力粉)...190g
○ベーキングパウダー(アルミフリー)...小さじ1
○シナモン...小さじ1/2
○オートミール...大さじ2くらい
つくり方
❶ 地粉、ベーキングパウダー、シナモンを合わせてザルでふるう。
❷ ボウルにバナナを入れてフォークでよくつぶす。
❸ ②に米油、きび砂糖、卵、すりおろしたズッキーニは水分もそのまま入れ、泡だて器でぐるぐる混ぜる。
❹ ③にレーズンとクルミを入れ、①を加えて粉っぽさがなくなるまで混ぜてオーブンシートを敷いた型に流す。
❺ ④の上にオートミールを振り、スライスしたズッキーニを並べる。
❻ 170°Cのオーブンで40分ほど焼く。
※夏は傷みやすいので冷蔵庫で保存し1~2日で食べきる
万能選手のズッキーニ
旬を味わう葉タマネギ
ズッキーニは味にくせがなく、オリーブオイルで炒めたイタリア風や、天ぷら、漬物などの和風、ゴマ油を使った中華風や韓国料理のナムルなど、幅広い料理に活躍します。
収穫が始まった「走り」の時期、花が咲いてから数日の適期に穫ったズッキーニは生でもおいしいです。ご近所のお母さんたちはウリのように浅漬けにしてお茶請けにしています。
油との相性もよく、「盛り」の時期には炒めたり、フライにしたりして、たくさんいただきます。
そして「名残」の秋の少し大きくなってしまった実は、傷がなければ収穫後そのまま保存できるので、ほかの夏野菜がなくなるころに食べられます。
葉タマネギや新タマネギの季節はほんの一瞬。みずみずしさと甘さをぜひ味わってください。
レシピ・監修/竹内裕子
たけうち・ゆうこ●長野県安曇野市でエコ菜園の教室を開く竹内家の主婦。野菜を生かした料理やお菓子が、自然菜園スクール生に大人気。病院での管理栄養士、有機栽培農家での料理番などの経験も生かし、四季折々の旬の野菜を毎日おいしく食べられる工夫を探求中。「ズッキーニの収穫が始まると、いよいよ夏が来るなと感じます。その後、秋まで長期間実を付け、わが家では存在感たっぷりの野菜です」。
文/新田穂高 写真/村松弘敏、新田穂高
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