2020年8月号別冊付録『自分の山で女子キャンプ!』より
料理も得意なかほなんが、キャンプでしかできない肉と魚の料理をご提案。シンプルでワイルドなレシピに、時間と直火と楽しい気持ちの魔法をかけると、絶品キャンプ料理の出来上がりです!
大切な山の恵みをワイルドにおいしく
わな猟の狩猟免許を持っているのですが、まだまだ勉強段階なので、その道のエキスパートの方々からいろんなことを学んでいます。先日、鹿の解体をお手伝いさせていただきました。この鹿肉はそのとき分けていただいたものなんです。渓流釣りも好きで、アマゴなどをキャンプ中に現地調達することも多いです。
今日はこの2つの食材を使って、ワイルドにおいしく調理しましょう。鹿肉はS字フックとチェーンを使ってトライポッドで吊るし焼き。アマゴは串刺しにして、焚き火でジワジワと焼き上げます。シンプルなんですけど、こういう調理ってキャンプのときしかできないですよね。時間をかけて焼くから想像以上においしいんですよ。
鹿肉のワイルド焼き
レシピを考えるときは、頭の中で一度食べてみます
渓流釣りは100均の竿を使ってみたり、ちょうちん釣りをしてみたりといろいろ試していますが、なかなか難しいですね。特にアマゴは警戒心が強いので、足音を立てないように歩きます。派手な色の服装も避けるなど工夫しています。
釣れたアマゴは、塩焼きにするのが好きです。あと、すき焼きのタレで甘露煮みたいに煮込んだときは、めちゃおいしかったです。すき焼きのタレ、スゴイな!って。
最近は材料を見たときに、味をイメージして、調理方法が思い浮かぶようになってきました。そして、頭の中で一度食べてみるんです。「こんな味だな、うんうん」って。もともと食べることが好きなので、これも楽しみのひとつです。
アマゴの塩焼き
自分だけの山を買いました!
キャンプしながら手入れしています
コンパクトな装備で自然の中に行き、そこにあるものだけで、いいキャンプサイトをつくる――。
私がやっているキャンプって、じつはどこでもできるわけではありません。整備されたキャンプ場だと、思うような木が落ちていないことも多いです。それで、自分の山がほしいと考えるようになりました。
そんななか、縁があって紹介された山は、ジャングルみたいに生い茂っていたので、第一印象は「いい感じに荒れてるな?」でした。手入れのしがいがあると思い、購入に至りました。
山に入ってから数日は、間伐したり、草刈りしたり、本気の作業が続きました。うっそうとしていたところに光が入り、山もずいぶん元気になってきたんじゃないかと。あとはキャンプで山遊びを楽しみながら、手入れをしていきます。
自分の山でキャンプするようになって感じたのは、「天候は厳しいな」ということ。天気予報で晴れになっていても、山では突然雨が降ってきたり、雪が降ってすごく寒かったり、思うような天候に恵まれないことも多いんです。
でも、「こんなことに負けていられない!」と、雨や雪の日もキャンプをします。だって、私の夢は無人島で暮らすこと。無人島では、天候なんて気にしていられないと思う。最近は、「雨で湿った山の香りっていいな」と、山の天候を楽しめるようになりました。
春はフキノトウやコシアブラなど山菜も採れたんですよ。自分の山で春が体感できて、とてもうれしかったですね。
山でやりたいことはほかにもいっぱいあります。シイタケを栽培したり、丸太でシェルターをつくったり、ドラム缶で露天風呂をつくってもいいと思うんです。山から見る星、すっごくキレイなので。冬が来る前に重機を入れて山を整え、雪に備えるつもりです。
山での暮らしは新しい経験になり、自分の力になっていくと思うんです。そして、力がついたと実感したら、無人島を買って、そこで生き抜いていきたいですね。
【朗報】かほなん初のキャンプ料理本が発売されます!
2021年8月26日(木)発売、 Amazonランキング絶好調!
『飯ごうレシピマスターブック 最強クッカーでおいしいソロキャン時間!』(立東舎、定価1650円)
キャンプ料理の世界ではメスティンがブレイクしていて大変喜ばしいのですが、誰もが知っている飯ごう(飯盒)こそマルチな調理ツール。その魅力と実力を、かほなんがいかんなく引き出したのが本書です。
飯ごうは1つ10役をこなすスゴイやつ。焼く、ゆでる、煮る、炒める、揚げる、蒸す、炊く、和える、燻す、盛る! 外ぶたはフライパンになるし、本体に水を張って、中ぶたに食材を入れれば蒸し料理もできちゃう。中ぶたでご飯を炊きながら、本体でカレーをつくったり! もちろん取っ手で焚き火に吊るして調理することも。ああ、楽しそう。早くキャンプに行きたいですね!
この本では、そんな飯ごうの楽しい使い方、病みつきになる簡単レシピを、かほなんがたっぷりご紹介します。ぜひご覧ください!
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文/横澤寛子 写真/鈴木千佳
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