2020年8月号別冊付録『自分の山で女子キャンプ!』より
サバイバル能力がすごいかほなん。キャンプで必要な道具も、どんどん現場調達してしまう。必要最低限のローコスト素材で設営するタープは、シンプルで風景に馴染み、超かっこいい!
さばいどる かほなん
岐阜県出身。アイドルとして活動しながら、YouTubeで「さばいどるチャンネル」を配信。ソロキャンプ、アウトドア料理、釣り、登山などさまざまなテーマにチャレンジしている。狩猟免許(わな猟)や第四級アマチュア無線技士の免許を取得。近年、山林を購入したことでも話題となった。将来は、無人島で生活をすることが夢。そこで生き抜くため、現在は自然を満喫しながらスキルを磨いている最中。その夢の第一歩として、2020年春には車両系建設機械3t以上の運転資格も取得した。
キャンプに便利さは求めません。
ポールやペグも山で調達!
キャンプにはロマンを求めています。ブッシュクラフトも、「やたらカッコいいな〜」と思って、試しに始めてみたのがきっかけ。ロマンを求めて動いた結果、今みたいなキャンプに行き着きました。
そんなわけで、今日は自然のものを使った、ネイチャーな遊びを楽しみます。現地で道具を調達すれば、ものを少なくしてキャンプを楽しめるんですよ。デイキャンプならテントでなくてタープで充分。ビニールシートとロープを組み合わせれば安価で済みます。ポール(支柱)とペグは、その辺に落ちている木を削って代用できます。キャンプでは便利さを求めません。それに、こういう木を削る時間って、楽しいんです。
山から拾ってきた木を、タープを張るためのペグに。木はできるだけ真っすぐなものを選ぶのがポイントです。節や皮は、ペグにするのに邪魔なのでナイフで表面を削り、さらに先をとがらせていきます。このとき、ある程度重みのあるナイフを使うと、女子の力でも、楽に切り落としていけますよ。
タープ設営の道具
【ペグ】できるだけ真っすぐな木を拾ってきて、タープを張るためのペグとして活用。タープの穴に差すペグには細めの木を、ロープを地面に止めるペグには太めの木を選びます。
【ハンマー】山で拾ってきた太めの木の先端を切り、打面をつくれば立派なハンマーに。
【ビニールシート】ホームセンターで購入したもので、1000円しないくらいだったと思います。ネイチャーを意識して深緑色を選びました。ソロキャンプなので、サイズは1.8×2.7mを使用。
【ロープ】専用のものは高価だし、汚れると悲しくなるので、ロープもホームセンターで購入しました。タープを張る際は、太いほうを使います。細いほうはトライポッドに。
【ポール】タープを支えるポールも山で調達。こちらもできるだけ真っすぐしっかりしたものを2本選びます。
ポール用の木はノコギリで切って2本の長さを揃えます。長さは人が中に入れるくらいが目安。先端も加工します(【4】参照)。
タープ設営の手順
【1】タープを張るときはできるだけ平らな場所を選んで、風向きもできるだけ気にして。タープの背側で風を受けるように張ると安定しますよ。ペグは地面に向かって斜めに打ち込みます。
【2】もう一方の背側にもペグを打ち込みます。タープにしっかりテンションをかけていきます。
【3】ポールの先端にかけられるよう、ロープの先端は輪にしておきます。
【4】タープのトップの穴にポールを差し込み、タープを立ち上げます。ポールの先端にロープの輪をかけます。ポールに使う木は先端を削り、タープの穴やロープが引っかかるよう加工しておきます。
【5】タープの対角線上にペグを打ち、ロープの長さを調節します。ここから万力結び(南京結び、トラッカーズ・ヒッチ)で、ロープにテンションをかけていきます。滑車の原理でテンションを調節できるロープワークで、キャンプで何かと便利です。
ここから憧れ(?)の「万力結び」!
【6】まず、ロープで小さな輪をつくります。
【7】その輪を3回ほどねじります。
【8】輪の中に、ペグ側のロープを連れてきます。
【9】連れてきたロープを引き出します。
【10】タープ側のロープの結び目を手前に引いて絞ると、輪ができます。
【11】輪の中に、ペグ側のロープを連れてきます。
【12】連れてきたロープを輪から引っ張り出します。
【13】結び目を保持しながら、ロープをさらに引っ張って輪を大きくします。
【14】輪をペグに引っかけます。先端側のロープを引くと、軽い力でテンションをかけることができます。
【15】先端側のロープをペグに回します。
【16】先端側のロープをペグに巻き付けます。
【17】テンションがかかっているロープの上で、輪をつくります。
【18】輪の中に、先端側のロープを通します。
【19】結び目を引き締めて固めます。ロープの先端を持って引くと簡単にほどけます。
【20】反対側も同様にポールを立てましょう。
【21】タープが完成しました。今回は一番シンプルな設営方法を紹介しました。さらに大きなビニールシートを使えば、三角状などにも張れます。応用してみてください。
【関連動画】
女子キャンプ! 「さばいどる かほなん」に「デイキャンプの道具選び」を聞いてみた
https://inakagurashiweb.com/archives/5908/
女子キャンプ!「さばいどる かほなん」がロマンを感じる「火おこし」の作法
https://inakagurashiweb.com/archives/5986/
ブッシュクラフト!「さばいどる かほなん」のトライポッドでキャンプ料理の腕前アップ
https://inakagurashiweb.com/archives/6048/
肉も魚も!「さばいどる かほなん」のワイルド&絶品キャンプ料理
https://inakagurashiweb.com/archives/6137/
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文/横澤寛子 写真/鈴木千佳
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