家族で見つけた、霧島で暮らすよろこび
「おいしい空気と、あたたかい人と」——霧島で感じるまちの魅力
――霧島市の魅力を教えてください!
「とにかく人があたたかくて、明るい! 近所の方が縁側にふらっと顔をのぞかせてくれて、お裾分けの野菜をくださったり、お茶を飲みながらたわいもない話をしたり。そういうやりとりがとても心地よくて、移住してすぐにこの町が大好きになりました」
――ご家族でお出かけされることも多いのですか?
「はい。霧島には素晴らしい泉質の温泉がたくさんあって、中でも家から近い祝橋温泉にはよく行きますね。個人経営の素敵なカフェやお店も多いので、美味しいものと素敵な人に会いに週末にお出かけするのも楽しいんですよ。中でも、“年輪堂”という霧島茶のお店にはよく立ち寄ります。湧水が湧いている『水神様』もとても気持ちが整う場所で好きです。自然の中にふっと息を抜ける場所があるのは、本当にありがたいですね」
露天風呂や家族風呂もある祝橋温泉。宿泊や食事もできる。
霧島の豊かな自然が育むお茶を味わえる「年輪堂」。
――東京とのアクセスのよさも、決め手のひとつだったと伺いました。
「実家が東京にあって、仕事で行くこともあるので、空港が近いのは本当に助かっています。自然に包まれながらも、不便すぎないのも霧島の魅力です」
暮らしと仕事が隣り合う、縁側のある日常
――移住をきっかけに、ご家族の働き方や暮らし方も大きく変わったそうですね。
「はい。夫は移住をきっかけに独立して、革ブランド『TENTE Handcrafted』を立ち上げました。家の一部屋を工房にして、そこで日々革製品を制作しています。縁側からつながる部屋なので、子どもたちがふらっと入ってきて、絵を描いたり、おしゃべりしたり。作業しながら家族とやりとりする、そんな光景が日常になっています」
「暮らしの延長線上に仕事があることで、家族との時間も自然に持てて、無理がないんです。縁側のある古民家ならではの“開かれたつながり”もあって、ご近所の方との距離がすっと縮まるのも、この家の大きな魅力だと感じています」
畑仕事が教えてくれる、「生きる力」
――真央さんご自身も、畑を始められたそうですね。
「もともとやってみたいと思っていて、ご近所の“畑の先生”たちに教えてもらいながら、季節ごとの野菜を育てています。種から育てて、収穫して、また種を残して……という循環のなかで、命と向き合っている感覚があります」
「東京にいた頃より、“生きてる”って感じる瞬間が本当に増えました。家族で少しずつ“生きていく力”を育んでいく、そんな時間がとても楽しいんです」
「虫も友だちに」。不安だったことも、今では大切な日常に
――移住して困ったことはありましたか?
「実は、あまりないんです(笑)。強いて言えば、うちは山の方なので下水道が通っていなくて、浄化槽代が毎月かかること。あとは、水道代など公共料金が東京より高く感じることでしょうか。あとは……虫!(笑)最初はヒーヒー言ってましたけど、今では畑で出合う虫に『やっほー』って声をかけるくらい、すっかり慣れました。友だちです(笑)」
「ここがいい」と感じる感覚を信じて
――最後に、田舎暮らしを検討している方へ、メッセージをお願いします。
「日本には素敵な田舎がたくさんあって、どこにするか迷うと思います。でもやっぱり、実際に足を運んでみて『ここがいい』と感じた“肌感覚”を信じるのがいちばん。霧島には移住者も多くて、私たちのように移住して楽しく暮らしている家族もたくさんいます。
空港からのアクセスも良いので、東京や他の地方にも行きやすいです。自然に癒やされながら、人とのつながりも感じられるこの町に、ぜひ一度遊びに来てみてくださいね」
写真提供:真央さん (@mao0424)
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