レモンの蕾とイチゴの花
寒さの中でも咲く植物に励まされる瞬間
昨日は暗くて寒くて、小雨まじりの1日であった。しかし今日は文句なしの晴天。屋上庭園でレモンの花を眺めながら朝食とする。10月の初め、三重のビニールを張って防寒してやった。前回お見せした我が手製の屋上庭園。材料の関係でそこの床は密閉ではない。忍び込む寒気を少しでも遮断してやりたくビニールを三重に張ったのだ
レモンは春と夏、二度つぼみを持つ性質がある。しかし、三重防備の効果ということか、10本ほどの枝にあふれんばかりの花を咲かせた。あと数日で朝の気温は3度にまで下がるとの予報だ。実になることのない花たちよ。切ない思いもあるが、香り立つ朝の珈琲とレモンの花、その組み合わせは悪くない。
外国人労働と食の現実から考える未来
少し悲しいニュースを目にした。埼玉県のカット野菜加工会社の社長が就労資格のないインド人3人を働かせたとして逮捕されたという。3人のインド人は人手が足りない夜から明け方まで最低賃金で働かされていた。その工場で働く460人のうち7割が外国籍とのことだ。
僕はそのニュースで初めて知ったが、カット野菜は人気が高く、昨年の市場規模は1949億円、10年前の2倍とのこと。手間を省くためなのか、野菜を丸ごと買うよりは安いせいなのか、人気の秘密は僕にはわからない。
加工だけでなく苗づくりや収穫、野菜の生産現場にも外国人が関わっている。近頃、外国人への風当たりが強い気もするが、彼らの手なしでは今や日本の食卓はまかないきれないと言ってもよいだろう。
自然の営みが心を動かす瞬間
畑の中にある小さなドラマ
快晴の朝。布団と作業着を干し、イチゴの鉢をいちばん長く日の当たる場所に置いてやる。寒さはさらに募るのでサトイモに高く土を盛ってやる作業をしばしやってから、このイチゴのそばを通りかかると、わっ、ミツバチが飛んでいる。視覚か嗅覚かの鋭さに僕は感心する。ミツバチも人間や野菜と同じく寒い夜を過ごしているに違いない。そして、今日、晴れた、気温も高め。さあみんな出かけよう、蜜を探しに行こう・・・イチゴの花に出会ったのだ。
ここにも我が心のときめきがある。愛と恋がある。寒気の中、あれこれ手間をおしまず、イチゴに花を咲かせた。そこにミツバチがやって来た。花の上でホバリングするミツバチたちの姿は悦びそのものにも見える。前にも書いた。田舎暮らしにはさほど大きな感動はない。それでも、ふとした小さな喜びにあちこちで出会う。
この下の写真は、始めの方でお見せした防寒カバーの中のジャガイモだ。昨日はなかった。今朝カバーを取るとカマキリの卵がジャガイモの茎に2つ。1つにはカマキリのお尻がまだくっついている。考えたんだな、そして見つけたんだな、よそより暖かいこの場所を・・・ジャガイモ収穫のためにいずれこの茎を処分する。親心を無駄にせぬよう、2つの卵は部屋の中に移してやろう。
田舎暮らしを始める人へ伝えたいこと
迷うなら一歩踏み出してみる
田舎暮らし。それは働くこと自体が生きることなのである。ワーク・イズ・ライフ。そのライフの中に小さなエンタメや喜びが点々と存在する。美しい花、愛らしい昆虫、赤く染まった夕空。アナタもきっとどれもが好きに違いない。いいなあと思うに違いない。しかし、イイトコ取りじゃなくって、チョッピリ厳しい氷雨の日にも泥まみれで働くことを厭わない・・・もしそうであるなら、アナタにもきっとやれると思う、田舎暮らしが。泥水に浸り、脱ぎたいのになかなか脱げない靴や靴下。そんな氷雨の日があるからこそ晴天の喜びが増す。同じ時間をともに生きている虫や花に愛情が芽生える。
さあ、やってみなはれ・・・アナタも、迷わず、田舎暮らしを。チャットGPTとの会話はチャットの間、わきに置いて、土を、両足で、しっかり踏んでみよう。空を仰ぎ、大きく息を吸ってみよう。
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この記事を書いた人
中村顕治
【なかむら・けんじ】1947年山口県祝島(いわいじま、上関町・かみのせきちょう)生まれ。医学雑誌編集者として出版社に勤務しながら、31歳で茨城県取手市(とりでし)に築50年の農家跡を購入して最初の田舎暮らしを始める。その7年後(1984年)の38歳のとき、現在地(千葉県八街市・やちまたし)に50a(50アール、5000㎡)の土地と新築同様の家屋を入手して移住。往復4時間という長距離通勤を1年半続けたのちに会社を退職して農家になる。現在は有機無農薬で栽培した野菜の宅配が主で、放し飼いしている鶏の卵も扱う。太陽光発電で電力の自給にも取り組む。
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