春はそう遠くないことをいま光が教えてくれている
凍るネギと折れる水道ホース
朝晩の寒さはキビシイが、日中の光は1歩ずつ春に近づいいることを教えてく
れる。小寒以後の寒さがどの程度のものか、2つの例を挙げよう。ひとつネギ。朝食に赤ネギとシーチキンを炒めて食べようか。そう思って取りに行った。抜いてビックリ。鉄の棒みたい。殴ったら相手にかなりの傷を負わせるくらい硬く凍りついているのである。

もうひとつは水道ホース。去年夏以来使わずにいた40メートルのホース。ルッコラやイタリアンパセリなど、ハーブ専用のビニールハウスの土がだいぶ乾燥してきたので水やりすることにした。ホースはところどころ枯草や土に埋まっている。それを引っ張り上げたらボキッと折れた。1か所だけでなく何か所も。何十日も続けて凍結状態になっていたからだな。
光の濃さが告げる春 キャベツ80株の希望
かように、気温は低い。だけれど、日中の光の”濃度”は春に近づいていることを告げる。どれほど寒かろうが、どれほど暑いかろうが、光さえ豊かであればご機嫌という僕ならでは光への敏感さであろうか。この下の写真、ビニールの中にはキャベツが80株ほどある。無防備だと収穫は3月から。それを2月に早めるためビニールで覆ってあるのだが、そこに差し込む光が僕に春遠からずの喜びをもたらす。

自家製大豆モヤシという冬仕事の豊かさ
年が明けてから大豆モヤシ作りに励んでいる。畑から株ごと収穫したものを叩く、しごく。そこから傷もの、小さいものを選び出し、捨てる。選別した良品を数時間ぬるま湯に漬けてからモヤシ製造マシーン仕掛ける。マシーンそのものにも温熱工程があるが、スピードを上げるために電気カーペットに置いて上からシーツをかぶせてやる。

セットしてから5日、この下の写真が出来上がったモヤシである。お客さんに出すものは、これを水洗いして薄皮を取り除く。マメが欠けているものもハネル。けっこうな手間である。しかし苦労のし甲斐はある。大豆は体に良いのみならず、炒めてよし、スープにしてよし。料理そのものには時間を要さず美味を愉しめるからだ。

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この記事を書いた人
中村顕治
【なかむら・けんじ】1947年山口県祝島(いわいじま、上関町・かみのせきちょう)生まれ。医学雑誌編集者として出版社に勤務しながら、31歳で茨城県取手市(とりでし)に築50年の農家跡を購入して最初の田舎暮らしを始める。その7年後(1984年)の38歳のとき、現在地(千葉県八街市・やちまたし)に50a(50アール、5000㎡)の土地と新築同様の家屋を入手して移住。往復4時間という長距離通勤を1年半続けたのちに会社を退職して農家になる。現在は有機無農薬で栽培した野菜の宅配が主で、放し飼いしている鶏の卵も扱う。太陽光発電で電力の自給にも取り組む。
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