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田舎暮らしの本 5月号

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田舎暮らしの本 5月号

3月3日(火)
990円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

偶然か必然か/自給自足を夢見て脱サラ農家42年(82)【千葉県八街市】

執筆者:

人生には様々な偶然がある
いや、それを「偶然」と称するは
当事者の意識がただそうさせるのであり、本来
人生という時間の中には雑然としたファクター、
事象が、我らの身辺で無秩序に飛び跳ねている
そのうちのファクター1つが幸・不幸を問わず
ぶつかって来て、我らの人生局面を変換させる
人はそれを偶然と呼び、悲喜の一端とする

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新品を買えば我が稼ぎ3日分に相当するアシックス

我が人生の偶然、それは上司との相性が悪かったこと、
パワハラめいたもので苦しんだこと
その上司に取り入るために、同僚も加担したこと
僕はその苦しみから逃れるため農家になった
結果、会社員時代の半分にも及ばない稼ぎだが
むかし見た映画でいうと、毎日少しずつ土を掘り
トンネルを作り、見事に刑務所から外界へ大脱走
ちょっと大げさだが、今そんな感じの明るさがあり
体も心もすこぶる健やかに暮らす

今朝も弾む気持ちで僕はアシックスに足を入れる

最近の偶然はアシックスとの出会いである
新品を買えば我が稼ぎ3日分に相当するアシックス
それが送料込みの3850円、ヤフオクにて出会う
出品者は箱根駅伝の常連のある大学の方だった
本格的なマラソンシューズに足を入れるのは・・・
たぶん40年ぶり、軽いね、足裏だけでなく心も弾む
でもって僕は、届いたその日以来、それまでの倍の
気分とスピードで走っている、ところで・・・
ふと思えば、似ていたかもあの上司と僕の性格は
似ているから仲良くなれる・・・それは必然か
しかし自分の姿を鏡で見ているようで逆に遠ざける
人生にはそんな変てこりんな逆説もあるのでは
退社して10年後、僕は東京で再会し、和解した
上司は柔らかな笑顔を見せた、僕は深く頭を下げた
その上司はだいぶ前に鬼籍に入った・・・
今朝も弾む気持ちで僕はアシックスに足を入れる

寒波と戦争の現実を思う農の現場

※1月末に執筆したものを掲載しております。

新年になってもう3週間が過ぎた。大寒の名の通り強烈な寒さである。向こう5日間、東京でも零度というから、我が地はマイナス3度か4度はさけられない。このところずっと8時台にベッドに入り、9時にはもう眠り込む。それでもって6時過ぎには目が覚める。着ているものを脱ぎ、裸になってランニングの支度をする。この瞬間、天気予報が言う警報級の寒波襲来を全身で実感する。

天気予報が言う警報級の寒波襲来を全身で実感する

警報級寒波の朝に走る

少しでも体の冷えを減らそう。それには激しく体を動かすことだ。地下にはびこっている雑草退治、それと、たまっているサトイモの親芋を埋め込む作業を兼ね、長くて深い穴を掘る。これだけやると夏なら溺れるくらいの汗が流れるが、日中でも3度という冷え込みでは1滴の汗も出やしない。

地下にはびこっている雑草退治、それと、たまっているサトイモの親芋を埋め込む作業を兼ね、長くて深い穴を掘る

野菜たちを寒さから守るため、固定のビニールの上から防寒シートを夕刻に掛けるということはこれまで何度も書いた。しかしこの凍て付く寒さはそれでも間に合わない。さらなる”重ね着”をさせてやる。その作業をやりながら思い出したのはウクライナのこと。ロシア軍はエネルギー施設を重点的に破壊しようとしている。結果、停電し、断水する。ウクライナ市民は水も電気もない部屋で厚着して寒さに耐える。

ウクライナの寒さと戦争を思う

キビシイ寒さの中での夕暮れ、防寒シートを掛ける

何度か行ったことのあるモスクワ。今はマイナス24度まで冷え込む日もあるらしい。僕はマイナス14度までは経験したことがあるが、24度というのは想像を絶する。しかし、きっと、プーチンさんは快適なクレムリンで過ごしている。爆撃で発電施設を破壊されたウクライナ市民の苦しみはちっともわからないに違いない。

僕は戦争はイヤだ。ましてや、かつてソ連の属国だったとはいえ武力でもって自分のものとしようという行動は許せるものではない。プーチンさんには1兵士として前線に立つ勇気があるか。物みな凍る厳寒に暖房なしで暮らす体力はあるか・・・政治的なことを書くのは僕の本意ではない。しかし、今の世界情勢は、ひとりの男としては強くもなんともないのに、やたら豪傑ぶってやりたい放題やるのがいる。なんとかしようぜ・・・キビシイ寒さの中での夕暮れ、防寒シートを掛けながら僕はそんなことを思うのである。

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この記事を書いた人

中村顕治

中村顕治

【なかむら・けんじ】1947年山口県祝島(いわいじま、上関町・かみのせきちょう)生まれ。医学雑誌編集者として出版社に勤務しながら、31歳で茨城県取手市(とりでし)に築50年の農家跡を購入して最初の田舎暮らしを始める。その7年後(1984年)の38歳のとき、現在地(千葉県八街市・やちまたし)に50a(50アール、5000㎡)の土地と新築同様の家屋を入手して移住。往復4時間という長距離通勤を1年半続けたのちに会社を退職して農家になる。現在は有機無農薬で栽培した野菜の宅配が主で、放し飼いしている鶏の卵も扱う。太陽光発電で電力の自給にも取り組む。

Website:https://ameblo.jp/inakagurasi31nen/

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