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田舎暮らしの本 12月号

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田舎暮らしの本 12月号

11月1日(金)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

竹内孝功さんが教える自然菜園のコツ【第1回】トマト&バジル&ラッカセイ

バラエティー豊かに楽しむ夏の主役 トマト&バジル、ラッカセイ

掲載:20年4月号

四季折々、相性のよい野菜同士を混植し、育てて穫っておいしくいただく、竹内家の自然菜園。

新連載ではその楽しみ方をトータルに紹介します。トップバッターはトマト

育てやすい複数の品種を選んで、初夏から晩秋まで穫りましょう。生食だけでないトマト料理の幅がグッと広がります。

完熟穫りは家庭菜園の楽しみ!複数の品種を育てよう

(↑サンマルツァーノ。加熱で酸っぱくならず、うま味が増す調理用で、イタリアの伝統品種。)

トマトはコロンブスの新大陸発見でヨーロッパに伝わりました。

観賞用からイタリア人が食用にしたのは18世紀。

以後、200年余りで野菜として世界中に行き渡り、非常に多くの品種が育てられています。

色とりどりのミニトマトや火を通すとうま味が増す調理用トマトを中心に多品種を栽培し、彩り豊かなキッチンガーデンをつくりましょう。

最近ではホームセンターに、家庭菜園で育てやすいトマトの苗が豊富に並んでいます。

ネット通販を利用すれば世界中の品種が手に入り、菜園でトマトの世界旅行ができます。

相性のよいコンパニオンプランツも混植しましょう。トマトがよく育ち、料理にも重宝します。

品種選びのアドバイス

主力にはミニトマトや調理用トマトがおすすめ!

ミニトマト

↑シュガーランプ。固定種で甘くおいしいミニトマト。)

野生味があり育てやすく、1つの花果(かか)に15 ~30個の実を付けます。

2~4本に仕立てて枝葉を増やすと、根も花房も増えて豊作が望めます。

品種は多彩。色も豊富で、大きいトマトをしのぐおいしさの新品種が増えています。

中玉トマト

(↑スタピストマト。皮の柔らかい旧チェコスロバキアの伝統品種。)

実の大きさはゴルフボールほどで、大玉よりも育てやすいです。

味がのりやすくおいしいうえ、最近では血流の改善に役立つリコピンを多く含む品種なども登場しています。

主なコンパニオンプランツ

混植で虫や病気を避けトマトをおいしくする

バジル

(↑バジルは芯を摘むように収穫を続けると長期間穫れる。)

効果      

トマトの虫避けになり、トマトをおいしくする。

お互いの生育を助ける。

栽培のポイント

生育旺盛なハーブなので、植え付けはトマトの1週間後に。

同時に植えるとトマトを抑えてしまうことがある。

収穫のポイント

わき芽を残して新芽を摘み取り、わき芽を伸ばす。

これを繰り返す。葉を1枚ずつ取るとトウ立ちが早く、株が弱って長持ちしない。

ラッカセイ

(↑ラッカセイは開花後に子房柄(しぼうへい)が土に潜る。その前に草マルチを。)

効果  

乾燥しやすい畑でトマトの株元を覆い 、過乾燥や雨による過湿を和らげる。

根粒菌が窒素を固定し、トマトの生育を助ける。土中のセンチュウを抑える。

栽培のポイント

トマトの定植と同時にトマトの株間2粒ずつ直蒔き。

間引きせずに育てる。ラッカセイの開花まで株元の草を刈り、草マルチで覆っておく。

収穫のポイント

掘り上げはトマトの収穫が終わってから。収穫中に掘り上げるとトマトが枯れることがある。

 

監修/竹内孝功

たけうち・あつのり●1977年生まれ。長野県を拠点に菜園教室「自然菜園スクール」などを開催。著書に『とことん解説! タネから始める 無農薬「自然菜園」で育てる人気野菜 』( 洋泉社 ) 、『 完全版 自給自足の自然菜園12カ月 野菜・米・卵のある暮らしのつくり方』(宝島社)、『これならできる!自然菜園』(農文協)、『自然菜園で野菜づくり』(家の光協会)、『1 m²からはじめる自然菜園』(学研パブリッシング)など。

WEBサイト「@自給自足Life」https://39zzlife.jimdofree.com/ 

自然菜園スクール http://www.shizensaien.net/

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