北海道栗山町(くりやまちょう)は、WBCで3大会ぶりに世界一に導き、5月31日付けで侍ジャパン監督を退任された栗山英樹氏が住んでいることで有名なまち。同じ名前の縁から、同町に住んでいる栗山氏。その気さくな人柄で地域住民とも交流があり、ジャージと長靴といういでたちで町内を歩いている姿がよく目撃されているそう。札幌市中心部まで車で70分、小樽や苫小牧のフェリーターミナルへも車で90分、周辺都市も40分圏内。さらに、国内主要都市への便が豊富な新千歳空港まで車で45分という道内外へのアクセスに便利な場所にあり、仕事や旅行の移動も容易。市街地はコンパクトにまとまっており、生活しやすい環境にもかかわらず、郊外には田畑や里山が広がっているという利便性と自然の豊かさの両方を持ち合わせているため、「都会には住みたくないけれど、田舎過ぎるのもちょっと……」と考えている人におすすめしたい。
2023年4月の情報です。
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掲載:田舎暮らしの本 2023年4月号
栗山町は種ばれいしょの移出量が日本一。7月上旬には一斉にじゃがいもの花が咲き、とても美しい風景が広がる。
御大師山(おだいしやま)の裾野に広がる栗山公園。5月のゴールデンウィークの頃が桜のピークで、町内外から多くの観光客が訪れる。園内には、かつて町内を走っていたSL車両の展示、無料で入場できる「なかよし動物園」、キャンプ場や売店、ハイキングコースをはじめ、侍ジャパン・栗山英樹監督が北海道日本ハムファイターズの監督を務めていたころから、1勝するごとに白い花の苗を1つずつ植えているという「栗山監督応援花壇」も設置されている。隣接する「オオムラサキ館」では、国蝶・オオムラサキが自由に羽ばたく様子(栗山町が生息の国内北東限地域)を観察できる飼育舎を備えており、訪れる人の目を楽しませてくれる。
侍ジャパン・栗山英樹監督がつくった少年野球場「栗の樹ファーム」。隣接するログハウスにはイチロー氏や大谷翔平選手など、日米の名選手が使ったバットやユニフォーム、サインボールなど、数々の野球グッズが展示され、野球ファン必見のスポットとなっている。※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため完全休館中
まちの三大祭りが楽しめるエリアに立つコンパクトな平屋
まちの中心部に近い閑静な住宅街という好立地に立つ3DKのレトロな木造平屋。JR栗山駅まで徒歩13分(約1㎞、車で約3分)、スーパーまで徒歩11分と生活利便施設も近い。
本物件は、全体的に大規模な修理が必要で、自分好みにDIYしたい人、建物を改修して隠れ家的カフェなどを開きたいという人におすすめしたい。トイレは汲み取り式で、浴室はボイラーを新調する必要がある。
物件は道路沿いに立ち、2階建ての物置も付いている。駐車場は車庫と屋外に各1台分ある。
敷地にはちょっとしたガーデニングを楽しめるスペースもあり、家庭菜園などをのんびり楽しみながら過ごしたい。
栗山町では、家の改修や取得に対して補助を用意している。
・中古住宅の取得、リフォームについては「若者移住促進助成制度」を利用できる場合あり
⇒栗山町外から移住し、40歳未満もしくは中学生以下の子と同居している方が対象
・栗山町内で中古住宅を取得する場合、取得費用の10%(最大30万円)を助成
・栗山町内で取得した中古住宅をリフォームした場合、工事費用の30%(最大30万円)を助成
【物件データ】
北海道栗山町
250万円
土地:67坪・223㎡
延床:16坪・54㎡
取得費補助:最大30万円
改修費補助:最大30万円
●3DK●宅地●平坦地●市街化区域●築60年●汲み取り式トイレ●JR室蘭本線栗山駅より約1㎞●北海道最古の酒蔵があるエリアの閑静な住宅地に立地。徒歩でこども園へ約5分、小学校へ約4分、中学校へ約30分、大型スーパーへ約11分、役場へ約9分。くりやま温泉へ約1.7㎞、総合病院へ約1.5㎞。駐車場は車庫と屋外に各1台分ある。補助金は移住する若者・子育て世代が対象。
●問い合わせ先:栗山町 若者定住推進課 ☎0123-73-7521
玄関の様子。奥に進むに連れ、台所、トイレ、浴室となっているが、かつて土間だった部分を改修して作られた名残なのか板間の仕様になっている。
和室は3間あり、6帖が2間、4.5帖が1間つながってる。奥の6帖間(写真)には大きな押入れがあり、収納力も充分。畳や壁に傷みがあるため、張り替えが必要な状態だ。
台所の設備と床は傷んでいる箇所が多いので、大幅な改修が必要。
レトロな雰囲気の浴室。給湯のボイラーがないため、新調が必要だ。
別棟の倉庫は母屋と比べ、傷みが少ない。DIYで改修すれば、作業部屋や趣味のスペースとして使うこともできる。
【北海道 栗山町の魅力】
国の登録有形文化財を有するノスタルジックなまち
札幌や新千歳空港へ好アクセスの栗山町。まちの入口では日本遺産「炭鉄港」の構成遺産群である、小林酒造の「レンガ造り酒蔵群」が訪れる人をお出迎え。一歩足を踏み入れると、ノスタルジックな雰囲気が漂う空間が広がる。小林酒造の近くにはもうひとつの栗山町を代表する老舗・谷田製菓があり、道民おなじみの味「きびだんご」が人気だ。
栗山町には、中古住宅購入や町内事業者によるリフォーム工事費用助成、高校3年生までの医療費無料などの支援がある。家具家電付きの移住体験住宅もあるので利用してみたい。
【小林酒造】
北海道最古の老舗酒蔵「小林酒造」。敷地内には国の登録有形文化財が13棟。酒蔵のほかに酒の購入や試飲ができる「北の錦記念館」や、歴代の蔵元の事務所兼住宅として建築され、現在ではギャラリーや喫茶スペース、案内付きの一般公開を行っている「小林家」がある。また、酒とそばを楽しめる「錦水庵」、カジュアルフレンチの店「pont(ポン)」などの飲食店も人気。
【雨煙別(うえんべつ)小学校コカ・コーラ環境ハウス】
廃校になった木造校舎がボランティアの手で再生。様々な自然体験プログラムが用意されており、町内の小中学校では授業のカリキュラムとして組み込まれている。屋内は昔ながらの学校の雰囲気を残し、懐かしさを楽しめる。
【谷田製菓の「日本一きびだんご」】
北海道で「きびだんご」といえば、「茶色くてオブラートに包まれている平たい棒状」の形状がスタンダード。厳選した天然素材を使用し、昔ながらの製法で手作りしている。栗山町を代表するもう一つの老舗・小林酒造とジョイントして毎年4月に開催される「くりやま老舗まつり」では、お土産つきの工場見学も実施された。
【栗山秋まつり】
三大まつりと呼ばれる、「くりやま老舗まつり(4月第2土日)」「くりやま夏まつり(7月下旬)」「栗山秋まつり(9月24~26日)」が実施され、町内外から多くの人が訪れる。特に「栗山秋まつり」は道内屈指の露店数で、3日間で来場者が10万人を超える町内最大の祭りとなっている。
【食事処名取屋の「ホルモン鍋」】
大正15年頃に旧夕張鉄道の向かいに店を構え、炭鉱夫のおなかを満たしてきた大衆食堂。名物「ホルモン鍋」は、やわらかく煮込んだ豚ホルモンを豆腐と味噌味のスープに合わせた一品で、ボリュームも満点。まさに「栗山町のソウルフード」で、早々に売り切れて閉店時間が早まるほど。客の8割が注文するほどの人気メニューだ。
【喫茶ツモローの「カツカレー」】
普通の喫茶店のはずが、地元の人でも閉まっているところを見たことがない気がすると言うほど、夜中まで営業している名店(営業時間:午前9時30分~翌午前2時)。飲み会後に立ち寄る客が多く、日付が変わってから「〆のカツカレー」の注文が続出。お腹いっぱいのはずなのになぜか食べたくなってしまう、ママさんこだわりの手づくりカレーが絶品だ。店内には栗山監督の写真やサイン色紙が所狭しと飾られている。
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