第二の夢が今、動き出そうとしている。
プロ野球・中日ドラゴンズの元投手・三ツ間卓也さんが横浜市泉区に農地を構え、いちご農園を始める。オープンは2024年1月27日。プロ球界はまさにキャンプイン目前といったところだが、三ツ間さんもまたプロ1年目ならぬ農家1年目のルーキーとして新たな一歩を踏み出す。
三ツ間 卓也
みつま たくや
1992年7月22日生まれ。群馬県榛名町(現:高崎市)出身。中日ドラゴンズの元プロ野球選手。右投右打。サイドスローからの直球と多彩な変化球が持ち味の右腕投手。高崎健康福祉大学高崎高校から高千穂大学を経て独立リーグの武蔵ヒートベアーズに入団。クローザーとして最多セーブのタイトルを獲得し、2016年の育成ドラフト3位で中日ドラゴンズに入団。同年11月に支配下選手となり、主に中継ぎとして活躍。2021年に戦力外通告を受ける。2020年7月7日の中日対ヤクルト(ナゴヤドーム)の試合で、投手でありながら代打に送られた俗に言う「代打三ツ間」が話題となる。プロ野球通算77試合登板、4勝3敗、15ホールド、防御率5.24。
You Tube:代打三ツ間のstrawberryチャンネル
Instagram:@mitsuma_takuya_43_15
野球のプロからいちご農家のプロへ!
「いちご農園をスタートするって決めてからここまでは、まったく暇な時間、暇な時期がなかったです。いつも『間に合わない、間に合わない』と言いながら仕事をしています。栽培だけをやっている分にはまだいいんですけど、いちご狩りのお客様を迎えるにあたって、柵や誘導線を張ったりして、農業以外の様々な準備もしているので大変な初年度を過ごしています(笑)」(三ツ間さん:以下略)
トンボやレーキを使って地面をならす三ツ間さん。「学生時代にグラウンドをならしていたので、こういう作業って、実は得意なんです」
三ツ間さんが横浜に移住してきたのは2022年の6月。プロ野球の現役引退後、神奈川県海老名市にある専門学校で農業をイチから学んだ後、この地にやって来た。
「(敷地を見渡して)最初はここも 3mぐらいの雑草が生えていて、それを根っこから刈り取るところからスタートしました。土を耕すのは、さすがに業者さんにお願いしたのですが、ビニールハウスが完成したのは昨年(2023年)の10月下旬頃でしたね。お客さんを迎えるには、全然遅いスケジュールで、ちゃんとシーズンに間に合うようにスタートできるか、本当に焦りました……」
うれしそうに自分のいちご農園を紹介してくれた三ツ間さん。
今でこそ農地も見つかり、農家として新たな道を歩み始めている三ツ間さんだが、中日ドラゴンズから戦力外通告を受けた2021年秋以来、現在に辿り着くまでの約2年半の道程はけっして平坦ではなかった。
まず最初の難問になったのが農地探し。関東のプロ野球チームが本拠地を置くいくつかの市を候補に農地を確保すべく地方自治体との交渉を行ったが思うようには進まず、ジレンマを感じる時期もあった。
「『いちご農園だと、たくさんの人が集まってしまうから嫌』だと周囲の農家から嫌われたり、農園を始める土地を探すところから、いろいろなことがありましたね」
取材した日はいちごの苗にネットで養生する作業を行っていました。
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