「AKB」とは、兵庫県の赤穂市(あこうし=A)と上郡町(かみごおりちょう=K)、岡山県の備前市(びぜんし=B)のことです。これら2市1町は、兵庫県南西部と岡山県南東部で隣接しており、東備西播定住自立圏(とうびせいばんていじゅうじりつけん)と呼ばれ、豊かな自然と適度な利便性を併せ持つ身近な田舎です。そんな「AKB」に移住して素敵な暮らしを送っている方々をご紹介します。
CONTENTS
【A】兵庫県赤穂市 あこうし
新快速で京阪神へ直通! 生活基盤が整った城下町
【兵庫県赤穂市】都会過ぎず、田舎過ぎない、忠臣蔵ゆかりの城下町。日本遺産に認定された塩や、ブランド牡蠣「坂越かき」など、豊かな食も魅力。日本一安い水道料金や、充実した子育て環境も自慢。大阪からはJR新快速利用で約90分。お試し暮らし住宅や移住調査宿泊費補助など移住施策が充実。
【移住者リポート】
農薬不使用のビーツ&スパイス料理とイベント企画で地域活性化に貢献
坂越(さこし)の海にて溝部さん兄弟。気軽に釣りや海水浴へ行けるのも赤穂の魅力。
市街地の近くに美しい海と山がある赤穂市の環境にひかれ、よく遊びに来ていた溝部隆宏(みぞべたかひろ)さん(26歳)は、「このまちで何かしたい」と2021年に移住。岡山県で就農していた兄の光優(みつひろ)さん(28歳)も、隆宏さんのつながりで農地を借りられることになり、翌年合流した。
「ビーツをメインに三州ショウガやハラペーニョといった特徴的な野菜を、農薬や化学肥料を使わず栽培しています。海が近く、潮風を浴びてミネラル豊富な作物が育つんです」と光優さん。
隆宏さんが代表を務めるスパイス料理店では、自家製素材を生かしたカレーやクラフトジンジャーエールなどを提供している。カレーフェスタをはじめとするイベントも手がけるが、「今後は農業フェスタを企画したい」と隆宏さんは話す。
主に調理やイベントを担当する隆宏さん。農家のスパイス料理店「あじと」。
Season’s //あじと ~自家製野菜とスパイスなお店~(@seasons_world_spicy_foods) • Instagram
「Veg Farm BEET IT」代表の光優さん。隆宏さんと一緒に「赤穂ビーツ」などを栽培。6次産業化を目指して新しい加工品づくりにも取り組む。
【赤穂市の問い合わせ先】
住むのにちょうどいいまちでのんびり瀬戸内ライフを!
(一社)あこう魅力発信基地 ☎0791-43-6931
赤穂市移住定住サイト | 住むのにちょうどいいまち赤穂
【K】兵庫県上郡町 かみごおりちょう
名水百選の清流が魅力! 周辺都市へも通勤圏内
【兵庫県上郡町】まちの中央部を名水百選選定の千種川(ちくさがわ)が流れ、全域が「水の郷」に認定。農業が盛んな一方、京阪神や山陽・山陰を結ぶ交通の要衝という一面も。大阪駅から上郡駅へJR特急で約1時間20分。若者住宅取得奨励金や定住応援支援金のほか、出産祝金事業などの子育て支援も行き届く。
【移住者リポート】
四季が感じられる子育て環境。子ども古着屋を開く夢もかなえた
自宅の庭にて川下さん夫妻と、絃(いと)ちゃん(4歳)、縁(より)ちゃん(1歳)。
川下直樹(かわしたなおき)さん(32歳)・圭恵(たまえ)さん(31歳)夫妻は、「豊かな自然のなかで子育てがしたい」と、上郡町の空き家バンクで平屋の古民家を見つけて2022年に移住した。「山と川と広い空に囲まれ、窓から見えるのは自然のみ。ここだと直感しました」と、直樹さんは振り返る。
直樹さんは保育教諭、圭恵さんは看護師として働く傍ら、子ども古着屋を開業。自宅のガレージを改修した店舗で営業を始めた。地域の人たちは「子どもを連れてイモ掘りにおいで」「野菜の苗をあげるから家族で育ててみたら」と、温かく見守ってくれるそう。
「子どもたちには自然に触れ、四季を感じてほしい。長女が『今日もお山がきれいだね』と言ったときには、本当にこのまちに来てよかったなと思いました」と、圭恵さんは話す。
子ども古着屋「おまめ-omame-」。現在は週1回程度の不定期営業。
おまめ-omame-(@omame_kamigori) • Instagram
旅先で買い付けたこだわりの一点物ばかり。「かわいさや個性には自信があります」と圭恵さん。町内でワークショップやイベントなどを行っている「ギャラリーひがし蔵」にも月1~2回出店。
【上郡町の問い合わせ先】
豊かな緑が彩る「水の郷」でのびのび子育てしませんか
上郡町地域振興課 ☎0791-52-1162
上郡町移住定住サイト
【B】岡山県備前市 びぜんし
3つの日本遺産を誇る、里海・里山の美味なまち
【兵庫県備前市】伝統工芸の備前焼、旧閑谷(しずたに)学校、北前船の寄港地・船主集落が日本遺産に認定。牡蠣の一大産地の日生や、里山の景観を保つ吉永など、地域ごとに表情豊か。大阪から山陽自動車道利用で約2時間。移住体験住宅や移住調査宿泊費補助、希望に応じた市内案内などの支援を実施。
【移住者リポート】
ご縁を感じた風光明媚な港町で、海水浴から農業まで幅広く満喫
日生湾を背景に佐橋さん夫妻。「私たちは音楽が好きなので、夜はライブなどが楽しめる飲食店も実現できたら」。
都会を離れ、日生(ひなせ)湾に面した漁師町で2024年から暮らしはじめたのは、佐橋(さはし)さん夫妻。「子ども食堂などを運営する交流施設を紹介され、何度か通ううちに地域の人の輪にすっと入ることができたんです。海と山に近い環境も理想的」と、尚登(なおと)さん(62歳)。
住まいは、本物の書法を学んだなほみさん(59歳)が書道教室を開きたいと考えていると知った仲間から、「最適な空き家がある」とすすめられた。さらに「イベントに出てみないか」と声をかけられ、書道のワークショップを開いてみると好評。現在は教室開設の準備を進めている。
休日には夫婦で直売所へ出かけ、夏には海水浴へ。「オーガニックのグループの田植えや稲刈りにも参加しています」と、なほみさん。都会ではできなかった充実した日々を過ごしている。
南側にゆったりと庭が広がる住まい。海に近く、近隣に生活利便施設もひと通り揃う。
庭の一角では家庭菜園を楽しむ。「自分で育てて食べるのが夢でした」と、なほみさん。
【備前市のお問い合わせ先】
奥深い歴史と伝統が息づく、海と山を望む学びのまちです
備前市土地住宅政策課 ☎0869-64-2225
備前美膳トップページ - 備前市
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