掲載:2022年5月号
2022年3月上旬の情報です。
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京阪神へのアクセスが良好ながら、豊かな自然に囲まれている養父市。市内には一級河川・円山川とその支流が流れ、山と川に沿うようにして民家が広がり、農地付きの物件も多い。今回は、自然に寄り添った暮らしが送れる山裾の物件を紹介。
【養父市の物件①100万円】山裾に立つ蔵・農地付きの2階建て10SDK
車で15分圏内に生活利便施設が揃う山里
養父市の主要駅・八鹿(ようか)駅は、山に囲まれた静かな環境にありながら、山陰本線の特急電車はすべて停車。但馬(たじま)地域のバスの拠点地ともなっているため、近隣地域へアクセスがしやすい。また、養父市役所は八鹿駅から南西へ約2km、徒歩約25分の場所に位置し、その周辺に総合病院や大型スーパー、ホームセンターなどが点在。車さえあれば便利に生活できる。
そんな中心地から西へ約6km、車を約10分走らせた八鹿町石原エリアに物件がある。山裾に位置する家屋の縁側からは、県道沿いを流れる小佐川や山里の風景が見渡せる。自然に寄り添って暮らしたい人にとっては理想的な環境だ。ただ、この小高い場所がネックでもあるという。
「この家へ行くまでの坂道が年をとってくると大変で」とは売主の井上さん。道幅が狭いため車は通れず、駐車スペースもない。入居時は手前の土地を月極(つきぎめ)で借りていたそうだ。ただ、距離にして1分も歩かない程度の緩やかな坂道なので、20〜30代の世帯であれば、それほど苦にならないだろう。
魅力は、子育て世帯でもゆったりと暮らせる部屋数。田の字形の間取りで、漆が施された大黒柱や梁は光沢を放っている。キッチンや掘りごたつのある部屋は1975年に増築しており、給湯は電気に替えているが動作確認は必要。かつては養蚕をしていた2階は、5室の部屋と納戸に改築しており、子ども部屋として活用していたという。立派な土蔵が家屋とつながっているのも特徴。屋外に出ずとも行き来できるのは、雪が多いエリアならではの工夫である。また、宅地の周囲に3カ所の農地があり、野菜を栽培できる。
水回りや床などの経年劣化は見られるため、修繕費用は多く見積もっておいたほうがよいだろう。伝統的家屋ならではの風格を生かし、手を加えれば、快適な住まいになるはずだ。
【物件データ】
兵庫県養父市
100万円
土地:108坪・360㎡
延床:71坪・235㎡
菜園:あり
改修費補助:要問い合わせ
●10SDK●宅地、農地●傾斜地●都市計画区域内非線引き●築100余年●汲取●山陰本線八鹿駅より約8.5km●部屋数が多く、蔵も付属。空き家歴20年で、大幅な補修が必要。瓦は7年ほど前に葺き替え済み。108坪の宅地のほか、農地があり、希望すれば農地法の手続きをして使用できる。駐車場なし。急傾斜地崩壊危険区域。
●問い合わせ先:やぶぐらし課 ☎︎079-662-3172
周辺環境 ココがGOOD!
養父市自慢のスポット
氷ノ山(ひょうのせん)
登山、スキーが楽しめる名峰
標高1510m、兵庫県最高峰の氷ノ山は、約300万年前の火山噴火によって形成されたと考えられており、ブナの原生林などが残る。登山コースとしても最適で、新緑、紅葉と四季折々に変わる美しい姿とともに親しまれている。近隣には関西エリアでは貴重なスキー場もある。
文/横澤寛子 写真/谷口哲
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