今でも納車待ちの状態が続いているヒット車「スズキ ジムニー」。その魅力をジムニー女子・konatsuさんと解説。今回は、1970年の初代発売から現行モデルの4代目までの歴史をひもといていく。
歴代すべてがロングセラーモデル!
独特な機構の採用で悪路でもスイスイ
ジムニーの最大の特徴である悪路走破性。これを実現するために、強度と耐久性の高い「ラダーフレーム」構造、左右の車輪をダイレクトにつなぐリジットアクスル式サスペンション、車輪が空転しても駆動力を確保するパートタイム4WDといった、初代から続く技術をブラッシュアップして搭載している。
小柄で堅牢なボディから、狭隘(きょうあい)な道路の多い山岳地帯や積雪地で、パトロールカーや郵便車、インフラ車両として使用されることが多い。また、ラリーやダートトライアルなどオフロードのモータースポーツでも人気を集めている。もちろん、オンロード(舗装路)の走行性能も高く、近年では「街乗りジムニー」ユーザーも増加中だ。
長いモデルライフも、ジムニーの特徴だ。50年を超える歴史の中で、フルモデルチェンジはわずか3回だけ。歴代すべてが10年以上のロングセラーモデルとなっている。一方で細かい改良は頻繁に行われており、派生車も多く存在した。現在は排気量をアップしてボディサイズを一回り大きくした、普通車版の「ジムニーシエラ」が発売されている。
歴代ジムニーのあゆみ
初代 1970 → 1981
↑ 軽自動車初の本格四輪駆動車として登場。当初は基本的にドアのない「幌車」で、空冷359㏄の2気筒エンジンだった。1972年に水冷化、76年に軽自動車規格の変更にともない排気量を539㏄に拡大している。
2代目 1981 → 1998
↑ クロカン然とした形状から、乗用車に近いスタイルとなり、居住性や乗り心地が向上してオンロードにも対応。1990年には排気量が6 5 7㏄となり、AT 車が追加され、1995年には乗用モデルが発売された。
3代目 1998 → 2018
↑ 丸みを帯びた形となり、幌仕様やバンは廃止されてワゴンに統一。軽規格の変更でボディサイズや室内空間は拡大し、悪路走破性はそのままに、舗装路の安定性が向上。高速道路での横風などに強くなった。
4代目(現行モデル) 2018 →
↑ 伝統のラダーフレーム構造は、Xメンバーと前後クロスメンバーでさらに強化。エンジンは専用チューニングが施されている。グレードは「XC」「XL」「XG」の3体系。2018年度グッドデザイン金賞を受賞。
■■スズキ・ジムニー■■
●全長×全幅×全高:3395×1475×1725㎜●ミッション:5MT/4AT●駆動方式:パートタイム4WD●乗車定員:4名●エンジン:直3ターボ● 排気量:6 5 8 ㏄ ● 最高出力:64PS/6000rpm●最大トルク:96Nm/3500rpm●使用燃料:レギュラー●燃料タンク容量:40L
●XC 180万4000円(5MT) 190万3000円(4AT)
●XL 168万1900円(5MT) 178万900円(4AT)
●XG 155万円5400円(5MT) 165万4400円(4AT)
※価格はすべて税込
ジムニー女子・konatsuさん。『スズキ歴史館』を訪ねる!
「ついに静岡にある『スズキ歴史館』に行くことができました!!
憧れのあのジムニーも実際に見ることができて感激です……!」
島根県在住のkonatsuさん。自宅から600㎞ほど離れているが、もちろん自走で『スズキ歴史館』へ!
※入場料は無料だが、入場するにはインターネットか電話で予約が必要
「以前、とある車中泊イベントに参加するため、ジムニーで静岡県の浜松市まで行ってきました。浜松市には、『スズキ歴史館』というスズキの自動車やバイクの歴史が知ることができる施設があるんです。普段なかなか見ることができない初期型のジムニー(LJ10)をはじめ、様々な歴代ジムニーが展示されているので、是非一度この目で見たい!!と思っていたんです。
歴史館では車の展示だけではなく、車の製造過程や企画・開発まで細かく知ることができ、子どもから大人まで幅広い世代で楽しめるようになっているので、私的におすすめスポットです!
いろいろな記念グッズもありますよ~!」
【konatsu】
島根県在住のアウトドア大好きなジムニー女子YouTuber。
ジムニーカスタムやアウトドア関係の動画をYouTube配信している。
チャンネル登録者数は6.6万人。
2019年 10月に現行型(4代目)ジムニーを購入。
グレードはXLで、ボディカラー はブルーイッシュブラックパール。
YouTube:『konatsu camper』
Instagram: @konatsu_camp
今回はスズキ ジムニーの歴史を解説。次回は、軽自動車ながら最高峰のオフロード走行を可能とした性能に迫る!
田舎暮らしの本 2021年3月号別冊付録をもとに加筆転載しています。
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