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田舎暮らしの本 1月号

最新号のご案内

田舎暮らしの本 1月号

12月3日(火)
890円(税込)

© TAKARAJIMASHA,Inc. All Rights Reserved.

森を守りながら町をつくる。人気キャンプ場『喜多川CAMPING BASE』が始動した「川上ノ森 OWNER’S CLUB」から始める山と町づくり【埼玉県飯能市】

喜多川CAMPING BASE

埼玉県飯能市(はんのうし)の人気キャンプサイト「喜多川CAMPING BASE」では、キャンプをしながら森づくりに携わる会員制サービスを2023年4月にスタートする。「100年の森を作る」をモットーに、林業を通じて地域を盛り上げる株式会社森田建設緑化の森田美明社長に、山に込める想いと仕組みを伺った。

 

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日本の木材文化を支える「西川材」の発祥地・飯能市

 東京・池袋から西武鉄道の特急で約80分。西吾野(にしあがの)駅から送迎車で5分の「喜多川CAMPING BASE」が位置する埼玉県飯能市は南東部には入間川(いるまがわ)と高麗川(こまがわ)が流れ、北西部の約75%は森林に囲まれている。良質な木材として歴史深い「西川材」の故郷であり、古くから林業が盛んであった。株式会社森田建設緑化の森田社長は、昭和57年からこの地で林業や造園業を営みながら森林を整備し、森と人に活力を与え、暮らしを豊かにする取り組みを実践してきた。

日本の木と森林の素晴らしさを思い出してほしい

 間伐を中心に林業を行ってきた森田社長が、高校時代の同級生との縁で森林整備をするようになったのは1991年の頃。

 「森林整備加速化事業が施行され、飯能市が森林文化都市を宣言した頃でした。杉やヒノキの製材を主に長らく活動していましたが、日本の建築様式の変容や資材の多様化によって質のよい木材による在来工法への価値を継続させることが難しくなり、頭を悩ませていました

人気キャンプサイト『喜多川CAMPING BASE』の森

 「日本は森林に囲まれた美しい国です。木に触れることで自然と安らぎの心が生まれるのは日本人らしさだといえるでしょう。我が国の素晴らしい木の文化をより深く知ることで、もっと木を大切にしたり、森を育てる人が増えてくれたら嬉しいなと思ったんです

 森林整備や造園業をはじめとした幅広い活動の傍ら、地域の人々が自然の中で木材に触れながら楽しめる施設を建設してきた森田社長。手ぶらでバーベキューをしながら日帰り観光ができる「吾野渓谷ナイスバーベキューガーデン」、カフェやキャンプが楽しめる「北正丸ウッディーランド」、そして地元の木材で作られた「喜多川CAMPING BASE」は、訪れた人に自然体験の機会と笑顔を作り出してきた。現在、年間1万人もの宿泊者が訪れるだけでなく地域の雇用機会も創生しており、外部から移住した3名のうちからお子さんが生まれたという嬉しいニュースも届いた。

自然の形状を生かし距離を保った「喜多川CAMPING BASE」。上からの眺めは最高に気持ちいい
自然の形状を生かし距離を保った「喜多川CAMPING BASE」。上からの眺めは最高に気持ちいい。

100年後を見据えた未来の山づくり

  山の木は5年で1齢級、60年生の12齢級が伐採のタイミングだという。現在12齢級の木々をたくわえる飯能は、世代交代の時期を迎えている。林業のならわしでは伐採後に同じ樹種を植えてきたが、100年後に向けた森をデザインするのが森田社長の構想だ。

「喜多川CAMPING BASE」の向かいにある雑木の森では次なるプロジェクトも考案している
喜多川CAMPING BASEの向かいにある雑木の森では、次なるプロジェクトも構想している。

 「木を伐採したらすぐに植えて次の資源の糧とするのが林業ですが、五感に訴えかけるような紅葉する美しい森づくりをしたいというのが現代のトレンドです。現代の潮流を捉えながら立派な木材を育てられるよう、林業のプロとして責任を持ってこれからの森のあり方を作るのが夢です。
 一番大切なのは水。針葉樹や落葉樹、常緑樹を場所ごとに適切なタイミングでバランスよく植えることでよい下草が増えて、地盤がゆるくなりすぎたりすることもないわけです。1㎜の土を作るのに100年はかかるわけだから、微生物や自然の働きを活かしながらよい山づくりを目指していきたいですね

サイト裏では現在「森のステージ」や「天空エリア」を開発中。地元の中学生による植樹など、地域とかかわりながら森を作っている。
キャンプサイト裏では現在「森のステージ」や「天空エリア」を開発中。地元の中学生による植樹など、地域とかかわりながら森を作っている。

 品質の高い木材を称える景観のよい森づくりを35年培ったノウハウで仕掛けていく。地域を起こし、人と場所をつないできた実績を持つ森田社長が大切にしているのは、ヤングの行動力とシニアの叡智が融合する理想的な町と森づくり。木と触れ合う田舎暮らしを目指す入り口として活用してほしいのが、『川上ノ森OWNER’S CLUB』だ。

森への入り口、『川上ノ森OWNER’S CLUBで始める田舎暮らし

森あそびをしながら森づくりにも携わる川上ノ森OWNER’S CLUB

 川上ノ森OWNER’S CLUBとは、喜多川CAMPING BASEで一年を通してキャンプを楽しみながら森づくりの体験ができる仕組みだ。森や木と触れながら楽しみたいファミリーから、林業に携わる活動に興味のある人まで、それぞれのレベルに応じて活動内容をカスタムでき、地域交流のきっかけとして活用することもできる。通年のコミュニケーションで仲間をつくりながら田舎暮らしを体験できる。コンテンツやアクティビティは参加するオーナーさんの意見を取り入れながら、進化させて森や関係性を育てていきたいという森田社長の想いも詰まったプロジェクトだ。

キャンプサイトのすぐ裏側の開発エリアを案内してくれる森田社長と合田さん。
キャンプサイトのすぐ裏側の開発エリアを案内してくれる森田社長と「喜多川CAMPING BASE」支配人の合田忠功さん(写真奥)。

森への想いが強いヘヴィキャンパー必見のオーナー特典

 月に1度キャンプを楽しむヘヴィキャンパーから、年間を通じた森の仕事を学びたい人まで、年間の使用料がお得なだけでなく、さまざまな体験プログラムを楽しむことができ、さらに参加型の有料コンテンツが半額で楽しめる川上ノ森OWNER’S CLUB。オーナーが優先的に使用できる「天空エリア」は全サイトを見渡せるほどの高さで、昼は見晴らしがよく、夜はライトアップされたサイトで心地よいムードを楽しめる。衛生的な施設とワイルドな自然が隣り合わせになった他にないサイトだからこその贅沢な森体験が満喫できる。

【オーナー特典】
1.喜多川CAMPING BASE 年10回 利用無料
2.体験プログラム参加費半額
  ※ヨルモリキャンプを除く
3.新設サイト『天空エリア』優先利用権
  ※2023年11月頃オープン/ファミリーサイト6サイト・ソロ&デュオサイト6サイト

天空エリアはこの高さ。下の緑の屋根が見えるだろうか?
天空エリアはこの高さ。下の緑の屋根が見えるだろうか?

森と遊び、森を知る。オーナー特権の体験プログラム

 オーナーは、木に触れながら森や自然の学びを深められる様々なプログラムを無料で楽しめる。アクティビティのアイデアやリクエストは常に募集中だ。コミュニケーションを深めながら利用者や地域にとって有益な形を目指しているフランクさも魅力だ。

  1. 伐採見学・伐採体験:1年1回*
  2. 植樹体験:5〜7月植樹。5年間のネーミングライツ
  3. 森の学習:森田社長をはじめ森づくり交流会*
  4. 薪拾い・薪割り・下草刈り(初回は道具の提供・レクチャーあり)
    *詳細な実施日はお問い合わせください

薪をひろいながら自然に触れることで五感の刺激を感じます。
薪を拾いながら自然に触れることで五感の刺激を感じられる。

喜多川CAMPING BASEとは?

各サイトが自然に合わせた向きに設計されているのでプライベート感がある。ウッドデッキでテントを固定するペグは支配人の合田さんの発案。
各サイトが自然に合わせた向きに設計されているのでプライベート感がある(上写真)。ウッドデッキでテントを固定するペグは支配人の合田さんの発案(下写真)。

  2020年6月オープン。水はけのよい地元の西川材ウッドデッキを全サイトに完備。誰でも入れるテントサウナやフィンランド式五右衛門風呂で温まった体は向かいの河原でクールダウン。自然の地形を活かしたサイトづくりがプライベート感を演出し、夜はライトアップも楽しめる人気キャンプ場。参加型コンテンツも多数提供している。

喜多川CAMPING BASE
埼玉県飯能市北川318-1
042-978-5511
http://www.kitagawa-cb.jp/
※西吾野駅からの送迎は事前予約を! タクシーはありません


フィンランド式五右衛門風呂
フィンランド式五右衛門風呂

地元の企業とオリジナルのサウナ
地元の企業とのオリジナルのサウナ。

地元の企業とオリジナルのサウナ
オリジナルサウナの中は本格的。

道を挟んですぐの小川が水風呂代わり。
道を挟んですぐの小川が水風呂代わり。

オーナーは半額! 川上ノ森OWNER’S CLUBの充実した参加型コンテンツ

 猟師さんと森を歩くワイルドなものから、小さな子でも楽しめるものまで、一般客にも人気の参加型コンテンツの数々。オーナーはすべて半額で楽しむことができる。

サイトに獣の足跡を発見!ヒヅメが愛らしい。
キャンプサイト周辺に獣の足跡を発見! ヒヅメが愛らしい。

開発によって蘇った山茶。自分で摘んだお茶の味は格別だ。
開発によって蘇った山茶(さんちゃ)。自分で摘んだお茶の味は格別だ。

  1. 木工加工教室:地元の西川材を使って箸やプレートづくり(一般 ¥5,000/1人・オーナー:¥2,500/1人)
  2. 掃除ハイキング体験:森の清掃活動(一般 ¥2,000/1人・オーナー:¥1,000/1人)
  3. 猟師体験:猟師とともに獣道を散策 ※実際の狩猟は行わない(一般 ¥5,000/1人・オーナー:¥2,500/1人)
  4. ゆず狩り体験:キャンプ場で育成しているゆず狩り、1人2つまでプレゼント(一般 ¥2,000/1人・オーナー:¥1,000/1人)
  5. 茶摘み体験・手揉みお茶づくり体験:キャンプ場の山茶を摘み、手もみしていただく(一般 ¥5,000/1人・オーナー:¥2,500/1人)
  6. リースづくり体験:森から素材を集めてオリジナルリースづくり(一般 ¥5,000/1人・オーナー:¥2,500/1人)
  7. ヨルモリキャンプ:夜の森を歩きながら自分と向き合い五感を研ぎ澄ませる(一般 ¥15,000/1人)

薪割り・火起こしを体験してみた!

 飯能好き、森好き、キャンプ好きが高じて森田社長のもとで働くことになった支配人の合田さんはYouTubeで配信するほどのキャンプマスター。優しく手ほどきいただきながら薪割りと火起こしに挑戦してみた!

薪割りを体験してみた。

 薪割りは、肩より広めに足を広げて、斧は利き手を前にして間隔を広げて持ち、足も前後にバランスをとる。薪は薪割り台の前側に置く。振り下ろしたときに斧が足に当たることのないように。膝の力を使って、上から振り下ろす。斧の辺を当てて重さを利用するのがポイント。

キンドリングクラッカー、通称キンクラ。
キンドリングクラッカー、通称キンクラ。

 中央の刃に当ててハンマーで叩くだけなので力のない人でも簡単に薪が割れる。

火起こしで最も肝心なのは事前準備!

 起こした火種から、卒なく焚き火にするための事前準備からナイフの使い方まで、道具とこだわりに溢れたキャンプの世界、ハマる人の気持ちがよくわかる。

細い枝をバトニングする。

 細い枝をバトニング(薪の木目を見てナイフのハンドル付近からしっかり木に当て、地面と平行になるように薪や木槌などでナイフの背をたたく)をする。コツは、フシがないところで浅く刃を当てること。4~5本できたら、次に木目の向きを見て、角を削りながらカールをさせてフェザースティックをつくる。

メタルマッチで火を点火。

 メタルマッチのバリがある方で火花を立て、麻ひもをほぐした火口(ほくち)に向かって点火。火が起きたら、すかさずフェザースティックを風の通り道をつくりながら乗せる。

支配人の合田さんが初心者にも優しく手ほどきしてくれる。
支配人の合田さんが初心者にも優しく手ほどきしてくれる。

川上ノ森OWNER’S CLUBはどんな人に向いてる?

 キャンプ好きファミリーから田舎暮らしを目指す人までたくさんの人の森への入り口となる川上ノ森OWNER’S CLUBは、自然の暮らしを愛するすべての人が幸せになるプログラムだ。

きれいな環境でのキャンプをたくさんしたい人

木との触れ合いをより深く楽しみたい人

顔なじみと一緒に森あそびを深めていきたい人

地方の暮らしに関わりながらコミュニティ支援をしてみたい人

森の環境保全に関わりたい人

森づくりを学びながら地方移住したい人

森づくりを支援したい人

木材を切るところから家づくりを学びたい人

林業に興味がある人

地方創生に興味がある人

【川上ノ森OWNER’S CLUB 年間料金プラン】
SOLO OWNER ¥121,000
DUO OWNER ¥143,000
FAMILY OWNER ¥¥165,000(家族4名 追加1名ごとに¥11,000 3歳以下無料)

【初回お試し半年オーナープラン】
〜2023年4月から9月末までの特別プラン〜
SOLO OWNER ¥60,500
DUO OWNER ¥71,500
FAMILY OWNER ¥82,500(追加 ¥5,500 3歳以下無料)

【問い合わせ先】
川上ノ森OWNER’S CLUB
https://www.kawakami-no-mori.com/
※コンテンツ体験は2023年4月から開始
※法人会員様用のプランはお問い合わせください
campingbase@kitagawa-cb.jp


田舎暮らしの本編集部
写真・文/佐藤由佳(リトルライツ)

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  • 喜多川CAMPING BASE
  • 人気キャンプサイト『喜多川CAMPING BASE』の森。
  • 自然の形状を生かし距離を保った「喜多川CAMPING BASE」。上からの眺めは最高に気持ちいい。
  • 「喜多川CAMPING BASE」の向かいにある雑木の森では次なるプロジェクトも考案している。
  • サイト裏では現在「森のステージ」や「天空エリアを」開発中。地元の中学生による植樹など地域と関わりながら森を作る。
  • キャンプサイトのすぐ裏側の開発エリアを案内してくれる森田社長と合田さん。
  • 天空エリアはこの高さ。下の緑の屋根が見えるだろうか?
  • 薪をひろいながら自然に触れることで五感の刺激を感じます。
  • 各サイトが自然に合わせた向きに設計されているのでプライベート感がある。
  • ウッドデッキでテントを固定するペグは支配人の合田さんの発案。
  • フィンランド式五右衛門風呂。
  • 地元の企業とオリジナルのサウナ。
  • 地元の企業とオリジナルのサウナ。
  • 道を挟んですぐの小川が水風呂代わり。
  • サイトに獣の足跡を発見!ヒヅメが愛らしい。
  • 開発によって蘇った山茶。自分で摘んだお茶の味は格別だ。
  • 薪割りを体験する。
  • 薪割りを体験する。
  • キンドリングクラッカー、通称キンクラ。
  • メタルマッチで火を点火する。
  • メタルマッチで火を点火する。
  • メタルマッチで火を点火する。
  • 細い枝をバトニングする。
  • 細い枝をバトニングする。
  • 支配人の合田さんが初心者にも優しく手ほどきしてくれる。

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