掲載:2023年12月号
晩秋の甲州を鮮やかな朱色に彩る
枯露柿(ころがき)のすだれ
甲州盆地の北東部、古くからさまざまな果物が豊かに実る「果実の里」として知られる塩山(えんざん)地域では、11月下旬から民家の軒先で枯露柿をつくる光景が見られる。
この地に立つ武田信玄の菩提寺・恵林寺(えりんじ)の近くにある農園では、大規模に柿を干す様子を見学することができる。
柿の皮をむき、ひもで結んで吊るした後、1つずつ棚に並べてじっくりと乾燥させる。
軒先が枯露柿のすだれで鮮やかな朱色に輝く。風物詩としてだけではなく、日本の食文化を伝えてくれる貴重な風景だ。
お問い合わせ:問甲州市観光協会 ☎︎0553-32-2111
文・写真/佐藤尚
さとう・たかし●風景写真家。1963年、福井県生まれ。少年期を南米・ペルーで過ごす。47都道府県の農村や自然などを対象に撮影を続ける。 http://www.satophoto.net
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