東海エリアで憧れの移住スタイルを送っている方をご紹介します。またおすすめの物件リポートもあります。
掲載:21年6月号
移住者リポート
家からビーチまで徒歩約5分! サーファー夫妻の半島海辺暮らし
渥美半島の根元から先端まで、半島全体に市域が広がる田原市。
田邊さん夫妻はサーフィンのメッカとして知られる太平洋ロングビーチのほど近くに家を建て、
趣味のサーフィン、海釣り、農業に加え、たはら暮らし定住・移住サポーターも務める。
そんな忙しくも楽しい暮らしを送る田邊さん夫妻を訪ね、田原市の魅力を伺った。
愛知県田原市(たはらし)
愛知県の最南端、渥美半島に位置する。年間を通じて温暖な気候で、日照時間も長い。その自然環境を生かした農業は、市町村別農業産出額(推計)で2014年から5年連続全国1位を誇っている。東名高速道路浜松西ICから半島根元の三河田原駅近辺へ車で約80分、先端の伊良湖岬へはさらに車で約45分。
サーフィンをするための家を建てる
北は風光明媚な三河湾、南は雄大な太平洋に面する渥美半島。その全域に広がっているのが田原市だ。市の端から端まで約30㎞にまたがる雄大な砂浜は、全国有数のサーフスポットとして知られ、全国大会や世界大会が開催されることもある。
そんな環境にひかれて田原市に移住してきたのが田邊哲也さん(38歳)と由美さん(54歳)。もともと由美さんは看護師をしながらスノーボードのインストラクターをしていたが、夏のトレーニングにと始めたサーフィンに魅了される。夫の哲也さんも由美さんにつられて始めたが、どんどんはまっていった。
結婚後は哲也さんの地元でもある豊川市でマンション住まいをしていたが、ログハウスメーカーを何度も訪ねたり、物件を見学したりして、「いつかは終の棲家になる家を建てたい」と夢見てきた夫妻。そんななか、田原市の友人から「海の近くにいい土地があるよ」と連絡が入った。見に行くと、そこはサーフポイントから徒歩5分ほどの場所。サーフィンをするのに優れた立地なうえ、ツバメが羽を広げて休んでいる自然豊かな環境に一目ぼれ。わずか2日で土地の購入を決意した。
しかし、すぐに建築業者が見つからなかった。というのも、由美さんには〝サーフィンをするための家〞が、頭に描かれており、その理想に対応できる業者と出会えなかったのだ。
「そんななか、豊橋市の高匠(たかしょう)さんが私の話に耳を傾け、廃材を使うことなども提案してくださったんです」
そう話す由美さんが一番こだわったのは家の断熱。もう1つが窓の位置。朝と夜は北西の風が入るように、昼は南東の風が入るように窓を設置したことで、夏でもエアコンを使うことが少ないという。玄関からシャワーや風呂に直行できるのもポイントだ。何をするにも研究熱心で、サーフィンの知識もある由美さんならではの発想が、この家には組み込まれている。
休日は、波がある日はサーフィンを、波がない日は釣りをするのがルーティン。波があってもなくても楽しめるのが田原市のいいところだという。また、海外で食べる南国フルーツが大好きだという2人は、自分でもつくってみようと、耕作放棄地にビニールハウスを設置し、南国フルーツの栽培を開始。
「まだまだ実験的ですが、パッションフルーツは絶品でした。ハウス脇では、野菜も栽培しています」と、自然が近くに感じられる生活を満喫している。
さらに由美さんは田原市の定住・移住サポーターとしても活動。自身の移住経験を生かし、物件や移住後の暮らしなどに関する相談にのっている。
看護師という責任ある仕事ということもあり、自由に旅することもままならない状態だが、「田原に来て自然と触れ合う暮らしをしているせいか、ストレスが減った」と笑顔の2人。
「サーフィンを続けて上達したいし、収穫したフルーツを使ったジャムやケーキもつくりたい」と、これからの田原暮らしに目を輝かせる。
■田原市移住支援情報
移住者と地域との橋渡しを担う「たはら暮らし定住・移住サポーター」
田原市から認定された、たはら暮らし定住・移住サポーターは現在4名。定住・移住希望者からの住まいや仕事などに関する相談対応や情報発信、新生活のサポートなどを行い、地域との橋渡しを担っている。また、地元農家で研修ができる制度や農地バンクなど、新規就農支援が手厚いのも農業が盛んな田原市ならではだ。
問い合わせ 田原市企画課 ☎︎0531-27-7978
http://www.city.tahara.aichi.jp
■愛知県移住支援情報
移住・定住支援ページ「穂(ほ)っとネット東三河」で情報発信
愛知県東部に位置し、「豊かな自然」「強い産業」「暮らしやすい環境」に恵まれた東三河地域は、豊橋市、豊川市、蒲郡市、新城市、田原市、設楽町、東栄町、豊根村の8つの市町村で構成されている。愛知県東三河移住・定住ページでは、統計データなどに基づく東三河の魅力や、実際に移住した先輩移住者の声、移住に役立つ情報を発信している。
問い合わせ 東三河総局企画調整課 ☎︎0532-35-6110
https://www.higashimikawa.jp/living/
物件リポート
釣りができる漁港へ車で約5分。庭・蔵付き、美しい造りの平屋
渥美半島の北西に位置する田原市中山町は、車で5分ほどの場所に漁港があり、
釣りや潮干狩りが楽しめる。自然に近い場所ながら、スーパーやコンビニも点在。
そんな田原市ならではの暮らしが満喫できる地に、風情ある平屋があった。
品のある和室や洋室は修繕なしで居住可能
小・中学校やガソリンスタンド、コンビニなどが並ぶ生活道路・県道421号。1本入ると、車が1台通れる道幅の路地に、家々が立ち並び、そのなかに物件がある。物件前の道幅も車が1台通れる程度だが、手前に空き地があり、生活道路へ出るのにストレスは少なくてすみそう。敷地に入ると、車を駐車するスペースは広々。前庭はゆったりとしていて菜園もできそうだ。裏庭には蔵もある。
玄関から奥はダイニングキッチン。隣の和室3室と洋室1室はいわゆる田の字形で、ふすまを開け放てば広く活用できる。洋室は天然木の床材、和室には美しい組子細工の欄間があり、品を感じさせる造り。この空間はリフォームせず、そのまま使用するのがオススメだ。
物件データ
価格600万円
土地 254坪・842㎡
延床 28坪・94㎡
広い庭は手を加えれば自家菜園も可能
●間取り/4DK
●地目/宅地
●地勢/平坦地
●法令制限/市街化調整区域
●築年数/67年
●トイレ/水洗
●交通/渥美線三河田原駅より約21km
■特徴/広い敷地に立つ平屋。車が4台は駐車できる庭や、蔵が立つ裏庭があり、手を加えれば家庭菜園も可能。接道は車が1台通れる程度の幅で、再建築時はセットバックが必要。
問い合わせ 田原市建築課 ☎︎0531-23-3684
http://www.city.tahara.aichi.jp/kurashi/jutaku/1006264/1000938/
●補修にかかる費用(概算)
・玄関工事 69万7800円
・屋外トイレ解体工事 31万8000円
●地域でかかる費用
・同業(どうぎょう) 冠婚葬祭ごとに1回1万円前後
・秋祭り(餅まき代) 1万円弱など
●地域の行事
・清掃の日(年1回)
・防災の日避難訓練(年1回)など
※掲載している物件は2021年4月上旬の情報です。すでに契約済みの場合があります。
※空き家バンクは定住を目的としている場合も多く、補助金が交付されるためには各種条件があります。詳しくは各自治体にお問い合わせください。
※敷地面積は田畑や山林などを含まないことがあります。
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、見学時期については必ず自治体とご相談ください。
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