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田舎暮らしの本 1月号

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田舎暮らしの本 1月号

12月3日(火)
890円(税込)

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【田舎暮らし徹底解明】移住者をフォローする民間団体が多いのはどこ?【公式】2024年版「ユニーク自治体ランキング」

執筆者:

これから移住する人に向けて、田舎暮らしで気になることをランキング形式で紹介。今回は、「移住者をフォローする民間団体が多い自治体」をクローズアップします。移住希望者を助けてくれる民間団体が多い自治体にはどういう傾向があるのか、本誌ライターが分析・解説します。

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 弊誌「田舎暮らしの本」の人気企画『住みたい田舎ベストランキング』では、回答いただいたアンケートをもとに、さまざまな角度からユニークな取り組みをしている自治体をランキング化。読者の移住地選びの参考になるデータを提供しています。

【集計方法】
対象者:全国の自治体
調査方法:『田舎暮らしの本』からのアンケート
(アンケート送付は、「道府県庁経由でのメール」および「各自治体へ編集部から直接メール」の2ルート)
回答数:587自治体
アンケート実施:2023年10月末 ~ 11月下旬
※各項目の算出方法は表の下に別途記載しています。

掲載:田舎暮らしの本 2024年2月号

【移住者をフォローする民間の団体数ランキング】

移住者をフォローする民間の団体数順位
※移住前後のフォローを熱心に行っている団体数。

移住先進地の自治体には民間のフォロー団体も多い

 自治体が移住者を受け入れるには、住まいの相談・案内、仕事の紹介、子育て支援など、その業務は多岐にわたります。それをNPOや一般社団法人などのフォロー団体に依頼する市町村が急増しました。地域おこし協力隊がその活動に参加しているケースも少なくありません。専門性が高いためどこもスタッフの教育には力を入れており、移住者の強力な味方になってくれます。民間だからこそのきめ細かな対応をしてくれるので、移住に関してわからないことは何でも相談すべきです。

 上の表は移住前後のフォローを熱心に行っている団体数をランキングしたもの。中部から西に多い傾向があり、20以上と回答した自治体は移住先進地として知られているところばかり。この取り組みに力を入れているのがわかります。

第1位:愛媛県宇和島市(うわじまし)

 第1位の愛媛県宇和島市はオール宇和島で移住・定住に関するサポート体制を構築するため、令和4年度に「うわじま移住応援隊」を立ち上げました。これは移住の取り組みに協力していただける団体、企業、個人などが「住まい」「仕事」など6分野のなかで可能なものを選び、サポーターとして認定してもらう制度です。サポーター数が多い要因としては、市内に30ある郵便局をはじめ農協、漁協、商工会議所などの多くの団体や企業の皆さんの協力を得ていることが挙げられます。

 サポーターのなかには、新規就農希望者の相談や現地視察、農業体験の受け入れを行う「宇和島かんきつサポーター」、独自のオンライン移住体験ツアーや移住者や地元住民との交流会を開催する「DearUうわじまゲストハウス&カフェ」といった団体などもあります。また、「うわじま異業種交流会」という民間団体との連携により、個人サポーター数も増加。この団体がつくったWEBサイト「うわじま人めぐりMAP」では、移住者をサポートする「うわじま人」(=うわじま移住応援隊の個人サポーター)を宇和島市の地図上に置く形で紹介して、メールで気軽に相談できる仕組みを整えています。

 市では移住体験住宅6戸を用意。宇和島での「暮らし」を体験できます。

宇和島市 移住特設サイト うわじま住まい - 宇和島市ホームページ (city.uwajima.ehime.jp)

愛媛県宇和島市の「うわじま人」(=うわじま移住応援隊の個人サポーター)をMAP上で紹介する「うわじま人めぐりMAP」
「うわじま人」(=うわじま移住応援隊の個人サポーター)をMAP上で紹介している「うわじま人めぐりMAP」。

愛媛県宇和島市の暮らしを体験できる「移住体験住宅」
宇和島市の暮らしを体験できる「移住体験住宅」は、ワーケーションでの利用も可能です。写真は「川獺(かわうそ)」住宅の室内。

 

第2位:長野県駒ヶ根市(こまがねし)

 アルプスが2つ望める長野県駒ヶ根市も、フォロー団体が43と多い自治体です。先輩移住者と不動産・建設・自動車・金融などの事業者が集まり、市への移住を応援する「信州駒ヶ根暮らし推進協議会」が活動。先輩移住者からは実体験に基づいた話が聞け、事業者からは不動産や金融など専門的な相談ができます。また、元・地域おこし協力隊が立ち上げた会社「Sato Lab(サトラボ)」も移住支援を行っており、ウェブサイト「こまがねミッケ」の運営を行っています。「こまがねミッケ」では、空き家情報や移住者体験談などを美しい写真と文章で発信しています。

 市では体験住宅のほかに、市内のホテルや旅館に宿泊した場合1人1泊5000円を補助する「お試し滞在事業」を実施。移住希望者からも好評を得ています。

駒ヶ根市移住・定住サイト/駒ヶ根市アルプスがふたつ映えるまち (city.komagane.nagano.jp)

長野県駒ケ根市の現地体感会。季節のイベントと空き家めぐりをしながら、駒ケ根市の魅力を体感できる
長野県駒ケ根市の現地体感会。季節のイベントと空き家めぐりをしながら、駒ケ根市の魅力を体感できます。

空き家見学では、移住者フォロー団体が協力している
空き家見学では、移住者をフォローする民間団体も協力しています。



 移住者にはさまざまなサポートが必要ですが、フォロー団体が多い自治体には移住希望者の不安を取り除くための熱心な取り組みが行われています。移住地選びをするうえでも重要なポイントといえるでしょう。

この記事の画像一覧

  • 移住者をフォローする民間の団体数順位
  • 愛媛県宇和島市の「うわじま人」(=うわじま移住応援隊の個人サポーター)をMAP上で紹介する「うわじま人めぐりMAP」
  • 愛媛県宇和島市の暮らしを体験できる「移住体験住宅」
  • 長野県駒ケ根市の現地体感会。季節のイベントと空き家めぐりをしながら、駒ケ根市の魅力を体感できる
  • 空き家見学では、移住者フォロー団体が協力している

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この記事を書いた人

山本一典

山本一典

田舎暮らしライター/1959年、北海道北見市生まれ。神奈川大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、85年からフリーライター。『毎日グラフ』『月刊ミリオン』で連載を執筆。87年の『田舎暮らしの本』創刊から取材スタッフとして活動。2001年に一家で福島県田村市都路町に移住。著書に『田舎不動産の見方・買い方』(宝島社)、『失敗しない田舎暮らし入門』『夫婦いっしょに田舎暮らしを実現する本』『お金がなくても田舎暮らしを成功させる100カ条』『福島で生きる!』(いずれも洋泉社)など。

Website:https://miyakozi81.blog.fc2.com/

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